大学芋
2026-06-15 00:26:23
3441文字
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傷心瘡痕

2026.6/14 原藤ワンドロ お題:傷跡

大学芋は恋愛は分からぬ 特に友人以上恋人未満の関係とかはどう表記すればいいかわからぬ
くっ付いてるくっついてないは読んでいる読者にお任せする。
空の境界の映画のEDが傷跡なので、そこから繋がった痛覚残留のオマージュ

今日の曲は Kalafina 『interlude 01』


冷蔵庫にモノを入れてる話
https://privatter.me/page/6a1b20fe43a15

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前回書いた 空の境界オマージュのワンドロ『苺』はこれ↓
https://privatter.me/page/6a1b20fe43a15



 原田左之助から見る藤堂平助は、ずっといたいが分からない人間だ。
 同時に傷といういたみが分かり、痕を知っているはずなのに、他人に対しては気を回す癖にして自身の傷に対しては分かってる癖にどうにもできないからとそのままにする人間でもあった。

 その傷はずっといたんだまま瘡蓋にさえならないままずっといたんでいる。それが当たり前すぎてもういたいとわからないまま。
 ずっとそうだ、いたいという場面で叫んでいいはずなのに、ずっと他人の痛みを代弁をしている。

 いつか壊れやしないかとおもっていた。
 いつかココロが疲弊しないかとおもってはいた。

 それでも藤堂は自分を調律する事は長けていて、助けを言う事も慣れていて、それでいて他人に真実に対して嘘を言う事も長けていた。

 それなのに、それだから、そのせいであの結末になった事が今でも原田は納得はいってないし、納得したくもない。
 ただ、ただ、誰の味方にも成れなかった その未練が油小路から続いている。

 藤堂の傷はずっと血が滴り、跡なってつづいている。
 それを本人は問題ないといいながら、歩き続けてる姿をみてどうして心配しないとおもうのだろうか。
 
 いたみに慣れ続けてなにがいたいか分からない姿を今でも藤堂はこれが人間の罪だと見せつけるようにずっと意識的に、そして無意識的に先駆けて今でも罰を抱えながら走り続けている。

 それを止める資格は原田にはない。
 それでも、休める場所は、足を止める場所は、あってもいいと、あるべきだと伝えたいのだ。

 今の藤堂には伝えても無意味だとわかっている。
 だからこそ、原田は理解する必要がある。
 その傷が一時的でも癒える時と、いたいとわかるまで駆け抜ける事を
 
 それが今自分にできる最大のできる事だと、昔より軽くなった藤堂平助を背負って医務室へ運ぶ。
 足取りは軽く、心の罰は重いまま、深い深い傷を背負って
 痛みは消えないまま、傷跡におもいを馳せ、罪を自覚しながら
 
 けっして 忘れてはならない。
 そう誓いながら医務室のドアを軽く叩いたのだった。