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とか色々鑑みてのHO4からHO3へのあれそれ
かと思ったら普通にそんなことなかった。なんだこれ。
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-煙らぬ日常を食んで-
しっとりとした湯気と共に、油が跳ねる音が立ち上る。
「あっっち
……」
「ちょっと、駄目ですよ鴉城さん。がっついちゃ」
味見だという名目で、食欲に任せて箸を動かし、ものの数秒で肉汁の熱さに負けてひとりが声を上げれば。
取り皿を差し出して、一呼吸置けともう一人が嗜める。
「わり、
……んでも美味いよ、焼き立て」
お皿を受け取りながらも、半分凝りてない様子の青年が焼きたてを味わうのを見て。
じゃあ、ともう一人の青年も自分の取り皿に、まだ真っ白な湯気の立つ餃子を乗せてみせた。
この口を焼いた方の青年は鴉城永という名で、落ち着いて餃子を冷ましている青年は如月紫恩という名だ。
二人は同じ孤児院から育ち、孤児院に纏わる事件や陰謀を乗り越え、
―――いや、未だ大枠程度しか振り切ってはいないのだが、ともあれ一端の平穏を手にした者同士である。
紆余曲折あって、定期的に会う約束を(一方的にかもしれないが)取り付けた二人は、
今日も約束の一環として(と言えるほど大層なものでもないが)、二人で餃子を焼いて食べているところだ。
焼きあがった餃子を焦げから守るため、如月が保温つまみを弄りながら、ふと、口を開く。
「そういえば、また急に会いたいなんて聞いたので、都合を合わせたはいいんですけど」
すると既に二つ目の餃子をくわえたまま、鴉城も視線を向ける。
彼の遠慮のない食べっぷりは、曰く「その方が安心する」と聞いたうえでこうしているそうで、
これでも少し前までは「ちょっとはお行儀良くしていた」らしい。あんまり意識したことはないが。
「あの日に何か言い忘れたことでも?」
「ううん、別に。大した用事はないよ」
「そうですか
……」
だからとて特にどうというわけではないけれど。
視線を落ち着かなげに彷徨わせてから、思い出したようにいい塩梅に冷めた餃子をつまみ上げて。
なんてやっている間に、相手は白飯をほおばりながらこちらを不思議そうに見つめている。
「拍子抜けした?」
「うーん、そんなことはないですけど」
餃子の半分を食みながらも、少しだけ言葉尻が詰まってしまうのは。
別に気まずいでもなく、後腐れがあるでもなく、ただ、
「ちょっとまだ慣れないなと」
「ほーか」
それでも当の相手は気にする様子もなく、幸せそうに焼けた餃子たちを頬張っている。
今日は鴉城さん随分緩いなあ、と過るのだが、多分こっちが本当に"日常で彼と出会った時"の顔なのだろう。
今まで顔を突き合わせてきたのが、やたらと重いシーンばかりだったので、
思いつめた顔やら誰かを気遣う顔やらばかり見慣れてしまったのだけど。
そう思うと眼前のこれは、緩いふりしてやたら生真面目な彼が、珍しくも気を緩めた姿なのかもしれない。
一度目で学習したようにお皿で少し冷まして、おかわりを食みながら、彼はこう続ける。
「なに、これから慣れてきゃいいんじゃないかな。急くものでもなし、それにほら。
こうして他愛ない瞬間を重ねるって、案外慣れてない人も多いもんだ、
……お」
語りながらも、食べものの味に目を輝かせる姿は、ちょっとだけ、無邪気な子供のそれにも見えた。
「餅入りいいかも、美味い」
「そうですか?」
変わり種の餡はあまり味は保証できなかったのだけど、彼はどうやら気に入ったらしい。
それならと如月もそっとチーズ入りの餃子を皿に置いて、息を吹きつつ少し冷めるのを待つ。
「こういうのもその"他愛のない瞬間"なんでしょうか」
割と好んだものが入ったとはいえ未知の味のそれを前にしつつ、如月が問えば、
「そだよ。んで、俺はこういう瞬間の為だけに人に会ったりするもんだ」
もう一つ餅入り餃子をつまんで、満足げに頬張る鴉城はそう答える。
「何を話すでもなく?」
「うん。ただ、目的もなくね」
「確かに取材でもそうやって遊び歩いてる人を見ますけど
……」
口を突いて出るのは、皮肉でも何でもない純粋な問だと互いに分かっている。からこそ、
「どうしてなんでしょう」
「
……んー。どうして、ときたかあ」
それを放り、受け取っては少し悩んで烏龍茶を啜り、
「わ
……困らせてごめんなさい」
「いや、これくらい困ったに入らないからさ。謝られても逆に困っちまうよ」
動揺を苦笑いで受け止めて、なんてまたいつもの構図に戻るのだ。
なんともいえない顔でまた餃子を一つ口にした如月を見て、ああ、そうそう、と。
ちょっぴり愉快を混ぜた微笑みを浮かべて、鴉城はこう答える。
「敢えて言うならさ」
頬杖をついて、食卓にはやっぱりちょっとお行儀悪い彼の様子をぱちくりと見つめると。
「そうやってちゃんと食べてる様子が見られたら、安心する
……とか、かな」
そして相手の反応を待たずに、彼はまた餃子をひとつ口に放り込んだのだった。
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何も込み入った話はしてないけど、込み入った話は宅飲みでしたからいいよね!!!!!!
こうやって些細な日常を食んで一年過ごしてほしいなと
それが鴉城にとってはありふれた幸せの形なので
……
如月さんにとっての幸せの形は何になるのかな。
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