木蔦(キヅタ)
2021-02-22 17:48:06
4590文字
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オメガバ⑦許婚と番いたくないまんばの話【ちょぎくに】




一日ズレちゃったけど、お見合い相手のとこ行こうと審神者に連れてかれる。これはまずい事になった。
噛み跡がバレたらまずい。いろんな良くない想像をする。

相手側の本丸に着く。相手は身体の大きな刀……ではなく、いつもカフェで見ていた長義だった。

「え!?」

まんばは驚く。
相手が変更になったのかと思う。それにしても好きだった長義が相手だなんてラッキー。こんな奇跡があるのか。嬉しい。

と思ったが噛み跡を思い出し、ドン底に突き落とされる。

(もう俺は別のαと番ってしまった……

『他のαと番いになったなら破棄だ破棄!出て行け!』
追い出されるのを想像し、青くなる。
こんな事なら素直に来ればよかった。後悔するがもう遅い。

じゃあ若い(?)二振りに任せて、と審神者達がいなくなる。部屋でふたりきり。奥に布団も敷いてある。そういう場なので

まんばは布を深く被る。

「顔見せて」

びくっと震える。
「いや、恥ずかしいから、布は付けたままで!」
「番いなのに顔も見せてもらえないの?」

そもそも長義とは番いになれない。だけどそんなことは言えない。

(何とか、この場をやり過ごさないと……!)

「ねぇ」

無理矢理引き倒される。まんばは驚く。何としてもうなじだけは見られないようにしないと、とびくびく。

長義が首元に顔を埋め、すぅと吸う。
「良い匂い……甘い……
ちゅっと首にキスされる。
「ひっ!」
甘い匂い?番い以外のαにはフェロモンが感じられなくなるはずだが。それにまんばは発情期ではない。番うために擬似的に発情を促す薬を持たされたが、番う気はなかったので、飲んでいない。
だから甘い匂いなどするはずがない。もちろん香水も付けてない。





暗(*⁰▿⁰*)転




まんばは起き上がる。うなじには二重になった噛み跡がある。そして行きずりの男は彼だった。
未だに状況が飲み込めず、呆然とする。

ちゃんと番いになっている。

「おはよ」
むくっと彼が起き上がる。まんばは恥ずかしくて何も言えない。

でもまんばは聞いておきたいことがあった。
「あの、本歌、その、なんで……。俺の許婚は別の刀だったはずだろ?」
「違う、最初から俺だった」
「は?」
「この本丸でαは俺だけだ」
じゃああのゴツい刀は?と疑問に思う。

「勝手に決められたのが嫌で、お前と会う日に逃げた」
「は?」
「でもお前だってわかったから」
「え、待って、俺を知って……?」
「あれだけ見つめられたら気づく」

それでもまんばは知らなかった。こっそり見ているのがまんばで、しかもその本丸も特定するとは。

「あんな道端で発情してたら他のやつに狙われるよ?」
まさか狙われるためとは言えない。


そしてまんばは公的にちゃんと長義の番いになれた。めでたしめでたし。

お疲れ様でした!お付き合い頂きありがとうございました!




最後の話、世界線だけ繋がってるだけで、β先生全然絡んでなくてすみません!(取ってつけたような設定)

■どうでもいい設定
・まんば顕現→許婚になる→町でまんばを長義が見かける→長義をまんばが見かけて一目惚れする→stk→長義がまんばのことを調べる→自分の許婚だと判明→(^ω^)
・出てきてないけど実は運命の番い
・許婚同士を引き合わせよう!顔見せ顔見せ!と計画したらαの方が逃げ出し、審神者は急遽代役を立てた。(そして誤解を生んだ)
・番いになって初めての甘い朝を過ごそうとしたのにまんばに逃げられ、長義くんおこ。暗転中にお仕置き(と言えない程度の意地悪)が入ってます。