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momoo
2026-01-23 21:59:33
4169文字
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あたらしいレイヴン
AC2幻覚。弊レイヴンの自我がめっちゃでかいので注意
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人気の少ない廊下を歩きながら、先日送られてきたメールを見返す。メンテナンスの行き届いた蛍光灯は頭上でじっと沈黙している。
(新しいレイヴンと顔合わせ
…
なんて、今までなかったのに。何があったのかしら)
進むにつれ空気が冷たくなる。ガレージが近い。
件の相手は、MTの鎮圧を終え試験を完了し、火星へ根を下ろしたばかりだという。性急な、と内心でため息をつきながら、歩く足を速めた。
___その時はまだ知らなかった。
普通、オペレーターとレイヴンは声だけの関係から始まる。会うかどうかはその人たち次第。彼らに踏み込みたくない私は、ここしばらくは対面することを避けていた。
それに、
「___それで。どうしてディソーダーをバラバラにしちゃったの?」
「
……
中にだれかいるかと思ったから
…
」
まさか思わなかったのだ。こんな、まだ小さい子どもだなんて。
「メールで伝えたでしょう。ディソーダーは無人装甲兵器で、中に人間はいないの」
「むじ
……
それなに?」
「
…
勝手に動く兵器ってことよ」
ガレージから戻ってきた少年を先導しつつ、ミッション中の行動について問う。低い位置から返ってくる声は、変声期を迎えていない高さを保っている。
「それに、たとえ誰かいたとしても、敵に無闇に近づくなんて危険すぎるわ。反撃されていたかもしれないのに」
「もうやっつけたもん」
「
…
」
初対面で”ノーヴィス”
…
自らを「初心者」と名乗った彼の世話を、半ば押し付けられる形で、私はこの拠点に滞在している。
あの日。レイヴンとの顔合わせで、彼を見たとき。純粋に来る施設を間違えたのだと思った。だって想像するはずがない。試験をクリアした___言い換えれば、人を殺した___人間が、こんな姿をしているだなんて。私を指して「あの人が
ネル
・・
?」と問われなければ、踵を返していたに違いない。
話が違う、と置き去りにすること自体は不可能ではなかった。でもできなかった。当たり前だ。子どもを置き去りにして帰れるわけがない。
「ネルー?」
「
…
とにかく、次からはやめてください。気になっても触らないで、撃破したらすぐに帰投すること」
彼を連れてきた本部の人間に押し切られる形で、私は彼を引き取ってしまったのだ。
「えー」
後ろをついてくる足音が速くなり、私を追い越して彼が振り返った。染めたものには見えない白い髪と、左にひと筋だけ残った黒髪が揺れる。
「次は人がいるかもしれないじゃん!」
黄色い瞳と視線が合う。
「いたとしても敵よ」
「テキでもいい!」
「いいわけないでしょう!」
敵機体に手を出したのは、今回が初めてでもなかった。以前LCCから依頼された仕事でも、標的の車両を撃たずに捕まえようとしたのだ。別の敵機の流れ弾が当たったことで、彼の目論見は失敗したけれど。
「危険なことをしないで!あなたは___、
………
」
声を荒げそうになって、すんでの所で踏みとどまる。
いけない。深く関わらないと決めたのに、子ども相手だとどうにも調子を狂わされてしまう。
「
…
ダメなものはダメです。戻りましょう」
「
……
」
不満げに口をとがらせる彼を追い越して、振り返らずに先を歩いた。
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