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木蔦(キヅタ)
2019-02-16 03:28:24
9362文字
Public
ちょぎくに シリアス
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双子審神者の初期刀【ちょぎくに】
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相互片思いVer(ボツネタ)
まんばは本歌さんのことが実は好きなんだけど、向こうの本丸とは仲良くできないから諦めてる。しかも向こうから嫌われてるし、自分も嫌味言いかえすから、恋は叶うと思ってない。(というか叶える気はない。)
ある意味、これは隣の本丸との戦争なんだからしっかりしなければ、と思っているため、まんばは常に隙を作らないようにしている。特にこの本丸はまんばが最高練度で、近侍も担っている。一応この本丸では助け合い・平等の精神で運営しているのだが、まんばはその限りではない。一人で何でも背負い込みすぎて、負担がかなり掛かっている。
ある日まんばは一人になりたくて、本丸裏の山にふらりと入る。空気が澄んでいてポカポカ陽気で気持ちがいい。木に登って昼寝でもしようかと思った時、ガヤガヤと話し声が聞こえた。どうやら隣の本丸の刀剣達のようで思わず息を潜める。
すると背後から手が伸びてきて、まんばの口を覆う。敵襲かと反撃しようとしたところで、「頼む、騒ぐな。」と聞き慣れた声がした。
視線だけで背後を見ると、隣の本丸の初期刀、長義がいた。
もう騒がないことを態度で示すとそっと手を外してくれる。
声が遠くなっていくことを確認すると、長義はふぅ、と息を吐く。
「なんだったんだ
…
?」
「まぁ、こっちの話だよ、お前が気にするまでもない。それよりなんでここに?」
「え、いや俺は別に
…
暇だったから
…
。」
「そう。俺も似たようなもの、かな。」
そこで会った長義は別人のように穏やかで、嫌味や毒もなく、普通に会話できる。
まんばはその後も逢瀬を重ねてしまう。
本丸にいる時に感じてた緊張感や責任感もここにはない。
長義とはある意味対等だし、ライバル関係にあるから敵視すべき存在なんだけど、この場では長義にその気はないらしく、穏やかな空気が流れている。
まんばが足を向けると長義もそこにいるというパターンが多々あった。
長義とは何を話すでもなく、それでもたまにポツリポツリと会話をする程度。
まんばにはその空気が心地よい。
あまりに別人すぎるので、二振り目かと疑ったこともあった。
門で会うと相変わらず嫌味の応酬で、あそこでの事は一切触れない。確かにあそこでの逢瀬がバレるとマズイことになるので、まんばも黙ってる。
まんばは長義の側にいると安心するとかもっと一緒にいたいと思うようになる。
そう考えていることを自覚すると、今まで諦めていた気持ちに一気に火がつく。
まんばは気持ちが抑えきれなくて刀解を考える。
審神者を裏切ったことになるし、片想いのまま長義と会うのもつらいから、このまま消えてなくなりたいと思う。
だけど刀解されると思うと「ならいっその事当たって砕けてもいいのではないか」と思えてくる(まんばにしては前向き)。
だからまんばはある日長義に「朝まで一緒にいたい」「慈悲をくれないか」と告げる。
長義は了承し、みんなには黙って夜抜け出し共に過ごす。(たぶん連れ込み宿とかで~)
ここ完全すれ違ってるのわかりますか?
まんばは、最期に良い思い出ができた、思い残すことはない、本歌は好きでもないやつでも頼めば抱いてくれるって思ってるし、
本歌さんは、思いが通じ合った、本丸同士の確執があるし問題解決に乗り出さなくては(しかし自分に手八丁口八丁で上手く審神者を丸め込めるとは思う)って考えてる。
まんばは朝本歌さんが起きる前にこっそり帰るし、本歌さんも朝一緒にいられなかったのは残念に思ってるけどたぶん近侍の早朝の仕事があるんだろうって不思議に思わない。
そして両本丸は大変なことになる。
弟本丸では、まんばが「何も聞かずに刀解してほしい」って言い始めてみんなが慌てる。
審神者が「そんなに近侍に仕事大変だった??最近忙しくて息抜きできなかったもんね!?ごめんね!今後は近侍もローテにするし仕事も分担させるから、そんなこと言わないで~~!」ってなる。
ちなみに弟審神者は頭は良いけど察しは悪い。
兄本丸では、本歌さんが「向こうの初期刀と恋仲になった」「審神者達の確執は知っているが、どうか二人の仲を認めてほしい」と説明する。
審神者は大反対するかと思いきや上機嫌で「なんなら嫁にもらえばいい」と言い始める。
兄審神者はマウント取ってくるタイプの性格なので、自分の初期刀が向こうの初期刀を口説き落としたことに優越感を感じてる。
(つまりまんばが弟審神者よりも長義を選んだと思ってる。)
さすがに初期刀だから嫁にもらうことはできないんじゃないかって長義は思ってる。
そう提言した所でここの審神者は思い込んだら聞く耳もたないから、「じゃあ宴の準備だ!」とか「長義が祝言をあげるぞ!」とか刀剣達に言い始める。
こっちはこっちで大騒ぎ。
まんばを嫁に貰い受ける旨を兄審神者の初鍛刀が伝令に走るんだけど、弟本丸ではそれどころじゃない。
まんばが刀解されるかもとか、まんばを説得してるとか、聞いた初鍛刀が慌てて兄審神者にその事を伝えに帰る。
それを聞いた兄本丸も大騒ぎになる。
まんばはまんばで「つらいから刀解してくれ」「理由は言えない」の一点張り。
審神者が説得しようとしても聞いてくれない。
そのうち兄審神者と長義が乱入してくる。
「何故恋仲になったのに刀解されようとするんだ!」
そこで漸く弟審神者は理由を知る。
長義:想いが通じ合ったのに、何故か恋人が刀解を望んでて「???(・公・;)」
まんば:恋仲とは??(・д・)ポカーン
兄審神者:刀解するなら好都合。弟本丸には不要ということだからうちが貰い受けよう
弟審神者:把握。二振りが恋仲になる→でも本丸同士仲が悪い→心中もしくは罪の意識から刀解?
