ぎんちき
2024-03-22 23:15:38
21115文字
Public 再録
 

【再録+書き下ろし】遺り物

2021/11/07 第19回全国大会GSにて発行したブン木手死ネタショートショート集を加筆修正したWeb再録です。
今回の再録にあたり、新作「再会」を書き下ろしました。

以下注意事項
・全編死ネタです。丸井、または木手、あるいは双方が亡くなっているお話のみ収録しています。
・年齢操作(未来捏造)ばかりです。
・捏造家族が登場します。
・モブに襲われる(それを匂わせる)話を含みます。


丸井の場合
後悔

 暑い。頭上から降り注ぐ日光が肌を焼いているってことがよくわかって痛いくらいだ。網の上に置かれた肉ってこんな気分なのかな。普段日焼けとかはそこまで気にしないタイプだけど、こっちに来るときばかりはしっかりと対策している。前に何もしないでいたら、しばらく火傷みたいになって困ったからな。

「あっち〜……
 なーんて、口にしたところで何も変わらないのに、ついそんなことを言ってしまう。むしろ心頭滅却すればなんちゃらで言わねぇ方がいいんじゃなかったっけ。そもそもそういう意味だったか? ……とかなんとか、どうでもいいことを考える。だけど、今度はそれを妨げるように騒がしい蝉の声が、頭の中に反響してきた。こうしてると、何だか「今」が現実じゃない、みたいな。そんな心地すらする。
 ……毎年、この時期になって、こうして沖縄にやって来る度におなじ事を思う。あれは、全部夢だったんじゃないかって。俺の記憶に今もハッキリと刻まれている、お前の体温も、匂いも、感触も。全部、全部が夢だったんじゃないか……って。
 でも、そんな訳がない。現実に違いないんだ、と。ここまでを毎年飽きもせずに、考えてて、何も進歩はないんだよな。

……よっ。一年ぶりだな」

   *

 俺とキテレツは付き合っていた。
 周りからどう思われていたかは知らないけど、俺たちなりに結構仲睦まじくやってたんだぜ。だけど、別れた。別れさせられた、って言うべきなのかな? いや、でもあれは誰のせいでもないから……やっぱり、別れた、が正しいんだと思う。
 別れるまでの俺たちは、所謂遠距離恋愛ってやつをしていた。毎日毎日メッセージをやり取りして、週末なんかは通話もしてた。ちまちまと小遣いを貯めて、長期休みは一緒に遊んだ。楽しかった。キスも、その先のこともした。俺はキテレツのことが好きだった。心の、底から。安い言葉で飾りたくないけれど、迷うことなく、世界で一番だと言い切れるくらいに。家族や友だちに思っている感情と違う、アイツに対してだけ抱いている感情が、確かにあったんだ。

 キテレツと最後に会ったのは、高二の強化合宿。その頃には周りのみんなが俺たちが付き合っていることなんかとっくに知っていて、茶化すような奴らもほとんどいなかった。かといって人前で堂々と恋人らしいことをすることもなく、普通に過ごしやすい状況ではあった。もちろん、合宿に行く最大の目的は当然テニスだったけど、俺たちが長期間一緒にいられる機会なんか合宿以外じゃほとんどないし、二重に楽しみでしょうがなかった。
 その年の世界大会も無事に終わって、帰るときに「じゃあまたな」って声をかけたのが、最後だったか。直接アイツの顔を見られた、最後の……

 別れの日ってヤツは、あんまりにも突然にやって来た。高三の夏休み前だ。その年の冬と春は、何かと予定が合わなかったから会えずじまいで。夏休みに俺の地元で会おう、って話をしていた。ほぼ毎日のように、どこへ行って、何をしようか、ってやり取りをしながら過ごしてたんだよな。
 だけど、あの日、いつも通り朝の挨拶のメッセージをしても返事が来なくて。ま、忙しいんだろと思ったから、待った。待った、けど、やっぱり返事は来なかった。いつも遅くてもその日のうちに何かしらのリアクションはくれる程度にはマメなヤツだったし、事前に用事とかがあって返事が遅れる……なんて話は聞いてなかったからおかしいな、と思って電話をかけてみた。でも、不通だった。不安で、……怖くて。だけど、突然会いに行けるようなじゃないから、ひとりでそんな気持ちを抱えたまま過ごしてたっけ。
 そっから何日か経ったある日。半ば諦めていた俺のもとに、その知らせが届く。
 自室の机の上に葉書が一枚置かれていた。差出人は、キテレツの親父さん。

