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無窓居室
2023-09-13 22:51:07
5531文字
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アンファン・テリブル
フォロワーさんの手芸のぬいぐるみを見ているうちに可愛い話を書きたくなったのですが、自分に可愛い話なんて書けるわけなかった。
😈👹未満のむず痒い話になります。
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アンファン・テリブル Ⅱ
ある日さとしが園児たちのお昼寝の準備をしていると、ブラックとアカネの姿がない。少し前まで暇さえあれば追いかけっこか喧嘩をしていた二人が、アカネの動画についての知識が深くなるにつれて話の合う友達のようになりつつあることを、さとしは微笑ましく見守っていたのだが。
目の届かないところでまた何か揉めているのかもしれないと心配して探し回ってみると、半開きになったクローゼットの扉の陰でブラックがアカネに囁きかけていた。
「いっしょにどうがを撮影してほしかったら
……
わかっていますね?」
「う、うん
…
。でも、なんであたしと一緒のふとんでお昼寝したいんだ
……
?」
「おとこごころってそういうものなんです」
仲が良いのはいいことだが誘い方が大人っぽ過ぎはしないだろうか。さとしは少し赤面しながら、今にもくっつきそうな二人の丸い頬を引き離し、念のためブラックに耳打ちした。
「ねえ、どうしてアカネちゃんと寝たいの?」
「だってアカネさんつよいですから。そばにいれば守ってくれそうじゃないですか」
「守ってくれそうって、幼稚園でそんな危険なこと起き
…
」
そうさとしが言いかけたとき。
「お腹空いたです〜!!」
バニラちゃんの泣き声と共に、柱を齧られた壁の一部が崩れる音が響いた。粉塵が辺りに舞う。
「本当に起きないって言えます?」
「そうだった
…
この幼稚園は特別なんだった
……
」
慌ててバニラちゃんを止めに走るさとしを見送ると、ブラックはクローゼットから自分の枕を取り出してアカネの居る昼寝用のマットに入り込んだ。
ブラックが居候する代わりとでもいうように自分の黒いタオルケットをアカネに掛けたので、アカネも自分の赤いタオルケットを頭からブラックに掛ける。それで二人は、タオルケットの外からほんの先だけ見える黒と茜色の髪の他は、まるで具入りの蒸しパンの中身だけが入れ替わったようになった。
中へもぐり込んだままタオルケットの端と端を合わせれば、小さなテントを繋げたような、ちょっとしたコネクションルームができる。自由遊びの時間いつも駆け回っているアカネはすぐに健康そうな寝息を立て始めた。息が苦しくならないように少しだけ隙間を開けたタオルケットの中で、ブラックはその寝顔を見つめた。
「やっぱりアカネさんのそばに居ると安心できます。力がつよいから
……
それだけでしょうか?
…
ま、いいです。おやつの雷おこしのにおいがしますね
…
おれちゃんも甘いものはすきです。ずっとどうがへんしゅうで寝不足でしたから、よくねむれそu」
さとしが壊れた壁の始末を終えて様子を見に来たときにはお昼寝の時間は終わっており、ブラックはマットから3メートルも離れた床の上で発見された。
「なんであんな場所で寝てたの?」
「アカネさんの寝相でけっとばされました
……
」
2023/09/06
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