「え?恋仲って、俺は長義の事好きだなんて言ってないし、長義だって仕方なく俺の望みを叶えてくれただけで、俺のことなんて嫌いのは
…
」
「だ〜〜もう〜〜!お前鈍いな!お前は俺と一緒にいたいって言っただろ!あれはもう好きだって言ってるのと一緒だし!それを拒否しなかった時点で、良い意味の返事をしたって事に決まってるだろ!?なんで仕方なくとか嫌いとか言う言葉が出てくるんだよ!」
「な、言わなきゃわかんないだろそんなの!全部自分の常識に当てはめるな!今までの門での態度見てたら嫌われてるって思うの当然だし、山姥切長義は与えたがりだって聞いたぞ!だからかわいそうな俺に慈悲を与えてやったって思うのが普通だろ!?」
「はぁぁぁ??これだから情緒がないやつは!行間を読め!風流とは何か理解しろ!いや風流がわからなくても雰囲気で察せるだろ!空気読め!!」
「いや言わないあんたがおかしいだろ!一言が何故言えないんだ!意気地なし!」
「お前だって言ってないだろ!何で俺だけ批難されるんだ!」
「俺は伝える気は無かったし、伝わったならいいじゃないか!察しのいい長義くん!?」
「伝えず刀解されようとしたのは、意気地がないんじゃないのか!?棚上げの国広くん!?」
ああ??とガン付けあってる。
審神者は言い合いを初めて目の当たりにしてドン引き。
(恋仲、なんだよな
……
?)
(嫁
……
なのか
……
?鬼嫁??)
慣れてる刀剣達は放置してる。いつものことだし、すぐ終わる。
「こ、恋仲になったなら、刀解しなくていいよね?国広にいなくなられたら困るよ。」
って弟審神者が言うとすかさず兄審神者が申し出る。
「それなんだが、山姥切国広を嫁にもらいたい。」
「は?ダメだようちの近侍を嫁に出すなんて無理無理!」
「は?今の話聞いてなかったのか?恋仲の二振りを引き裂くなんてお前どうかしてんの?」
「いや引き裂くつもりはないけど、嫁ってことはそっちの本丸に移るってことだろ?国広は設立からずーっと近侍をしててくれたんだから、いなくなられたら困るよ!」
「なら引き継ぎ期間を設ければいいか?」
「いやそういう意味じゃなくて!」
ちなみにその間、二振りの言い合いはまだ続いてる。
「主君、差し出がましいようですが、宜しいでしょうか。」
と兄審神者の初鍛刀が言う。
「お二振りのあのような光景は日常茶飯事です。山姥切国広殿が輿入れなさると毎日主君の前であれが起こると思います。あの二振りは何度お止めしてもやめませんので
…
。」
兄審神者はもちろん近侍は長義のままにしようと思ってる。
そこに国広が近づくこともあるだろう。
そのたびにあのやり取りを?と考えてみる。
「本丸間に別居を構え、通いにしてはいかがでしょうか。そうすれば二振りを引き裂く事にはなりませんし、夫婦間の問題を仕事に持ち込むこともありません。」
近侍が夜いないのも緊急時に困るけど、夜に喧しくされても困るからなぁと双子審神者は考える。
そこで二人は話し合い、初鍛刀の意見を採用。
お金を出し合って離れを作る。
二振りはそんなことまったく聞いてないから、嫌そうな顔をするんだけど、二振りきりの時は素直だから、新居では案外上手くやれてたりする。
ちょぎくにハピエンお疲れ様でした。
ちなみに文章挟めなかったんだけど、二振りが求めてるのは同じで、近侍の任から解放されて安らぎが欲しかったんだよっていう。
長義を探しに来てた刀剣は仕事の関係で聞きたいことがあった。
だけど長義的には自分で判断しろよ俺は今日オフだって気持ちだったので隠れてた。
お互い本丸のトップだから対等な立場はお互いしかいないし、気持ちがわかるのも、一緒にいて頼られないのもお互いしかいなかった。
だから安らぎを感じた。
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