 そこには淡々と、キテレツが……木手永四郎が、亡くなったということが書かれていた。頭の中が真っ白になった。そこからしばらくの記憶はポッカリと抜け落ちていて、気づいたら俺はチャリで海の方まで行っていた。そこで夕陽を見て、ブワッと涙が出てきた。もう、訳がわからなかった。悪い冗談なんじゃないか、夢なんじゃないか、俺の頭がおかしくなっただけなんじゃないか。……そうやって、色々考えた。だけど、目と頭は痛いし、喉はやけに渇くし、ついでに、お腹も空いたりなんかして。あー、これが現実なんだ、という実感が嫌でも湧いた。
 木手永四郎が、死んだ。あの木手永四郎が、死んだんだ!
 自信家で、誰よりも沖縄を愛していて、不器用ながらも俺のことを好きだと言ってくれた、あの男が。死んで、この世のどこにもいなくなった。もう二度と会えない。もう二度と話せない。もう二度と、触れられない。

 本当はすぐにでも沖縄に飛んで行きたかった。だけど、俺はまだ若すぎたから。お金はないし、時間もない。それと、勇気もなかった。親に、俺の恋人のところへ行きたい、って伝える、勇気が。もしも、なんて話をするのは馬鹿みたいだけど……。もし、あの頃に戻れるとしたら、そんなの気にせずに沖縄に行きたい、行かなきゃいけないんだ、って言いたい。

 今でも思うんだよな。何であの夏は俺があっちに行く約束をしてなかったんだって。そうだったら、もっと小遣いを貯めておいて、すぐにチケットを取って飛行機に乗れたかもしれないのに。何でもっと通話しなかったんだ。声が聞けなくなっちまうのに。何でもっと話を聞いてやらなかったんだ。我儘や小言を言われることすら、できなくなるのに。何で、何で、何で……
 そう。俺はずっと、後悔しているんだ。だから、せめてもの罪滅ぼしとして毎年毎年こうしてアイツの墓参りに来ている。以前は先にキテレツの実家に行って、妹さんとかと一緒に来てたけど、何年か前からは道も覚えたし、ひとりだ。帰りにだけ挨拶をしに寄って、ありがたくも優しく歓迎してもらっている。それが毎年の、お決まりになってる。

 いやー、しっかし、沖縄の墓の大きさには毎度驚かされる。家みたいだもんなぁ。そんで、この中に、小さな壺に納められたキテレツがいるんだと思うと、変な感じだ。
 俺はアイツの死に顔を見られていない。だから、変な感じがするのかな。だってさ……。だって、キテレツは今もこの島にいるんじゃないか、って……思えるから。そんなの、願望にすぎない訳だけど。俺がこんな寝ぼけたこと言ってたら笑うかな……。笑うだろうな〜。しかも、鼻で。『アナタもすっかり腑抜けになりましたね』、なんて。そう……だよ、な?

 ……あー。俺……。自信、なくなってきたな。キテレツの声、ちょっと忘れてるかもしんない。忘れたくなんかないのに。忘れようとなんて、してないのに。俺は……。薄情だな。でも、俺……こんな……
 結局、あの時から何も変わってなくて……。どうすればいいかなんて、ひとっつもわかんないんだよ……。頼むから教えてくれよ。応えてくれよ。
……キテレツ……――

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お前の為にこの身を捧げることになったって

 玄関に鍵がかかってなかったんです。その時点でおかしいじゃないですか。だからなんというか、こう、すっげー嫌な感じがして。急いで部屋に入りました。
 そしたらアイツがね、いないんです。休みのはずなのに。出かけるとは聞いてなかったし、何よりいつも履いている靴が玄関にあった。となると恐らく鍵を締め忘れてどっかへ……という訳ではない。そもそも用心深いタイプだから、そんなミスをするとも思えなかったですしね。いや、それよりも、見れば部屋が異様に荒れている。
 「荒らされたんだ」と、直感的に思いましたよ。でも、そうだとしてアイツはどこにいったのか? 声をかけても返事がないんです。俺たちはそれぞれ小さい自室を持っていたので、悪いと思いながらアイツの部屋に入りました。そこは整理整頓されたままだった。でも、やっぱり姿はない。俺の部屋にも、寝室にも、キッチンにも、いない。そこで気づいたんです。ポタ、ポタ、と何かが垂れているような音が聞こえる……って。
 その音の聞こえる方――浴室へ、向かいました。扉を開けるのが、怖かった。中から明らかに変な匂いがするんですよ。おかしいだろ、なんでだよ、って。軽く深呼吸をしてから。意を決して開きました。

 まず目に入ったのは、少しだけ水の漏れるシャワーヘッド。一歩踏み入ったら、床が濡れてました。排水溝に向かって流れる水に、赤い色が混じってた。まるで、色水みたいに。綺麗な赤いのが、まだらに。混ざってた。それより手前に横たわっているものを認識するのを脳が拒否ってたんでしょうね。それもそうだ、って今なら思えます。でもあの時は最初に気づいてやれなかった自分が情けなくて。
 ……ええ。そうです。俺の恋人が、倒れてたんです。しかもズボンと下着を脱がされた状態で。

