しちろ
2023-05-07 20:01:06
6632文字
Public LOM・連載主人公の短編
 

みえるみえない

聖剣LOM短編集。メシマズな話と、ショートショートと、アーティファクト使いの話。pixiv投稿作品。6,700字。

小ネタ集。こんな主人公ですみません。

できるかな


◆できるかな 1

カイ  「ドゥエルってタマネギ人間なんだよね」
シオン 「そうらしいな」
カイ  「植物人って謎だよね……。ところでねえ、シオン。オールボンって何の球根なのかな」
シオン 「……。そうだな」
オールボン「!?」



◆できるかな 2

シオン「オールボンを植えて うめて一週間が経ったな」
カイ 「なかなか芽が出ないね~。早く何の花だか知りたいよ」
ラルク「……中で窒息してるんじゃないか?」
カイ・シオン「!?」
 


◆できるかな 3

シオン 「世紀の大実験が、偉大なる賢人の死という最悪の結果で幕を閉じましたね」
ポキール「いつもながら誠意を感じないんだよね……キミ」
カイ  「だって賢人が土に埋められたくらいで死ぬとか思わないじゃん! 根性見せて発芽くらいしてもいいと思わない!?」
ポキール「キミはキミで無茶苦茶言うよね」
カイ  「そういえば、ポキールって鳥なの? 人なの?」
ポキール「どちらでもなく、ボクは鳥人だよ」
カイ  「ふうん……。ねえ、シオン。鳥人って空飛べるのかなあ」
シオン 「……。そうだな」
ポキール「!?」




温泉へ行こう


◆つかる
カイ  「ひいい、フィーグ雪原は寒いねえ……。みんな防寒具持ってきた?」
シオン 「毛糸の腹巻」
エスカデ「毛糸のスパッツ」
瑠璃  「毛糸のパンツ」
カイ  「キミたち、それ装備してあたしの前に並ばないでくれるかな……って、今、爆弾発言した人いなかった!?」



◆つかるとき
カイ 「あの、瑠璃さん……その下は毛糸のおパンツなのですか?」
瑠璃 「……真珠姫の手編みだ(ぽっ)」
カイ 「定番のセーターや手袋を避けるところが真珠ちゃんらしいというか……うん……いいね、愛情感じるよね……



◆つかれば
カイ 「さあ、シオン! キミの出番だよ! 早速、瑠璃の毛糸のパンツ(真珠姫の手編み♡)の実態を調査してきて! ほら、そこにおあつらえ向きに温泉が! さあ、いますぐ瑠璃とエスカデを誘って!」
シオン「絶っっ対に嫌だ! 洗い場で激しく腕立てしたり、バサロで湯舟を回遊するような奴と二度と風呂なんか入りたくない……!」
カイ 「ほらほら、シオンくん、そうおっしゃらずに……いやちょっと! それどっちの話!?」



◆つかろう
カイ 「あ、シオンお疲れ~。で、どうだった?」
シオン「……」結局入らされた人
カイ 「シオン?」
シオン「俺は……今日で瑠璃とエスカデの友人を辞める……
カイ 「ちょっと、なにがあったの!? 顔色悪いよ、シオン、シオン!?」
シオン「……




奇跡の贈り物


◆もらうひと
男 「××……。今日は世紀の天体ショーだ。オレからの世界で唯一のプレゼントを、受け取ってくれないか……?」
女 「素敵……ありがとう、○○くん……

メイメイ「とまあ、このように皆既日食のコロナを指輪に見立てるなどという話は腐るほどあるわけですが」
カイ  「ロマンチックじゃん。それの何がよくないの?」
メイメイ「甘いわ、カイさん。指輪を買う金もなく、時間もなく、誤魔化されているだけという事実を世の女性たちは忘れてはいけないのよ……
カイ  「その心は?」
メイメイ「ムードに騙されるなってことですね」
カイ  「……メイメイって、皆既日食に嫌な思い出でもあるの?」
メイメイ「……カイさん、訊いていいことと悪いことってあると思いません……?」※目が笑ってない
カイ 「は、はい……あると思います……



