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峰岸かなめ
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「六弦目の貴方」~バンドマン父×ピアノ水木の設定とオマケ話~
「10/27(日)【東京】COMIC CITY SPARK 19内 かげろうと水の月」にて無料配布していた作品です。
こちらはネタバレになるので、先に本編を読むことを推奨いたします。
コピー本から文字数が倍以上増えているため、コピー本をお持ちの方もよろしかったら読んでください。
コピー本から追記されている箇所はそれぞれの楽器について、倅について、バンドとそのメンバーについて、バンド「魂喰らい」の出した曲の一部の四種です。
おまけでコピー本の後ろに載せていたおまけも掲載しました。
わたしの幻覚をお楽しみいただけますと幸いです。
追記(2024.10.31)情報が増えたら勝手に付け足します。支部のキャプションでも書きますが、あくまで私が忘れないようにするためです。ご承知下さい。ちなみにですが、バーで演奏したのが五月頃の話です。
目次
1P とあるオタクの悲鳴(※無配のしおりカラー版)
2P バンドのフロントマン
3P 自称ただのサラリーマン
4P 喫茶店とバーの店主(※モブ)
5P 管楽器奏者(※モブ)
6P フロントマンの倅
7P 魂喰らいのメンバー(※モブ)とバンド「魂喰らい」の出した曲の一部
8P コピー本のあとがきで書いたおまけ
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「六弦目の貴方」~バンドマン父×ピアノ水木の設定とオマケ話~
バンドマン:田中ゲゲ郎(四十六歳)
父は高校で付き合っていた母とそのまま結婚し、今に至る。己の演奏に対して、感想を言ってもらえたのが始まり。初めはコピーバンドであったが、その中でも拘った部分をあそこのアレンジが好きだと母に言われ、彼女の感性に惚れてその場で告白した。その後結婚をするが、作中の二十年前に他界。妊娠中に子宮頸がんを発病。現代では出産後でも治せる可能性が高いが、彼女の場合は当時医療技術が追いついていなかったことと産後の回復が遅かったことが原因で儚くなってしまった。倅は成人したばかり。目に入れてもいたくないぐらいに溺愛している。
本来の彼は穏やかである。しかし変に真っすぐであるため、静かに暴走をしている。振り回しているようで振り回されることもあるが、特定の人物だけである。水木の演奏は倅から「黙ってこれを見てください」と言われて見たのがきっかけ。初めはこんな風に弾くのは面白そうだと思って聴いていたら、自分たちの曲を演奏されて完落ちした。己の作った曲の解釈に、その感性に惚れて、何としてでもバンドに欲しい。そう思い調べようとするが難航していた。しかし執念で店を特定。たまたまであるが水木がカウンターで飲んでいたので勧誘した。そして惨敗。実際に話をして、水木の考え方も最高だと思いさらに惚れ直したため、この日はどんな手を使ってでも連絡先を入手する気でいた。そしてその晩、水木からの嫌がらせ(父にとっては最高のラブレター)を受け取り舞い上がる。これはもう相思相愛だと思い連絡をする。そしてああなってしまった。
メジャーバンドではあるが頻繁に曲を出すことで有名。動画サイトでの投稿をしており、バンド全体のモノと各個人のモノがあるか父は個別チャンネルを持っていない。またバンドメンバーからは動画撮影の度に「今は箱の中だと思え」と言われている。ステージ上の時と身内と話している時のギャップで風邪をひくぐらい温度差があることを本人は自覚していない。そのためバンドメンバーからは「普段の父」が映らないように調整および編集がされている。動画撮影時はレンタルスペースであったり自宅外での撮影で「普段の父」が出てこないようにバンドメンバーから手回しされており、素が出やすくなるため倅は撮影直前も撮影中も接触禁止である。水木と出会ってからは水木の話をするたびに緩みっぱなしになり、なかなか「ライブでの父」に戻らないことから水木に会う日に撮影は行わないようにスケジュールが組まれるようになった。もしも撮影に水木が召喚された場合「ライブで最高にテンションが上がった状態の父」か「妻や倅を愛する時と同じ状態の表情が豊かで穏やかな父」のどちらかが出るため非常に危険である。上手くいけば最高に仕上がった状態になる(作中ライブ参照)が博打なのでおそらく呼ぶのは審議が入るが、そもそも水木が行きたがらないので撮影に同行する可能性としては非常に低いだろう。
