2025-12-29 16:26:50
4850文字
Public
 

まりろ家すけべチャレンジ 1〜2日目まで

まりちゃんがポリセさせたいって言ってたので頑張ろうと思います。任せてください。


Night 1 そっと肌に触れるだけ


 夜、入浴を終え寝室へ向かえば、既に寝衣に着替えたエメトセルクがベッドに腰掛け本を読んでいた。しかしヒカセンに気がつくと本をぱたんと閉ざし、そうして浮かび上がった本は一人でに棚へ帰っていく。
 入り口のドアを開いたまま足を止めるヒカセンに、エメトセルクは小さく息を吐きながら手招く。
「今日はしないから安心しろ」
「え?」
 ぽかりと口を開いてしまう。ほら、ともう一度手を差し出され、一歩踏み込んで手を掴むと、ぴりり、とまた微かな痺れが走る。痛くはないが、違和感は強い。それでもエメトセルクはしっかりヒカセンの手を掴むと、そのままヒカセンをゆっくりと引き寄せた。
「しかし、早くエーテルのバランスを整えたいのも確かだ」
「そうだね」
「では、大人しくしていろ」
 ヒカセンをベッドに引き摺り込み、抱え込むように抱きしめられる。肌が触れ合う面積が減って反発し合う刺激が収まり、ホッと息を吐いた瞬間。
 ぱちん、と軽やかな音と共に、全身にピリピリとした刺激が走った。
……っ」
「痛むか?」
 なんで、と見上げて見えた肌色に悲鳴をあげる。肌に触れていたはずの布の感覚が消え失せ、体温と毛布の感触を直に感じていることに気づいて、もう一度悲鳴を上げた。
「何もしないなら、大人しくしていろ。……エーテルの調整をするのに、触れ合う面積が大きい方が都合がいい」
 抱き寄せる手は確かにただ共に眠るだけの時と変わらなくても、それでも触れる肌の感触と熱、そしてじわりと広がる甘やかな痺れにヒカセンの胸はずっと苦しい。逃げてしまいたい、けれども逃げたら全部見えてしまう。
「大丈夫だ」
 けれどもエメトセルクは優しく抱え込み、そっと背中をとん、とん、と優しく叩く。鼓動と同じ速度の拍子に、ゆっくり、ゆっくりと息を吸って、吐いて。ヒカセンはそっとエメトセルクを呼んだ。
……何も、しないの?」
「しない」
 はっきりとした断言にそっか、と呟いて。ほんの少し惜しむ感情を見透かされたくなくて、ヒカセンはエメトセルクの胸に擦り寄るとぎゅっと目を閉じた。じわりと肌は甘やかに刺激されている。それでも、この体温の優しさに落ち着いてしまう感情の方が大きい。少し、恥ずかしいけれども。ほうっと息を吐いて力を抜けば、いい子だ、とエメトセルクが優しく囁いた。
 ゆらゆらと眠りの浅瀬に沈んでいく。夢の狭間に揺蕩いながら、小さく笑う声がした。
「時間はたくさんあるんだ。ゆっくり、じっくりと、な」