「六弦目の貴方」~バンドマン父×ピアノ水木の設定とオマケ話~

 
「10/27(日)【東京】COMIC CITY SPARK 19内 かげろうと水の月」にて無料配布していた作品です。

こちらはネタバレになるので、先に本編を読むことを推奨いたします。
コピー本から文字数が倍以上増えているため、コピー本をお持ちの方もよろしかったら読んでください。

コピー本から追記されている箇所はそれぞれの楽器について、倅について、バンドとそのメンバーについて、バンド「魂喰らい」の出した曲の一部の四種です。
おまけでコピー本の後ろに載せていたおまけも掲載しました。

わたしの幻覚をお楽しみいただけますと幸いです。
追記(2024.10.31)情報が増えたら勝手に付け足します。支部のキャプションでも書きますが、あくまで私が忘れないようにするためです。ご承知下さい。ちなみにですが、バーで演奏したのが五月頃の話です。

目次
1P とあるオタクの悲鳴(※無配のしおりカラー版)
2P バンドのフロントマン
3P 自称ただのサラリーマン
4P 喫茶店とバーの店主(※モブ)
5P 管楽器奏者(※モブ)
6P フロントマンの倅
7P 魂喰らいのメンバー(※モブ)とバンド「魂喰らい」の出した曲の一部
8P コピー本のあとがきで書いたおまけ
 



喫茶店とバーの店主:鎌嵜かまさき昭文あきふみ(二十六歳)

 水木とは小中高と同じ付属の音楽学校。同級生で水木は知人と呼ぶが、自分から友人だと周りに言っている。明るくポジティブな性格で、学生生活では水木とは助けたり助けられたりの関係でいたため距離感は近いが、水木の性格と事情を知っているのでいとこ以上親友以下ぐらいの距離感でいる関係。
 音楽学校の附属小中高大と生き残るぐらいには才能はあるし、家もぼんぼんである。そのため、大学在籍中にバーを開店。元々は彼の祖父が経営する隠れ家的バー(喫茶店に近かった)だったが、年齢でだんだん腰もキツくなったため閉店しようとする祖父を説得して二代目店主になった。一応新装開店だが常連は皆知っていて、お店も「せっかくだから爺ちゃんが来た時に楽しんでもらいたい」という理由だけで壁を改修。壁紙や家具等はそのままの雰囲気で、音楽も楽しめるバーにした。普段は祖父が経営していた頃の雰囲気を残すために、昔から使っているレコードを流す落ち着いた雰囲気の店。昼間は喫茶店、夜はバーで、SNS映えするはずなのだが彼自身が良く食べるため提供する量がすごい。メニューには写真も記載はされていないのだが、一応これぐらいの量だとは伝えている。残した分はお持ち帰り可。父はそれをペロリと平らげているため、彼としては作り甲斐もあり良い客。しかし人間としては無い、ヤバい奴だと思っている。音楽が絡まなければいい人なのかもしれないとは思うが、おそらく己と同じでこだわりが強く妥協しないタイプだと見抜いているので水木とは関わらせたくない。いい顔で食べてくれる上客なので手放したくないが、水木のことを考えると出禁にした方が良かったのかもしれないと後悔はしてはいる。しかし売り上げは上がったので何も言えない。
 鎌嵜はホルン吹きである。彼の考えではあるが「ホルンってさ、縁の下の力持ちなのよ。低音から高音まで幅広くカバーできるし、何と言っても和音が綺麗。でも時には咆哮のように荒げ、高音だってお手の物。めちゃくちゃかっこいいでしょ。オケも吹奏楽も吹いてて楽しい。でも個人的には、聴いてもらうならソリがいいのよ。両方の楽器の良さがわかるから、聴いている人により楽しんでもらえるからね」と周りに言っている。しかし彼の性格上、演奏についてこられる人間が少なく、中々演奏する機会がない。そのため演奏をする時は常連客から幻の夜だと言われる。
 演奏スタイルについてはかなりストイック。自分の限界まで練習に打ち込む。演奏する時は自分に非常に厳しく、相手にも厳しくなるので後輩には合奏中逆らったら殺されると言われるタイプ。普段は作中の通りなので皆に愛されるが、演奏中は他人と入れ替わったように真剣に音楽と向き合うので初見はビビる。演奏中は音程と音色を操る悪魔、演奏中や練習中でなければ気に良いお兄ちゃんで優しく教えてくれる。それのため「コイツはちょっと厳しいけど普段はこういう人だからそんなに気にしないでね」と知っている人間が先に言うので、被害が減ってなんとかなるタイプ。中学時代は皆彼のスタイルを部員は知らない状態だったので、一番被害が出た。水木もいたので二大悪魔と呼ばれ、今でもこっそりと悪魔と呼ばれている。しかしただ怒るだけではなく、その人に合った練習方法を一緒に考え、そして一緒に練習するので面倒見はいい。しかし初期の段階では周りのフォローがあまりなかったので、後輩から恐れられていた。その後は中学の後半頃からは事情を知っている人も多くなったので、精神的な被害者は減った。演奏に対して相手への要望の高さは凄まじいが、実は彼の一家揃って共通している。家庭仲は良いのだが、合奏をとなると無言の圧が酷い。鎌嵜はホルン吹きなので一応ソロでも活動できるが、彼としてはホルンの和音が最高だと考えているため積んでいる。他の家族は和音ではなく己の音を聴いてほしいと考えているタイプが多いので、ソロ活動をすることで事なきを得ている。その中でも彼の祖父は相手への要望がそこまで高くもなく、和音こそ最高であると考えていたため楽団で活動をしていた。鎌嵜はそれに倣おうとしたが、経験上相手への要望の高さが己の欠点であると自覚はあるので、絶対に近所の楽団には入らない。やるならプロの楽団でないと自分の精神的にも、相手の精神的にも無理だろうなと考えている。彼の祖父も同じくホルン吹きなのだが、ホルンは楽器の構造上、どうしても頭に血が上りやすく、実はハゲやすい。そのため祖父は己の頭部を気にしているが、孫の鎌嵜は「ホルン吹きの名誉」「帽子を被ってない爺ちゃんの方がかっこいい」「俺も早くああなりたい」とキラキラした目で言うので、祖父は孫の前では帽子を被らない。これぞホルン吹きの名誉だと鎌嵜は考え、己もハゲたい派。
 栗崎くりさきとは犬猿の仲である。幼い頃からの付き合いなので互いのことは聞かなくてもわかるが、性格が合わない。しかし未だに交流を続けていることから、彼らなりに認め合ってはいる。また鎌嵜が付き合っていた彼女から振られる度に、水木か栗崎と飲みに行く。大抵鎌嵜が告白される側なのだが毎回「なんか思ってたのと違う」と振られまくるので、そのたびにべそべそと泣くことになる。水木は宥めてヤケ酒はやめろと言うのだが、栗崎はそれをツマミに酒を飲んで笑う。二人とも対応が異なるので、鎌嵜はその時の心情で飲む相手を分けている。

