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木蔦(キヅタ)
2021-07-17 14:57:00
3139文字
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催眠術を掛けられるまんばの話 事例②【ちょぎくに】
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催眠を掛けたはずなのに、全然態度が変わらない。気に食わなそうに顔を歪め、そっぽを向いて去っていく。
失敗したのだろう。長義はもう一度催眠をかける事にする。
夜、まんばの部屋に忍び込み、再度同じことをする。
次の日会うとやはり同じ態度。全然効いてない。
長義は自棄になり毎晩まんばの元へ通う。しかし態度は変わらない。
やはりこの本などでまかせなんだ!と思う。
まんばはぼんやり虚空を見てる。半分覚醒して半分寝てる状態。
「国広、お前は本歌である山姥切長義のことが好き」
いつものように催眠で言い聞かせる。いい加減これで最後にしよう。
「さあ、もう」
寝させようと促すが、ふと思いつく。
本当に催眠状態になっているのだろうか。試してみようと思う。これだけ失敗しているのだから、今回もその可能性がある。
「お前の名前は?」
「やまんばぎり、くにひろ」
「今日は何してたの」
「馬当番
…
」
素直に質問に答えていく。すんなりいう事を聞くので、術は失敗してなさそうだ。まんばが騙している可能性もあるが、こいつにそういう器用さはない。
「お前、好きなやつとかいるの?」
しばらく黙った後に「いる」という答えが返ってきた。
「それは誰?」
「言え、ない
…
」
それまで素直に答えていたのに、急に抵抗し始める。
「言って」
「それだけは、言えない
…
」
そっと唇を撫でる。もう一度「言って」と言ったが呻くだけ。
まさか他に好きな人がいるから長義の催眠術が効かないのかと気付く。イラァ
「好きなのは俺だって、そう教えたよね?」
それでも言えないの一点張り。
まんばに触れるとぴくんと身体が跳ねる。催眠状態でも体の感覚はあるんだな、と思う。ふと悪いことを思いつく。
「じゃあ無理に割らせてあげようか」
輪郭に沿って手を這わす。「ふっ
…
」と声が漏れた。
「今から触る所、すべて性感帯になる。お前は敏感で、触れられれば触れられるほど、頭がおかしくなるくらいの快感が湧き上がってくる。」
そう言いながら、頬、首筋、胸、と手を滑らせる。まんばは身を捩る。息が上がってきた。
「イきたいのにイけない。まるで栓がしてあるように出せない。」
言い聞かせるように続ける。
まさにその言葉通りにまんばの身体が反応している。びくびくと体を震わせた。
「腹の奥に欲しくなってきたよね?お前は突かれるのが大好きだから」
まんばが堪えるように唇を噛む。
「つらい?つらいなら教えて。お前が好きなのは誰?」
まんばはそれでも頭を振る。
「催眠状態で理性取っ払ってるはずなのに、そこまで強情張るほど言えない秘密なんだ。その所為で俺を好きにならなかったのかな。
………
拷問よりも快楽の方がつらいっていうよね?」
暗_(:3 」∠)_転
結果から言うと、まんばは名前を言った。
散々焦らし、翻弄させた後、ようやく観念した。そして催眠術など無意味だったことを知る。
まんばは十分催眠術に掛かっていた。しかし効かなかったのはまんばの片恋相手が長義だったからに他ならない。
まんばは長義をなんとも思わなかったらしい。
正確には『長義に恋しているのが通常状態』だったため、催眠術で掛けられても、感情に何も変化はなかったという顛末だ。
長義は「だったらなぜあんなにも頑なだったのか」と聞く。
「だって、あんたに嫌われてるから、この想いは墓場まで持っていこうと思ったんだ
……
」
普段の自分の態度を省みて、頭を抱えた。
でもこれがキッカケでまんばの心を知る事ができてよかったと思う。ああでもしなければまんばは口を割らなかっただろう。
そしてちょぎくにハッピーエンド!
同じネタで3回も付き合って頂きありがとうございました!お疲れ様でした!
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