豆炭々炬燵
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【新ペニビル】デリーの町に冬がやってきた【旧ペニビル】

新作版、旧作版それぞれのデリーの町に冬がやってきた
ついでに道化師が兄弟のところにやってきた



寒すぎて勝手に足が動き、歯の根が合わなくなってきた。首を竦め背を丸め、それでも家に戻らないビルにペニーワイズは胸中呟く。
「(多寡だかこれっぽっちの寒さで弱る。ほとほと難儀で脆弱な生き物だ)」
突として身を切る風がビルに襲い掛かった。短い悲鳴を上げ益々縮まる様子を隣で眺めていたペニーワイズはやおら風上に立ち風を遮った。ビルから見てやや右斜め前に陣取ったペニーワイズが首を捻り振り返る。
「な、なにがしたいんだよ」
「分かってて聞くなんて野暮ってものだよビル」
「じゃ、じゃあ言うけど全然マシになんか、なっ、なっ、なってない」
「(喋り方戻ってきた)ん~。分かったやり方を変えよう」
雪を踏む音がビルの背後に回り込む。寒さに凍え動きが鈍いのをいいことにペニーワイズが縮こまるビルに覆い被さった。肩ごと抱き込む形で腕を巻き付け、竦んだ首の僅かな隙間に手を差し込んでそのまま頬を撫でた。反射的にビルが首を引っ込めたがそれではペニーワイズの手は離れない。逆に離れないよう抑え込んでいるようなもの。
無駄にフワフワなフリルの襟首に埋もれたビルが青筋を立てる。
「これならさっきよりマシになっただろビルゥ~」
首に巻き付いていないもう片方の腕が細い腰に巻き付き自身の方へ引き寄せれば完全にホールドしたも同然。
「さ、さっきより最悪だ!はっ、はなれろ!」
首に巻き付く腕を掴んで如何にかペニーワイズの拘束を解こうと試みるものの悴んで力が出ない。いっそ、このまま暴れているが毛ほどでもないビルを持ち帰ろうか。そう画策していたペニーワイズの顔面にジョージの雪玉が見事クリーンヒット。お陰でビルは拘束から抜け出しジョージを抱き抱え家の中へ避難できたのだった。