 ちなみにであるがマイ楽器はYAMAHAダブルホルンでゴールドブラス。どうしてもゴールドブラスがいいとこだわり、高校時代に出世払いで当時最新作であったカスタムモデルを購入した。ゴールドブラスにこだわったのは音色が彼の好みであったため。しかし「合奏するならちょっとでも周りに合わせた方がいいでしょ」とこのメーカーを選んだのだと周りには言いふらし、吹奏楽でよく使用されるイエローブラスにしなかったことについては触れていない。そして彼がこのメーカーを選んだ真の理由は、彼の祖父が使ってるメーカーと同じだから。祖父と演奏するなら同じメーカーの方がきっと楽しく吹ける。そして自分の好きな音色であるゴールドブラスを選んだ。彼の家族はそれを知っているが何も言わない。彼にとっての目標であり最高の奏者は祖父であると考えていることを知っているためだ。少しでも理想に近づくために彼は努力を続け、家族はそれを受け入れ購入を承諾した。そんな理由で彼はこの楽器を手に入れたのである。マウスピースはダブルカップでカップが大きい物。本来ならば高音の出やすいものでもいいのだが、低音もしっかりと鳴らしたいという理由でこのマウスピースを使用している。楽器には「雅文まさふみ」という名が付けられているが、これは彼の祖父と同じ名前である。それほど彼にとって祖父は目標であり、理想であり、いつか必ず超える壁なのだ。だからこそ、決意を固める意味でもこの名前が付けられた。大切が故に手袋をしてから楽器の手入れをする。毎日おかしなところはないか確認するのが日課。光り輝く姿を見て微笑み、彼の一日は終わるのである。





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