MN*B
2024-06-23 02:28:36
4420文字
Public 夏油兄シリーズ:pixivバックアップ
 

コックリさんで喚ばれた原作知識有り夏油傑の兄(死亡済み)だけど、

虎杖悠仁っていう檻に捕まって出られないんだわ。

――夏油兄は死んでいる。

固定名有り。男主。原作沿い。立場成り代わりもの。
世界(原作)の強制力に抗う系主人公。ただし悪役。

 

何番煎じだとしても書いてる人が初めてなら一番煎じだし、何番煎じでも飲みたい人は飲むって婆っちゃが言ってた。
なんでもモーマンタイな方向け。

次【 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21384239

 
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あとタグ追加もありがとうございました!
 

前にツイッターだった頃に呟いていたやつの本編です。勿体なかったので、ちょっと加筆推敲して投稿します。
件のツイート【 https://twitter.com/MN10263087/status/1661028842696503298 】※このお話がラストどうなるのかにも触れています。

追記:ちょっとだけ加筆修正しました。話は変わってません。
追記2:ちょっとだけ修正しました。傑は厳密に言うと高専の教師じゃないので。

#夢術廻戦 #オリ主 #虎杖悠仁 #五条悟 #男主
2023年11月9日 20:05



 ――場面は切り替わり、目の前に沢山の花々が並んでいる。
 わぁ、天国にしては資本主義〜。値札付いてる〜。……って違うよね、これ。花屋さんだよね、どうなってる上に何見せられてんの? 誰目線?

 相も変わらず自分では視点が動かせないまま、まるでVRゴーグルでムービーを見ているかのような視界が続く。

 黄色い花かぁ。お見舞いだしセンスあるね。明るい色があるとパァっと良くなるし。カラーコーディネーターもそう言うって。

「そっすかね。じゃあ……あれ? 店員さん?」

 顔をあげた虎杖がキョトンとしている。それが花屋のロゴが書かれた窓ガラスに反射して写っていた。虎杖はそのままウロウロと視線を戸惑わせ、首を傾げながら、花屋の奥へ入っていく。
 わかるわ〜。店員さんに話しかけられたと思ったら別の人に向かって、とかね! でもホントに誰もいないんだけど。誰に返事したん? ウケるね。
 ……これに無反応なので、俺に返事をしたわけじゃなさそうだ。あー、悲し。


 それからも、うつらうつらとするように、意識が暗転したり、虎杖視点での風景を覗き見たりが続いた。
 その度に声もないまま野次を飛ばす。だって暇なんだもん。

 でも正直言うと俺も混乱してる。何が起こっているのか自分でも把握しきれてない。アニメ一話を追憶している、とみるには走馬灯が長すぎた。
 だが、俺に何かができるわけでもないまま、世界 は進んでいく。


 見えている景色がとうとう一話のラストに差し掛かり始めた。

「俺に呪力があればいいんだろ!?」

 夜闇の中から落ちてくる宿儺の指。掠れる視界にそれが映る。――これが始まりだ。
 そう思った途端、彼に待ち受ける因果 運命を思い出す。さっきまでの楽観が消え失せ、ないはずの胸が痛んだ。その衝動のままに叫ぶ。

――やめろ!!」

 制止する声が響くも、虎杖は止まらない。

 裡に落ちてきて、混ざり合う。
 異質、異常。呪い、呪力、悪意の塊。対面するのは、呪いの王。

 相手と視線を交わすが早いか、俺は長年の癖で染みついた思考を行動に移す。それは――



 ドクン、ドクンと、虎杖悠仁の中で、何かが蠢き暴れている。そして――呪霊が引き裂かれた。虎杖の身体は拘束を解き、宙へと跳び上がる。
 伏黒の前まで後退した虎杖の手首には、黒い紋様が浮かんでいた。しかし、それは朱く染まったかと思えば、皮膚の下に沈みこんで消える。

 虎杖に向かって突っ込んでいく呪霊。それを虎杖はアッパーカットで吹き飛ばした!

「うぉらっしゃあィッ!!!! リスキルじゃあああああ!!!」

 呪霊の血飛沫が降り注ぐ下で、雄叫びがあがった。



 俺がこの世界で出した一つの答え。それは――因果 原作に沿った上で運命 フラグを捻じ曲げることだ。



 呪いの血潮が爆散し、その爆心地には拳を振り上げて立つ虎杖の姿がある。その後ろ姿を呆然と見つめる伏黒。
 徐に虎杖が後ろを振り返り、伏黒は息を呑んだ。

 虎杖の目の下片頬に、先ほどまでなかったはずの朱線が入っている。雰囲気としては歌舞伎役者がする『隈取』に近かった。
 そして、虎杖から漂うのは見知らぬ呪力の気配――確実に受肉している。それを悟った伏黒は臨戦態勢に入った。

「虎杖悠仁、お前を祓う!」
「え、待って!」

 慌てた様子の虎杖にも動じず、伏黒は構えたままだ。
 そんな最中であっても、虎杖は暢気にも「あーあ、パーカーもズタボロじゃん」とぼやいている。

 そこに、音もなく現れた、新たな人物。

「今、どういう状況?」