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こꯓレ)ろ🌟🦄🌈🌟
2024-09-09 12:31:52
9586文字
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コノチャ♀ほにゃっと小説
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パートナー
ほにゃっとわらって、三年後。番外編です。
メインシリーズはこちら⬇️
https://www.pixiv.net/novel/series/12007385
コノエは何でも受け入れて許すような穏やかな大人のような顔をして絶対何も譲らないし許さないタイプの男です。
チャ♀はすぐ怒るし拗ねるけど懐に入れた相手のことは全部受け入れるし許す甘々なタイプです。
1
2
3
4
5
♦︎
三日後の朝、コノエは無理矢理シフトを調整し、シルバーグレーのスーツケースをひとつ持ってオーブの自宅に戻っていた。
本来、帰宅できる休みまでは二週間以上あったが、何としても帰宅しなければならない用事が出来た。
「な、なんでここに! 仕事は!?」
何も伝えていなかったので帰宅すると当然、チャンドラに驚かれる。
「ただいま、ダリダ。仕事なんてしている場合じゃないからね」
「お、おかえりなさ
…
ンッ」
週末なので仕事が休みな事もあり、コノエのTシャツに短パンという部屋着姿で出迎えてくれた愛妻をエントランスで抱きしめてキスをしていたらリビングから娘も飛び出してきた。
「パパ? おはよう! おかえり!」
「おはよう。ただいま、いい子にしてたかな?」
「うん!」
名残惜しくもチャンドラを抱きしめるのを一旦やめて、飛びついてくる愛娘を抱き上げる。
娘はいつぞやの誕生日プレゼントにラミアスから貰ったウォンバットのぬいぐるみを小脇に抱えたままコノエに抱きついて頬にキスをくれた。
「ありがとう。パパはママとちょっとお話があるからね、あとでパパと遊ぼう」
「え〜! 先に遊んで。いっぱい遊んで!」
「んー
…
すぐ済むから。話が済んだら海に散歩に行こうか。今日のランチはパパが作ろう」
にこ、と笑って娘を説得すると散歩大好きな娘は渋々ながら納得してくれた。
チャンドラは相変わらず何故コノエが急に帰宅したのか全く見当がついていない不思議そうな顔をしている。
娘は麦わら帽子を被ると自分のハロとチャンドラのハロとかくれんぼをすると言って庭に出て行った。
リビングに残るはコノエとチャンドラの二人だ。コノエはチャンドラを問い詰めた。
「私に言ってないことがあるだろう?」
「はい?」
首を傾げる妻。こよなく愛らしいが、とぼけられてコノエはグッと拳を握る。
「明日の夜、パーティーがあるだろう? ノイマンから聞いたよ。」
「あ、あぁ、あります」
「何故言わない」
「何故って、仕事ですよ? オーブ重工業連合会の主催で上司から絶対出ろって言われたから行くだけで
…
」
「そんな催しに一人で行ってはいけないんだよ」
「それは上司にも言われたので同僚に同伴頼んだら悉く断られちゃって困りに困ってたんですけど、丁度アークエンジェルがオーブに戻ってる期間なのでノイマンに予定聞いたら覚悟しとけって言われて。訳わかんないですよね。仕方ないからもう一人で行くつもりでした。何なんですかね覚悟しとけって。友達が困ってるのに付き合ってくれないとか冷たいと思いません?」
「困りに困って
…
」
コノエはため息が出た。最近、忙しさにかまけてチャンドラハロの録音記録のチェックが疎かになっていた事を深く反省している。ノイマンが連絡してくれなかったら危なかった。しかも何故先にノイマンに愚痴るのか。一番に夫に連絡してくるのが筋の話だろうに。
因みに、チャンドラの職場にはコノエが重々目を光らせているのでチャンドラがパーティーの同伴を頼んでも断られるのは当然の流れである。
「いやそんなため息つかれても
…
なんかまずかったですか?」
「非常にまずい」
「そ、そんなに?」
「確認だが、私がダリダを誘わずにパーティーに行ったことを根に持っているのか? もしそうなら改めて謝らせてもらいたいのだが」
「
…
うん?」
「忘れてるのか? 思い出したくないがコンパスの任務で行ったパーティーで君に変な誤解をさせて、家出した事があっただろう? アスハ代表の暗殺未遂事件の時だ」
「
……
あ、あぁ。ありましたよねそんなことも」
「はぁ
…
」
コノエにとっては不本意な展開で浮気を疑われ別れ話をされた挙句、着信拒否され実家(アークエンジェル)に引き篭もられて、この世の終わりかと思った。何の誇張もなく地獄のような朝を迎えた辛さを今でも鮮明に思い出せるというのに。
チャンドラの中では「些細な出来事」で片付いているのならそれはそれで良いのだが。
となると、チャンドラは特にあの時のことで蟠りがあってコノエに声をかけてこなかったのではない様子。ならどうして。
「いや、純粋に忙しそうだったのでこんなことでわざわざ宇宙から帰って来てもらうのも申し訳ないかなと」
「こんなこと!?」
「えっ」
「ダリダが一人でパーティーに行くのがこんなことだって!?」
「圧がすごい」