 その後、どうやったのか覚えてないんですけど、俺は警察を呼んだみたいで。ドカドカ踏み入って、恋人をどっかに連れて行こうとするから、やめろ! って叫んだことはうっすら記憶にあります。いや……お恥ずかしながら。自分で呼んで、そりゃないよな、と思いますよ。さすがに。でも、あんときはいっぱいいっぱいでしたから……

 ああ、それと。何かね、アイツの亡骸の側に、メモが落とされてたんですって。内容、聞きますか? 大したもんでもないですけど。確か、そう。
 〝アリガトウ〟。

 って。それだけ。はは。今思い出しても、腸が煮えくり返るだとか、そんなもんじゃ言い表せない感情が沸き上がりますよ。
 ……ともかく、そのメモに書かれている文字列が意味しているのは何に対することなのかは書かれてなかった。けど、俺の中でそれは決定打になって。俺がこの手で犯人を捕まえて、どうにかしてやらないとアイツは浮かばれない――と。そう、思い込んだんです。実際はアイツのためというより、自分の怒りの行き場にしようとしていただけなんですが。
 怒りのままに俺は、外へ飛び出して……気づいたときには、徒歩で行くにはちょっと遠くの、公園にいましてね。足が痛くて靴を履いていないことにようやく気づくくらいだったんです。それで、冷静になった俺は、ああ、この公園にもアイツと来たな。なんて。それはもう、泣きました。大の大人が、裸足で号泣ですよ? 下手したらこっちが捕まるっていうもんですよね。通報されなくて、良かった。

 ……はい? ああ、そうです。犯人はまだ捕まってないんですよ。でも、もう当時抱いていたほどまでの怒りはない……と思います。俺も歳を取ったからかな。もしも犯人が少なからず罪悪感を抱えているのなら、すっかりと許したっていいと思えるくらいにはなってたんです。
 さ、これで俺の話は終わりです。いままで他人には話したことがないから、こんなにも流暢に話せるなんてことに自分でも驚きました。もう、十年以上は軽く経っているのに、こんなにも忘れられないものなんですね。あの日のこと。いや、それ以上に、アイツのことが……
 慰めてくださるんですか? お優しい人だ。

 ――ところで、お優しい方。あなた……どうして俺の「恋人」が「彼氏」だってわかるんですか? 俺は最初から「アイツ」が男だなんて、一度も言っていないのに。

   *

 どうしてお前が、どうして俺は、どうして、何で、護ってやれなかったのか。
 見つけだして、探しだして、俺がこの手で必ず。その為に、どんな手段を使うことになっても、果たすから。

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空に、海に

「死んだら、鳥になりたいんです」
 お前が、真面目な表情でそう言ったから。

「死んだら、なんて。随分先のこと言うじゃん」
 俺は応えたけど、これははぐらかされて。
……少し違いますけど、世界には、遺体を鳥に食べさせる葬り方もあるそうなんです。自分の身を自然へ還元する……
 それは素敵だ、と笑った。叶えてやりたい。真っ白な部屋の、真っ白なベッドの上で、日に日に小さくなってゆくお前のために俺ができることなんて、限られてるんだから。

   *

 お前の胸に咲いた花を初めて見た日のこと、今でも鮮明に覚えてるよ。
 俺、情けなかったよな。泣いちゃって。お前の方が辛いのは当たり前なのに。お前は、『俺の分までアナタが泣いてくれればいい』なんてさ。なんでそんな強くいられるんだろう、って純粋に思ってたっけ。
 一緒にこっちに越してきて。流石に仕事があるから毎日は逢えないけど、前よりずっとずっとお前を近くに感じた。手を繋ぐのが精一杯。でも。それで、俺の気持ちが伝わればいい、って。
 空気の良いところだとさ、やっぱ楽なのかな。少しずつ良くなった感じがして。「これから」のこと、たくさん話して。俺、あの時からすっげぇ楽しみにしてんだ。お前の故郷に住むの。もうちょい先の話にはなるけど、やっと良い物件も見つけたから。
 ……ごめんな? あの約束、果たせなくて。法律的に難しいんだって。そんなの破ったってお前の願いを叶えるべきなんじゃないか、って悩んだんだけど……。そこまでは流石に、望んじゃいねぇと思ったから。
 こんなのはさ、俺の自己満足でしかないんだよ。だけど、色々考えて、これなら良いんじゃないか、多少はお前も納得して、喜んでくれるんじゃないか、って思えたから。……どうかな? あはは、俺らしくもないか。もっと胸張ってねぇと。だよな?

