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無窓居室
2023-05-31 04:44:57
3925文字
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その他
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BJ二次創作詰め合わせ
10年以上前に書いていたらしいBJの二次創作BLが発掘されました。
カップリングはBJ×キリコ。
そもそも姉がハマっていて、『Antonius』は姉の友人に差し上げたものなのですが時効かなと思ってここに再掲します。
『Angel Of Death』は話の大半が欠損していたので、書き直して前半だけ載せました。
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Passion
視界が閉ざされてすぐに、しくじったと思った。
若い男のする事だから、やらせておけば大人しくなるだろうと成り行きに任せたのがいけなかったのだ。
男が来たのは重なった依頼を検討していた所で、体より神経の方が疲れていたので、抵抗するのも面倒くさく四肢を投げ与えたところを縛りつけられた。
それでも眼帯を外され、代わりに包帯で両目を覆われるまではまた面倒な事を始めたくらいに思っていたのだが。
「あんまり大人しくされても面白くないもんだな」
耳元で囁かれる声が、普段の何倍も奥に入り込んで来る気がする。体の底で折り重なって出て行かない。
見えない状態での声はよく響くが、何時よりも程度が重い。精神的な疲れがそうさせるのだろう。
「酷くしてやろうか」
リノリウムの床を打ち据える音。いつの間にベルトを抜かれたのか、それとも男の物だろうか。微かな金具の音でそれと分かる。
どちらにせよ本当に打たれはしない。身体を切り分けるのが生業のBJにとって、それは嗜虐心をそそりはしないだろう。
そんな事を考えていると、突然内股に手を這わされた。
不意を突かれて体が跳ねる。
「こっちの方が反応するなんざ、好き者だね」
違うと言うのも馬鹿らしい。
この男を応接間に通す訳も無いから、拘束されているのは診察室の椅子の上だ。
回転式の椅子でこういう事はやり辛いだろうと思うのだが、男は器用に事を進めていく。どのように触れれば何がどうなるか、熟知している手付きの前には人も器具も同列だ。
暴れれば倒れると分かっているから、キリコの方が動きを封じられる。
「
……
いつまで、続ける気だ」
「気が済むまでさ」
声は怒っても興奮してもいない。
お前が泣くまでという発想の無い男を、サディストではなく馬鹿なのだとキリコは思った。
BJはキリコに恋などしていない。
会うなり面倒くさそうな顔をされたとき、相手の関心を引くことより先に、それなら自分の好きに出来るなどと考えるのは。
それは、恋ではなく掃き溜めというのだ。
そのくせ発作のように留守がちの診療所に飛び込んで来るなど、汚物受けに執心しているのも同じだ。
何を得る気も、与えることもないキスだった。
Passion(END)
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