思わず声が大きくなってしまったコノエである。チャンドラは身体を強張らせて一歩引いたが、コノエはすかさず一歩半詰め寄って諭した。
「婚約期間ならいざ知らず既婚の女性が一人でパーティーに行くなんてパートナーとの不仲をアピールしているようなものだし君はただでさえ最近とみに綺麗になって色気があるのに可愛いから愛想笑いだけでその辺の男がホイホイ落ちるのは目に見えている!また変な輩に目をつけられて怖い思いをするかもしれないしもしそんな事がおきれば、まぁ一人で行けばまともな感性の男なら君を放っておくわけないし確実にそのような事態に陥ると思うが私は君に危害を加えた男に何をするかわからないハッキリ言って息の根を止めに行くと思う」
「
…
なんて? 息の根
…
え?」
「つまり何が重要かと言うと絶対にパーティーに一人で行ってはいけないし、夫以外のパートナーはダメだという事なんだ」
「いや、早口すぎてよく聞き取れなかっ」
コノエは反論を許さず困惑するチャンドラの両肩をがっしりと掴んで笑顔で詰め寄った。
「わかったかな?」
「エッ、はぁ
…
な、なるほど?」
「理解が得られて嬉しいよダーリン」
笑顔の圧で押し切って何とか納得してもらえたのでコノエはひと息ついたが、チャンドラは尚もわかっていない発言を続ける。
「いや、まぁ、そうかも? しれないですけど? 研究してた新しいレーダーに使うセンサー完成の祝賀会で今後のオーブ戦艦の標準装備に採用されたからってその紹介とか、今後の素材調達の兼ね合いとかでちょっと何件か取引先と挨拶したら帰っていい事になっ」
「君がそのプロジェクトの開発リーダーだ」
「そうですけど
…
」
「なら主賓じゃないか。主賓が挨拶だけで帰っていいわけないだろう。レアメタルの取り引きを引き合いに出されたらモルゲンレーテに拒否権はない。君をパーティーに連れ出すための嘘だよ。たとえ純粋なビジネスの話だけだったとして、初対面の男が君の前に列を成すのは間違いないんだ」
何故こんなにも危なっかしいのか。不躾にも喋っている途中で遮ってしまうくらいもどかしい。
いや、原因はハッキリしている。チャンドラが不幸な体験から人生の殆どの期間男性を避けて生きてきたからだ。身を守るために一定以上の距離を取り出来る限りのコミニュケーションを遮断した。人の心を思いやれる優しい子なのに駆け引きが苦手で年齢の割に少し子どもっぽいところがある。もちろん良いところだしそういうところがたまらなく良いのだが社会の闇に飲み込まれないように注意が必要だ。悪いやつはいくらでもいる。
軍にいた間はラミアスやノイマンのガードがあった。モルゲンレーテではシモンズ博士の庇護のもとにいたがモビルスーツ開発を主とするシモンズ博士とCIC開発から戦艦を主に開発するチャンドラで部署が別れてしまった。
現在の直属の上司、部下にはしっかりとコノエの監視の目がある事をわからせているのだがやはりシモンズ博士ほど頼りにできる存在ではなく、特に今回は他の外郭団体からのヘッドハンティングの強引な動きもある。
ノイマンからの情報提供後、コノエはオーブ軍で勤務した三年間で作った独自のルートで情報をかき集めてきた。
最近チャンドラの働きが目覚ましいので高待遇でのヘッドハンティングの話がひっきりなしだが、チャンドラの端末に連絡するにはコノエの検閲を通過する必要があるため殆どが水際で叩き落とされている。
直接コンタクト出来ないことに痺れを切らした複数の企業がモルゲンレーテに圧力をかける形でチャンドラを公の場に引っ張り出して来るとは想定はしていたが数年早い。妻が有能で、正しい評価を受けられて嬉しい限りだが精々二年後にコノエがコンパス出向を終えたくらいのタイミングと考えていた。
「う、嘘かぁ
…
三十分くらいですぐ帰れるって言ってたのになぁ。知らない人とあんまり話したくないしやっぱ断るか。でも上司が半泣きで絶対来て欲しいって言ってたから断りにくいんですよ」
「うん、だから私が一緒に行くよ」
コノエは満面の笑みで宣言した。ついでにチャンドラに手を出そうとした企業と担当者の顔もしっかり覚えておいて思い知らせてやる。
「でも仕事は」
「艦のことなら副長に任せて来たから心配しなくて良い。なかなか見どころがある青年なんだ。それに残念ながらゆっくりは家に居られない、パーティーが終わったらすぐに宇宙に上がらねば」
「忙しいのに何だか申し訳ないです
…
心配かけてすみません」
チャンドラが眉を寄せて悲しそうに俯いた後、黙ってしまったかと思えば抱きついてきた。
コノエの腰に回される腕。腹のあたりに密着する柔らかな胸の膨らみ。見下ろすと可愛いつむじが見えて和む。
パーティーが不安なら行かなくて良いように手を回そうか? と言おうとしたらぱっと顔を上げ、ほにゃっとわらった。
「アレクセイ、ありがとう」
続けて「だいすき」と小さな声で言われた。
「ンっ
…
!」
コノエの心を撃ち抜いた笑顔で、照れながらぎりぎり聞こえる程度の小さな声で「大好き」と言ってくれたので、少々強引なシフト変更の為に煩雑すぎる手続きを経て地上に降りて来た労苦はその瞬間で全て報われたしなんなら得たものの方が大きすぎて幸福の供給過多に処理落ちして悶えて変な声が出てしまった。
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