nozomu_HK
2026-03-20 02:53:16
3244文字
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[リクエスト]赫灼たる光を抱いて(獪岳)

光を追い求めていた獪岳のお話
リクエストいただいたものです


獪岳が上弦の陸となって暫く。鬼殺隊との決戦の為に無限城に呼び出されていた。陽の光が一切入らない構造となっていたが、人工的な光があちらこちらで瞬いていたので明るかった

「......」

上を向いた。あれ程近くにあった太陽が、今は形もない。けれど獪岳は満たされていた

琵琶の音が聞こえる。聞き馴染みのある声がする

獪岳は獣のように口元を歪めた。壱ノ型しか使えない弟弟子。鬼となり、雷の呼吸を超えた己に勝てない筈がない

そう思っていた

雷鳴が轟いた。眩い光が迸った。瞬きの間に景色が廻り、自身の頸が斬られたのだと気付いた

それはずっと獪岳が追い求めていた光だった

眩い輝きを放っていたそれは太陽などではなかったのだ。あれ程までに恋焦がれていたというのに、その正体は一瞬の雷光だった。なんと滑稽な事だろうか

自身のしてきた事は何だったのだろう。全て無駄だったではないか

奈落の果て。獪岳は何も残すことなく塵と成り果てた