DRRV11037
2024-11-25 19:21:35
6237文字
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DRRVと再演に関する考察



2章


  1. 戦後処理
2章の前半は、1章のゴタゴタの戦後処理に多くの時間が割かれる。1章は外傷体験の章であるなら、2章は傷とどう向き合うか悩むための章にあたる。
同じ傷でも、人によって受け止め方が異なる。

〈榊くんの受け止め方〉
榊くんは、小説の作者と別の方が制作したため、本編で起きた出来事のほかに何も作者由来の精神性を参照していない、他者といえる。彼は加害者を罰することを望む。

〈四葉ちゃんの受け止め方〉
四葉ちゃんは平穏な日々を送ったIFルートの作者に近い思考を持ち、外傷体験に直面すること自体が難しく、回避的な反応をとる。彼女は現実のままならなさに動揺し、悲しくて泣くことしかできない。

〈小栄くんの受け止め方〉
彼は自分自身の物質的な被害に無頓着であり、むしろ加害者に裏切られたことを気にしている。仲間の安全のために加害者に社会のルールを守らせるか、さもなくば殺すことを望む。それでも仲直りが可能なら、いつでも仲直りを望む。

〈清忌さんの受け止め方〉
同時に、虐めについて自分自身にも要因があるのではと疑っていながら素直に認められないのが、清忌の反応に表れている。清忌は他責によって自分を守ろうとする。





  1. 形代は誰なのか?
形代ちゃんは5番目に作られたキャラクターであり、清忌や小栄に並んで古い。
一番最初に活動した際の設定では“貧困家庭出身の虐められっ子の小学生”であり、絆創膏やガーゼの下には打撲痕があった。DRRVに移植される際に、糸巻稲荷という別のキャラクターの設定と合流したことで、彼女の過去の設定は虐めから性被害に変更された。(作者自身はその過去を持たないので、単に“人形”モチーフと女性の自己決定権の話が繋げやすかったからだと思う。) この変更により、自分自身さえ自分の思うままにならないような“無力感”が強調されている。
形代ちゃんは被害の前後で性格が変化したり、フラッシュバックに苦しんだり、被害の影響を後々まで受け続ける人物として描写されている。
彼女はトラウマに苛まれる中で希望を抱くことにより、1章の外傷体験から前進することができる。