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豆炭々炬燵
6003文字
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ちいかわ
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【ハチちい・あのちい・セイちい】はやくこっち側にきなよ
心も身体もでかつよトリオに愛されるお話。でかつよハチワレ・あの子・セイレーン×ちいかわ。ねつ造ご都合主義満載。ケモ×ケモ。何でも読める方向け。何でも美味しく食べれる方向け。
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それは確かに夢だった。ちょっと不思議でこわい夢で終わるはずだったのに未だに夢を見続けている。
ちょっとずつ違うパラレルワールド。小さな白い子の頭に産み付けられ濃厚になったパラレルワールドを吸われ空っぽにさせないため、入り込んでしまった身で元凶である虫を潰せば全てが元通り。
そうあるべきだった。
小さな白い子より先に目が覚めた途端、心配して声を掛け起こすよりも身体の異変に青ざめる。見慣れた手、見慣れた視線の高さがちょっとずつ違い始めていく。
「ドアから出れなくなっちゃうッ」
鼓動が高く打ち鳴らされる度、大きくなっていく身体。簡単に潰せるくらい強い身体になり果てる前に急いで窮屈なドアから外に出た。幸いドアが壊れる前に出れたが、何だか周囲が俄かに騒がしくなってくる。
丸い家々が立ち並ぶ。つまりそれだけ他の住人達が住んでいるという事。
随分高くなってしまった視界で見下ろせば、涙ぐむ者や慌てふためく者、はたまたショックが大きすぎて固まってしまっている者達の視線が突き刺さる。
「ご、ごめんねッ」
前より一歩が格段に大きくなった足で急いで茂みに逃げ込み身を隠した。
随分遠くまで見える目で様子を窺う。未だにざわめく小さな子たちに紛れ、床に臥せっていたもののドアから顔を覗かせる小さな白い子の姿に澱んだ大きな目がぐっと大きくなる。
思わず声を出しそうになるのをグッと飲み込み視線を送り続けた。片時も逸らさず送り続けたお陰か、小さな白い子が何かを察し周囲を見渡したかと思いきや、疑いながらも此方に近付いてきた。
病み上がりで覚束ない足つきで一歩また一歩と。その姿だけでも視界が歪み、きゅっと口元を結んだ。
「んー?」
訝し気な視線で茂みを見つめる小さな白い子の前にぬっと姿を現した。
刹那、色濃く残る嫌な記憶が頭の中でフラッシュバックを起こす。鋭い爪を極力見せず、大きな耳をぺたりたたみ、なるべく視線の高さを合わせた。
「えっと、あの
…
ね
……
」
心がきゅうっと締め付けられる思いで見ていれば、一瞬だけ身構えるもすぐさまぱあっと顔を綻ばせる小さな白い子にたたまれた大きな耳がやおら立つ。
「
……
こんな姿になっても分かるの?」
怖気づいた気持ちで問い掛けた言葉の裏側、拒絶して欲しくない気持ちは小さな白い子が力強く何度も頷く度に消えていった。
「フッ!」
何も変わらない笑顔。この変わってしまった身体でも向けてくれる喜びに身体が気分が高揚する。
衝動的に大きくなった両手で小さな白い子を掴み抱き上げた。
瞬間、響き渡る絶叫をこれまた色々な音を拾うようになった大きな耳で聞いた。手の中に収めた小さな白い子から視線を上げる。丸い家々の間から小さな他の子たちが何やら此方を指差して叫んでいた。
怒りとも悲しみとも困惑とも取れる叫び声が煩わしくて仕方ない。
「行こっか」
とにかくその場から離れたくて小さな頃の面影を残す大きな子は手の中に小さな白い子を収めたまま駆け出した。
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