 あー、ほんとに、軽くなっちゃってさ。こんなに……。楽にはなれたか? そうだと、いいな。ああ。そろそろ、みたいだ。お別れ、だ。
 …………嫌だよ…………。っと。あはは、また、情けないとこ、出ちゃったな。こんなの、笑うよな。ゴメン。いや、むしろ笑ってくれた方がいいや。うん。
 ……ほら、見てみろよ。久しぶりだろ? この景色見んの。ちょっとでも喜んでくれたら、俺は、嬉しい。じゃあ──じゃあ、な。待っててくれよ。俺も、そのうち行くからさ。いつになるかなんて、分かんねーけど。またな。キテレツ。

   *

 最後に投げ入れた花が、ポチャン、と音を立てた気がする。何で気がするだけなのか、って?
 そんなの。船のモーターに、波に、鳥の鳴き声に、俺の心臓に。挙げたらキリがないくらい溢れてる音たちに、かき消されたからだよ。
 なぁ、だからさ。俺のこの、情けない声も一緒に隠してくれ。アイツに聞かれなくて済むよう、どうか。どうか……

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生きてやるよ
※本作は筋肉少女帯の楽曲より着想を得ております。

「来たぜ〜、パリ!」

 初めての土地に行くのって、本当にワクワクするな。ましてや、外国となれば一層だ。日常会話程度は軽く勉強してきたけど、不安がない訳じゃない。でも悩んでたってしゃーなし。あとはどうにでもなれ、だ!
「さて。どっから回る? やっぱり俺はスイーツを堪能したいな〜。あ、あの建物とかなんかカッケーし、お前好きそう。っていうかさ、なんつーか、こう。『パリの人たち』と思うだけでみんなすっげーお洒落に見えてきたわ。俺、浮いてねぇかな……
 ま。気にしなくてもいいか。見るからに観光客ってのばわかるだろうし。スリとかぼったくりとかには気をつけて、と。あーでも、とりあえずは最初にこれぞ、ってヤツを押さえるか!
「エッフェル塔に凱旋門だろ、シャンゼリゼ通りも歩いてみたいし……。あ~! 突っ立てるだけってのも時間の無駄、だよな。よし。じゃあ行くか!」
 ようやく、俺たちの夢が叶ったんだよな。俺とキテレツでパリを回るっていう、夢が。

 だからここはゴール地点だ。俺にとっての。

   *

「んー、もう明日には出発かぁ〜。楽しい時間って、ほんとあっという間だな……
 水面に夕陽が反射して、キラキラしてる。この旅の間には柄にもなく美術館なんかにも行って色んなものを見てきた。だけど、そこにあった色んなものよりも、今この瞬間目に映っている風景が何より、綺麗だった。
「やっぱさ。これ、変だよな……全員が全員じゃないけど、俺の方見てなーんか言ってる人もいて。ま、言葉の意味はあんまりわかんねぇからいいんだけど!」
 そりゃそうだよな。俺が手にしているスマホの、画面。そこに映し出された相手に延々と語りかけてるなんて、俺が見ても頭のおかしいヤツとしか思えない。だけど。これは、必要だったんだ。この旅は俺のものじゃなくて、俺たちで計画んだから……

「キテレツは、恥ずかしいからやめろって言いそうだけど。でもさ、お前、俺の強引さも好きだろい? だから文句は言っても最終的に認めてくれるんだろうなって思ってっから」
 ちょっと自惚れがすぎるかな? いや、そんなこともないか?
「俺、まだ受け入れられてねぇんだよ。お前の部屋もそのまんま。描きかけのデザイン画だって……あ、勝手に入ったのは許してくれよ? 最低限しか入ってねぇし」
 必要なときにだけ、入らせてもらってる。落ち込んでしょうがないときとか。基本的に入って、何もしてないし……って言うと、そっちのが怖いか? でも、あそこにいるとお前を感じられて、落ち着くんだ。いや……キモいな。
「ははっ……

 ひとりで笑うのって、こんなに虚しいんだぜ。
……なぁキテレツ」
 俺さ、本当はこの旅の間に死ぬつもりだったんだぜ。セーヌ川に身を投げて、なんて思ってたんだ。いやぁ、おセンチだよなぁ。
 だけどさ。やっぱやめにした! 俺、もう少し生きてみようかな〜って思ったから。ここでゴール、ってしたらさ、なんか勿体ないなって。お前が俺に作ってくれたデザインのものとかも実現化できてないし。
 ……とにかく。もっと色んなもの見て、食べてさ。多分ちょいちょい「お前と一緒が良かった」とか思うんだろうけど。でもそれを引っくるめて経験しといて。そんで、いつかきっと……。いつか、またお前と会えたときの土産話にする! 待つのは嫌かも知んないけど。焦らしに焦らして、積もりまくった話、披露してやっから。楽しみにしとけよな。
「あー……うん。月が出たら、帰るか!」
 これも、もう終わりにしよう。わざわざ画面に話さなくったって、キテレツには会えるはずだから。今、俺がひとり寂しく思おうが関係ない。また会えたらそれで、チャラだ!