MN*B
2024-06-19 01:16:11
12945文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

地獄の釜の蓋が開く時・下【追求編】

 シリーズ中第5話になります。注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

 このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいね、いつもありがとうございます。
もし、この間あげた夢小説の方も読んでいただいた方がいるのなら、そちらもありがとうございます。

 次回は、タイトル未定ですが『余光』の二文字が入ると思います。
たぶん次は3日後くらいになります。

 タイヤが半分埋まったやつに、五条先生が座るのエモくないですか?

 
 
 ※一応言っておきますが、このお話はフィクションです。この小説内に書いてあったような行動は危険なので、真似しちゃだめですよ。
 
 
 
【以下、本編を書いたときに思った独り言】

 一般的な日本人の宗教観として呪術廻戦の世界観をみると、クトゥルフ的な冒涜さを感じませんか。
もし呪いを神格化してみるのなら、自然崇拝というより、アニミズムという立ち位置になるんでしょう。
それでも少し衝撃的かもしれません。
自然やそれの精霊を崇めていたつもりが、人から生まれたものだと断言されるんですから。
 まぁ…それら自然になんらかの形を見出すのも人間ですから、生み出しているというのは変わっていないのかもしれませんね。



#オリ主 #五条悟 #夢術廻戦
2021年1月21日 18:26



 あの神社から南へ車を走らせ、太めの道路に出た。

この辺りがその中心だと思うんだが」

右手に山、左手に住宅街、足元は道路。
俺は一度路肩に停車し、五条さんの方を窺った。

「本当だ。何にもないね~」

彼は周りを見渡して、軽くそう言うだけだった。

いやマジで暢気か?
時間は有限って言いだした人が、すっげー余裕なんだが

 俺はなんとも言えない気分で五条さんを見ていると、彼はこちらを向いて提案をしてくる。

「とりあえず、お昼にでもする?」

マジで言ってるこの人?


 時間を見れば、少し早いが昼食の頃合いだった。
俺はともかく五条さんは大の成人男性なので、食事は必要だろう。
素直にコンビニへ行くことにした。

 田舎のコンビニに、イートインスペースなんていうものはない。
あるところはあるかもしれないが、ここにはないという話だった。
つまり、どこで食べるのかという話だが



  俺たちは、再び小学校へやってきていた。

 タイヤが半分埋まったあの遊具に座って、食事をする五条さんと、それを見ないようにする俺。
目の前にはグラウンドが広がっている。
いやなんでだよって気持ちと、俺ここで死にかけたんだけどっていう感想がこみ上げてくる。

 どうしてここに来たのかと言えば、二人の要望を叶えられる場所が、この近くにはここくらいしかなかったのだ。

 五条さんの要望座って食べたいけど、一人は嫌だ。
 俺の要望閉鎖空間に食い物と一緒に居たくない。

ベストなのは公園だったんだろうが、もう少し町の中心から離れないとそういった場所はなかった。
コンビニと小学校の距離がそんなに離れていない立地だということもある。

 少し曇ってきた、そんな寒空の下で何やってんだろうな俺はともかく五条さんは食事か。
そう思ってチラリと彼の方を見る。彼は俺の視線に気づくと、食べる?と聞いてくる俺は首を横に振った。
 何を話せばいいかもわからないし、かといって何を考えればいいのかも困っている。
俺は何気なく遠くへ目をやった。目にどうしても映るのは、あの荒れ果てた森だった。

 午前中、あの森へ行ったとき。
五条さんに出ようと促された瞬間、耳鳴りが始まった。
キーンという甲高い音と共に、何かがささめくようなそんな感覚。
意識がそちらに持っていかれそうで、思わず眉をしかめた。

 俺、疲れてんのかな
疲れてるかもなぁと隣の五条さんをまたチラリと見る。
今は甘そうなのを食べようとしている。
最近のコンビニデザート美味しいよね~!食べる?と、またもや言ってくる五条さんを俺はあしらった。


 そうやってただ俺は五条さんを待っていたとき。ふと視線を感じた。
そちらを見れば子どもが一人、こちらを見て固まっていた。
そして俺の視線に気がついたのか、背を向けて駆け出し

「ちょっと持ってて」

五条さんの声が耳元でしたかと思えば、一陣の風が吹く。
気がつけば俺の手にはゴミの入った袋があったし、五条さんは駆け出したはずの子どもを捕まえていた。
はやっ
少しぼぉっとしてしまったが、二人の下へ急いだ。

「少しだけ話を聞きたいだけなんだ。ね?ちょっとだけだから」

怯える子どもの肩を掴み、そう声をかけている五条さんいや、事案事案。


 俺は腰を落とし、サングラスをずらして子どもの顔を見た。手に持ったビニール袋が音を立てる。
眩しいすごく眩しいが話を聞くためだ、仕方がない。
怯えている子どもをなだめるように、できるだけ柔らかい声色を出す。

「少し聞きたいことがあるだけなんだ。答えなくてもいいから、まず話を聞いてくれないか?」

子どもはビクリと肩を震わせると、小さい声で言う。

「最近話しかけてくる不審者がでるから見慣れない人と話しちゃだめって……

……
俺らは不審者か、それとも見慣れない人か。後者だと願おう。

「あーそう、なのか。でも俺はこの町に住んでる、青嶺だ。この小学校にも通ってた」

本当?と聞いてくる子供に、ああ。と頷いてみせる。

で、あっちはまぁ、気にするな。悪い人じゃない」

少し離れた位置にいる五条さんが、ちょっとー!聞こえてるよーと声を上げる。
怯えた目で彼を見る子どもに、気にするなと声をかけて話を元に戻す。

「それでだ。君、午前中ここに来てなかった?」

疑問として聞いたが、俺はほぼ確信していた。
この子は午前中、言い争っていた子どもの一人だと。

子どもは俺の質問に反応した何も話さないが、間違いない。
が当たったんだ!」と言っていた子だろう。

「その時の話、聞こえちゃったんだ。俺たちはそのことについて調べてる。正直に話してくれ」

半分ブラフだったが、子どもは俺の言葉を信じたようだった。

「ごごめんなさい!!ボクたち、こんなことになるとは思ってなくて!」

いきなり大声で謝った子どもは、つっかえながらも事情を話し始めた。