◆あげるひと
シオン「瑠璃、何の用……ああ、記念日のプレゼント」
瑠璃 「……真珠に何を贈るべきかずっと悩んでいてな」
シオン「そんなの自分で考えろよ。指輪でもネックレスでも、女性が喜びそうなもの見繕うなり、一緒に買いに行くなりすればいいじゃないか」
瑠璃 「……先立つものがない」
シオン「……そう」
瑠璃 「ああああ……今年こそ真珠にちゃんとしたものをやりたいのに……!」
シオン「……そういえば、今年は皆既日食があるらしいけど……
瑠璃 「なに?」

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運命の部屋


◆女主人公の場合◆

『やるべきことを思い出せ……
「や、やるべきこと……?」

『ねえ、あんた、夏までに三キロやせるって目標立てたよね? 次の日さっそくケーキとチョコレート食べてるんじゃないよ。ダイエットは明日から? それ今までの人生で何回言った? だいたいあんたの立てる計画ってさ(以下略)』
「あわわわわ……

「おねえさま……お顔がまっかだけど、だいじょうぶ……?」
「う、うん……なかなかぶっ刺さる過去だったよ……


◆男主人公の場合◆

『過去の己を思い出せ……
「過去……?」

『あのさ。お前、どれだけ天邪鬼なんだよ。なんで昔の俺みたいに「君のことが心配だから一緒に行くよ」って素直に言えないの? 誰に会ってもネチネチネチネチ小姑みたいにうるさいし、さみしがりのくせに人に嫌われるようなことばかりして自分が嫌にならない? なるよな? そもそもお前さ(以下略)』
(う、うるせー……

「おにいさま、なんだかお顔がつかれてるけど、だいじょうぶ……?」
「この部屋……二度は入りたくないかな……




連載の墓場:ニキータ商い道中ボツシナリオ


※まさかの、ニキータが盗賊に人質にとられる展開。

「カイさん、シオンさん! 助けてにゃ!」
「え、ええ……
 ニキータ、なんで捕まってるんだよ。
「なんだ、知り合いか。おまえら、こいつの命が惜しけりゃ、武器を捨ててもらおうか」
「そうかね、なるほど」
 カイとシオンは武器を捨てなかった。
「なにしてるにゃ! おいらの命がかかってるにゃ」
「だって、ニキータなら大丈夫そうな気がするし。さっき300ルク取られたし!」
「取ったんじゃないにゃ、サービスした代金にゃ。シオンさん、あんたずっと黙ってるけど、何か言うことないのかにゃ」
「人質ごとまとめてボコって後で助ければ、手間が省ける気がする」
「おいらへのダメージが同じじゃないにゃ。あんたら人の心はないのかにゃ」
「そうだなあ……。ニキータがさっきの300ルク返してくれたら、あたしに人の心が返ってくるかも……
「カネは返さないにゃ。一度でも支払われたカネはおいらのものにゃ」
「お前ら鬼か」
 盗賊のほうが呆れている。
 なお、同じセリフをニキータは各方面から言われており、ついでに現役時代のシオンはよく言われたし、カイは将来言われることになる。
「いや、待てよ」
 盗賊がカイ達のほうをまじまじ見た。
「頭から棒が生えたおめでたそうな女と……
「なんですと!?」 カイがさも心外だと叫んだ。
 ……頭から棒が生えてるから、そう見えるんじゃないかな。
 ぎりぎり言わなかったシオンは賢明だった。
「変な帽子の地蔵みたいな小僧か」
 ……どういう言われようだ。
 ひそかに同じことを思っていたカイは思いきり噴いた。
「そっちの女、見た目は悪かねーが、変な棒付けてるな。まあ、売ればいくらかにはなるかな。セイレーンや豆一族みたいな値段はつかねーけど」
 ……このオッサン、奈落に逝ってもらっていいですか。
 カイはいろんな意味で腹が立った。
「お前、なんでその顔で男なんだよ。男は売れねーのよ。ガレー船にでも送るか、邪魔ならいっそこの場で死んでもらうか」
 ……このオッサン、奈落送りにしてもいいかな。
 シオンはちょっとだけ思った。


※ここまで書いてボツった理由。
 ニキータの見せ場がない&主人公たちが仲良すぎる&男主抜刀不可避のため。
 尻切れトンボですが、お蔵入りがちょっと惜しかったので掲載させてもらいました。