父が率いるバンド「魂喰らい」はどちらかと言うと天才肌ではあるが、万人に受け入れられるかと言うと少し違う癖のあるタイプ。曲調にも歌詞にもクセがある、ノリと音がガンガン系のバンドだが、しっとりとしたバラードも歌う。そのギャップがエグイ。バラードを出した時は「きれいな悪食」と言われ、何故その曲を作ったのだとファンや所属事務所と言った様々な人間を騒がせた。そもそもは倅に「みんなでおうたうたいたい」と誕生日プレゼントとしてねだられて作られた曲。母を早くに亡くしたことにより、よく父に連れられてきていたことからバンドメンバーとも交流があり良好な関係であった。その倅の初めてのわがままがこの誕生日プレゼントだったため、バンドメンバーは総員で制作。そして父の自宅で、みんなで演奏し一緒に歌う誕生日会となる。当初発表する気は無かったが、倅が「いつでもうたえればいいのに」とぽつりと言ったことから「今日この時よ」という曲が速攻で発売決定された。通常ボーカル(父)版、フルボーカル(メンバー全員)版、オフボーカル版が収録され、B面には倅が鼻歌でよく歌うもの(元々は父が練習で弾いていた適当な曲)を倅にタイトルを決めてもらい「はなまるさんさん」として収録している。やさしさであふれてできたモノだが、突然のバラードにファンからは「きれいな悪食」と呼ばれることとなってしまった。発表当時はインタビュー等も無く、音域も誰でも歌いやすいことから某放送局の子供向け番組で流される曲の予定だったのではと噂されていた。近年になり息子への誕生日プレゼントだったと当時を語るネットインタビュー記事が公開されたため、ファンは曲を聞きながら歌詞を見て情緒がめちゃくちゃになれる。またこのバラードが発売されたことにより、普段の曲以外に異なるジャンルを出してもファンからはあまり驚かれなくなった。バンドとしてはジャンルの幅が広がったが、自分たちの方向性はやっぱりコレだよとファーストシングル「鉄骨鉄筋コンクリート」と「イエローレインコートモンキー」をごり押している。
バンドとしてのジャンルはロック。そこにヘヴィメタルやハードロック、パンクの要素が入ったり。彼らから言わせてみれば「ジャンル:俺」である。シンセとベースがゴリゴリに動く重低音が特徴的。バンドの編成はギター二本ベースとドラムにシンセの五人。元は高校の軽音部で父とベースの男がコンビを組んだのがきっかけ。初期に「なんのために演奏をしているのか」という方向性の不一致で一悶着あり抜けたメンバーもいるが、新しくギターとドラムが加わり今のメンバーで落ち着く。今の方針は「己たちも楽しむ演奏」であり、演奏の練度に対しては貪欲。そのため、水木の演奏を聴いてさらに火が付いた。その時の結果が「zentralnervensystem」である。水木の「編曲版:イエローレインコートモンキー」と「ピアノソロ:イエローレインコートモンキー」へ対して、父及びバンドメンバーからの返歌。ドイツ語で中枢神経系。作中で人間に無ければならぬモノと言ったのはそれが理由である。そして彼ら自身もファーストシングルを再収録し発売。その数年後の急にベストアルバムが出されるのだが同じ曲の編曲版(再収録版)も一緒に出されたため、ファンはそのとても分厚いベストアルバムを、親しみを込めて「豆腐」と呼んでいる。曰く濃厚すぎるのだとか。
ちなみにだが父は水木をバンドに誘うのは全く諦めてはいないし一緒にいたいし演奏も一緒にしたいので、これからもガンガン誘い続けることとなる。他のバンドメンバーとしては無理には誘うつもりは無いが、一緒にセッションしたり、作曲とかできたら気持ちいいんだろうなと考えてはいる。ピアノをどう混ぜ込むのかメンバー一同考えているのだが水木だけが知らない。
ちなみにではあるが、彼の使用するギターはメーカー問わず気に入ったものをそのまま購入するため、家には防音室とは別に楽器専用の保管部屋がある。アンプにもこだわりがあるようで増えているのだが、誰も止める者はいない。エフェクターについても同様である。彼の倅は「父として愛してくれるゲゲ郎」も好きであるが「魂喰らいのフロントマンとしてのゲゲ郎」も同じぐらいに好きであるため、何も言わないのである。そして彼の小遣いはどんどん消えていく。貯金等は他のバンドメンバー(ベースとシンセ)が管理していたが、倅が成人したためその管理は倅の役目になった。倅としてはどちらの父も大切で、そのままでいてほしい。故に口を出さない。例え同じエフェクターを何度も買って帰ってきたとしても。
また水木や水木の知人である
鎌嵜
かまさき
と知り合ってから、楽器に名前をつけて呼ぶ文化を知る。初めは鎌嵜が「最近、
雅文
まさふみ
の調子すっげえいいんだ。やっぱりちゃんと隅々まで洗ってやったのが良かったみたいでさ、プロについでで頼んでおいてよかったよ。磨くのもすごい楽しくって」と言った発言から困惑したのがきっかけ。まさか楽器のことだとは思わず、人間を磨いたり洗ったりする趣味があるのかとかなり引いたが楽器のことだと知り安心した。そのような文化があるのだなと横目で見つつ、己はメーカーと型番名のまま呼び続ける。自宅にある大量のギターと機材に名前をつける時間があるなら、倅や水木たちと過ごしたり練習をしたりする。どうせなら違う時間に使いたい、だからこそ彼は名付けないままでいるのである。
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