基線◯号
2026-02-04 17:24:43
2699文字
Public エッセイ
 

行政書士試験受験記


 2026年1月28日午前9時。この時間に行政書士試験の合格発表があった。実際には数分前に合格者の受験番号がまとめられたpdfが落とせたのでゆっくり見ていた。自分の受験番号を見つけたときには大喜び。なにせちゃんと資格試験のために勉強したのはひさしぶりだったし、1年近くやったのは初めてだったので。なんとか受かった、という感じである。
 
 さて、合格者は合格までに自分が何をやったか、という文章が書ける特権があったりなかったりする。いわゆる受験体験記というものである。しかしながら、個人的には受験体験記というものを信用していない。これは、行政書士試験に挑む受験者層がかなりまばらであることが理由としてある。例えば弁護士になりたい方が挑む司法試験だと、受験者層は大体均一だろうということが推定できる。そして、その中で質の担保のために足切りを行うのだから大変な試験である。
 一方行政書士はというと、合格点が決まっているタイプの試験である。つまり、隣の受験者は敵ではない。自分自身との戦いである。また、基本的に受験資格がないので、受験者はかなり幅があることが想定できる。そういうわけで、行政書士に関しては、合格体験記というのはかなり個人の資質に依存しているということになりそうであり、安易に鵜呑みにしてはならないのである。2ヶ月詰め込んだら受かりました、という方を鵜呑みにしてしまうと、その方がそもそも司法試験受験者であることを見落としかねない。
 つまり、この先の合格体験記を完全に鵜呑みにしていただきたくない、ということなのである。しかし、それでは時間をかけて読むという方に申し訳ないので、私の資質の部分を先に開示しておこうと思う。そして、この先、行政書士試験を受けるかもしれないこの文章を読む方自身で、合格までの距離感を掴んでいただきたいと思っている。

 私のことについて少し書いておくと、まず、経済学の専攻であるという点がある。これにより、基礎科目の政治経済分野、文章読解分野について勉強量を軽くすることができる上に確実な得点源とすることができる。また、憲法については芦部憲法を通読していたので、憲法分野の勉強は気持ち的に少し楽であった。参考書だけでは得られない論点の枠組みを得ることができていた。加えて、高校時代は数学が得意であった。数学と法律というのは構造的に似ているらしく、数学が得意だと法律も得意、という関連があるらしい。ただし、法律が得意だからといって数学が得意かというとそういうことはないらしい。
 一方、経済学の専攻だったので、法律の勉強はこれが初めてであった。民法と行政法の学習が難航しそうだなという感覚があった。どちらも得点源なので、かなり不安があった。
 
 以上、私個人の資質に対して説明した。ご自身と比較評価したうえで、この先の勉強方法についてどれくらい参考にするかを決めてから、読み進めていただきたい。