「六弦目の貴方」~バンドマン父×ピアノ水木の設定とオマケ話~

 
「10/27(日)【東京】COMIC CITY SPARK 19内 かげろうと水の月」にて無料配布していた作品です。

こちらはネタバレになるので、先に本編を読むことを推奨いたします。
コピー本から文字数が倍以上増えているため、コピー本をお持ちの方もよろしかったら読んでください。

コピー本から追記されている箇所はそれぞれの楽器について、倅について、バンドとそのメンバーについて、バンド「魂喰らい」の出した曲の一部の四種です。
おまけでコピー本の後ろに載せていたおまけも掲載しました。

わたしの幻覚をお楽しみいただけますと幸いです。
追記(2024.10.31)情報が増えたら勝手に付け足します。支部のキャプションでも書きますが、あくまで私が忘れないようにするためです。ご承知下さい。ちなみにですが、バーで演奏したのが五月頃の話です。

目次
1P とあるオタクの悲鳴(※無配のしおりカラー版)
2P バンドのフロントマン
3P 自称ただのサラリーマン
4P 喫茶店とバーの店主(※モブ)
5P 管楽器奏者(※モブ)
6P フロントマンの倅
7P 魂喰らいのメンバー(※モブ)とバンド「魂喰らい」の出した曲の一部
8P コピー本のあとがきで書いたおまけ
 



ゲゲ郎の息子:田中鬼太郎(二十歳)

 皆に望まれ生まれてきた子。母との記憶は無いのだが、父から聞く母の話が好き。あまり我が儘を言わないで育ってきたのだが、幼少期に楽器ばかり触っている大人たちに対して「きたのが、かわいいよ?」と練習後のレンタルスペースで呟き、その後全員と公園で遊んだ。小学校入学前に誕生日プレゼントは歌がいいと言い出したが、これも唯一自分から言った我が儘で、父よりも他のバンドメンバーの方が気合いを入れていた。それぐらいにバンドメンバーとこの親子の交流は深く切っても切れない仲なのである。
 そもそも水木の演奏動画を見つけたのが彼。そして父に見せたのも彼である。推しの演奏者として水木に憧れている。後日その父が水木を特定してアタックしていたことを知り「僕が最初に見つけて好きになったのに」としょげていたが、後日水木(とおまけの父)と一緒にご飯を食べたので良しとした。そこから水木と一緒にご飯を食べる仲にまでなったが、その際は父が不在なことが多い。あくまで友人として一緒に食べているだけなので、世間話ばかり。いつか生演奏を聴いてみたいと考えていたが、その機会が訪れ鬼太郎の好きな曲を弾いてもらうこととなる。
 彼は水木が「ピアニスト水木」であることに薄々気が付いている。だが本人が言わないのなら触れる必要はないと、知らないふりをしたまま。あくまで水木本人と交流がしたい、このまま素の水木と遊びたいと考えている。

 ちなみにではあるが、彼が生まれた頃にはもう初期のメンバーはいなかった。今のバンドメンバーに落ち着いた(正式加入した)のは彼が生まれた頃、調度メジャーデビューした時の話。そして演奏を聴き、一緒に遊んでくれるバンドメンバーが大好きだった。しかし本来一緒に歌うことがない存在であるとわかっていたのか「誕生日プレゼントが一緒に歌うこと」を選び、あの曲が爆誕する。思い出の曲であり、自分のための曲。彼の中では「推し」であるバンドにそんなことをさせてしまってよかったのだろうかという不安になる心と、自分のための曲であるという喜びの心の二つがある。おそらく一生抱えたまま生きていくのだろう。
 彼は特に何か音楽にのめり込んでいると言う訳ではない。幼少期から聴く機会が多く、自分自身が演奏するよりも他人の演奏を聴きたい。そして芽生えた感情を大切にしたいのである。父のバンドも、水木のピアノも、彼にとっては「推し」なのであるがソレは演奏に対してであって本人を神さま扱いしたいわけではない。演奏と奏者は分けて考えている。故に父のバンドメンバーとも普段遊びに行くし、己の力でチケット争奪戦に参加してもぎ取るのだ。これはこれ、それはそれ。彼の中では分けている。この分けた考えであるために水木ともうまく付き合えている。もしも彼が水木を「ピアニスト水木」として扱ってしまっていたら、水木は彼はおろそか彼の父であるゲゲ郎に接触しなくなっていただろう。そして彼は思うのだ。父と遊ぶぐらいなら自分か、一万歩譲って頭が固いクソド真面目なドラムの墓森はかもりと遊べばいいと。シンセの小鳥遊たかなしはヤンチャすぎるうえに父とそう変わらない悪ガキで音楽になった途端常識人にというギャップがあるし、ベースの磐城いわきは常識人ぶっているが音楽になったら低音ぶち込みクソ野郎になるうえにシンセと同じくギャップがあるし、ギターの蕗谷ふきやはぽわぽわしすぎていて水木から見たら宇宙人だと思うだろう。そして大問題なのが実父。この中なら己か一万歩譲ってドラムがいいに決まっている。しかしドラムに会わせればきっとそこから他のメンバーも会わせろと言い出す。自分との時間が無くなるのなら会わせない方がいい。彼は彼なりに悩み、水木という人間と遊びたいし関わり続けたい。あくまで「ピアニスト水木」と遊びたいわけではないのだ。だからこそ、気が付いても本人に悟られぬよう隠し続けている。
 彼の生立ちは少し複雑なものだからなのか、彼自身惹かれる人間が毎回音楽関係者である。父のバンドメンバーにそういった感情を抱いてしまったこともあるし、継続したまま。彼自身も困惑しているが好きになってしまったものは致し方あるまい。そうして彼は違うことでも悩み続けるのだ。そんな彼に好意を寄せている女性もいるのだが、彼は気が付かないまま。その女性も、彼も、その芽生えた感情は一方通行で、誰かと交わることがあるのか不明である。ただ言えることは、彼にアタックしようとしても最強のセコムである父とゆかいな仲間たち、そして最近そこに加わった水木を乗り越えなければならないのだが、これは恐ろしく高いハードルだろう。彼は悩み続ける。そして知らぬ間に守られている。己が好意を寄せる人たちに。





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