戌丸アット
2022-05-30 00:09:34
4065文字
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同居はじめました

リュウガ×ジュウザ(北斗の拳)狼雲


次の朝、リュウガは味噌の香りで目を覚ました
料理をしてもらう為だけに家政婦に週4日来てもらっていたが、今日は来る予定ではなかった
その為、リュウガは不思議に思いながら台所へ行くとジュウザが丁度、眠そうにしながら鍋をかき混ぜている所だった

「あ、リュウガーおはよーふぁあさみー」
「お前、何してる」
「ん?あぁ、泊めてもらった恩を返そうかと」
……………そうか」
「あー味見する?」
「あぁ」

まだまだ春には遠く寒さが目立ち、しかも暖房も付いてない台所で長袖1枚は寒いだろうな、などと何処か寝惚けた頭で考えながらリュウガはジュウザから小皿を受け取ると口を付ける

「どう?」
…………………………うまい」
「そっか、ならこれで良いなーリュウガ、顔洗ってこいよ」
あぁ」

何やら忙しなく台所を動くジュウザの姿を呆然と眺めた後、リュウガはトボトボと洗面所へと歩いていく

リュウガって朝はあんな感じだっけ?」

寝惚けたようなリュウガの態度にクエスチョンマークを出しながらも家政婦が準備していたであろう漬物などを机に並べていると、リュウガがカーディガンを持って戻ってきてジュウザに差し出す

「え、カーディガンがどうしたんだよ」
「着ろ、寒いんだろう?」
「あ、あぁ、サンキュー借りるぜ」

落ち着いたブラウンのカーディガンを気遣われた気恥しさからリュウガに背を向けながら羽織る
しかしリュウガは特に気にしていないのか、すまし顔で座ると軽く手を合わせて黙々と食べ始める



あー、リュウガ」
「なんだ」
「テレビ見て良い?」
「勝手にしろ」

昨日とは違い、何を考えているのか分からない雰囲気でしかもひたすら黙々と食べるリュウガに、謎の焦燥感を感じたジュウザはテレビをつけて気を紛らわせながら食事をとる
味見の際には美味いと言ったし、特に文句も無いので味付けには問題はない筈なのに落ち着かないのは二人っきりの食事なんてした事が無いからだと静かに分析しながらジュウザも黙々と食べる
しかし突然、リュウガがピタリと箸を止める

「ジュウザ」
「なんだよ」
「お前、これを食べ終わったら出ていくのか?」
「え?あぁそのつもりだけど」
………お前、ここに住め」
……………は?」

言われた瞬間、ジュウザは漬物を皿の上に取り損ねながら止まる
何を言われたのか理解しずらかったのだ
「住まないか?」でも「もう少し居ても良い」でも無く、「住め」と言う命令形
固まるには充分だった

リュウガ、寝惚けてるだろ?」
「いいや、起きている、顔も冷水で洗った」
えっと、じゃあ熱があるんだ」
「平熱だ」
「なら、冗談とか?」
「本気だ」

とんちんかんな会話を交わす間、ジュウザは冷や汗を垂らしている自覚がジワジワと湧いてくる
しかし隣合う形で座る腹違いの兄の目は真剣だし、しっかりとジュウザの目を捉えていた

「えっと、えっとそれならなぁ」
「ジュウザ」
「ちょっと待て、今、考えてるから」
「ジュウザ、返事はどうなんだ」
……………はぁ、住めって言ったのアンタだぜ?住めって俺に拒否権なんてねぇじゃねぇかよ」

なんとかはぐらかそうとしていたがリュウガの直球な質問に苦笑いを浮かべて、ジュウザはため息を吐きながらやっとリュウガを見つめ返す
その苦笑いにフッと小さくリュウガも微笑むと麦茶を一口飲んで言う

「決まりだな」




END

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