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A4
2025-12-24 22:48:23
2892文字
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助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
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クリスマスイブの夜/ 助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
表題通りの話
1
2
「12月24日って、同じ症状のひとがたくさん病院に来るそうだよ」
唐突に告げられて、ライトは動きを止めた。
折しも世間はクリスマスイブ。旧文明から連綿と続く祝日で、誰かの誕生日の前日らしい。その誰かが伝わっていないので、商業主義による企業のキャンペーンではないかという噂もあったが、新エリー都の人間はみな、陽気なお祭り好きであるので、嘘でも真でもこの日を楽しんでいる。
どういうわけか、恋人同士で過ごす日でもあるらしく、ライトは仕事終わりにダメ元でビデオ屋の店長(兄)を誘ってみたら難なく承諾されて浮かれた気分で彼の部屋に上がり込んだのだった。
カリュドーンの子でも明日が誰かの誕生日を祝う本番で、ライトも参加予定である。
ビデオ屋の店長(妹)は友人宅でパーティーらしい。イアスも18号も一緒に出かけたので、兄は一人さみしく留守番をしていたという。
デリバリーを頼んでピザ、ポテト、ビール、ニトロフューエル、デザートにスーパーで買ってきたケーキ、それにグラスに注いだワインをたしなみ、兄はとても上機嫌だった。
ライトはワイングラスをぐいっとあおって、期待半分、不安半分で彼の身体をソファに押し倒した。兄は抵抗をしなかった。それどころか、アルコールによって潤んだ瞳でライトを見上げ、言ってはいないが「いいよ」と表情で語っていた。たぶん。
賢明な読者諸君はお気づきだろうが、この二人は付き合っていない。そのため、この行為は、かつて旧文明においてクリスマスイブに繰り広げられた「恋人同士の聖夜」(当て字があることもご存じだろう)、には当たらない。
が、ライトにとっては関係性の名称はどうでもよく、彼と親密に過ごせるかどうかが問題であった。
自分の身体の下で兄は頬を紅潮させていた。
これはいける、と服の下に手を差し込み彼の肌に触れたとき、冒頭の発言があった。
「なんだって?」
ライトは尋ねた。聞き返すときの自分は馬鹿みたいだった。
「うん、同じ症状のひとがたくさん病院に運ばれるだか自分で行く日が、今日らしいよ」
「なんのなぞなぞだ」
「たぶん、興奮して非日常的なことをしたくなるんだろうね。お祭りの日って羽目を外したくなるから」
「ああ
……
」
ようやくライトは思い当たった。
兄
——
アキラはにやにやしていた。
「顎が外れたりお尻の穴にとんでもないものをいれちゃって、出てこなくなって救急車で運ばれたりするそうだ」
「そりゃ、下手くそすぎだろう、何もかもが」
「ああ、自分は上手いっていう自覚があるんだ」
「違うか?」
ライトは膝でアキラの股間をぐっと押し込んだ。アキラはアハハと笑って身をよじった。
「あなた以外のひととしたことないからわからないな」
「あんたの理想が100%だったら俺はどれくらいだ?」
出来心で尋ねてみると、アキラは目をぱちぱちと瞬かせたあと、うーんと考え込む。
「僕の理想が100%か」
「ああ。とんでもなく低かったらつらいな」
「そうだね
……
」
アキラは悪戯っぽく笑った。
ライトのサングラスを外して、額に手を触れ前髪をかき上げ、じっとライトの瞳を見つめた。
そして、おもむろにキスをすると、にっこりとする。
「いつも理想を超えている、と言っておこう。もちろん、リップサービスではない」
「
…………
」
嬉しい言葉を言われたはずなのに、負けた気分になるのは何故だろう。
だが、悔しさよりも目の前の青年のことが愛おしくてたまらなくなる。
どうぞと身体を明け渡すので、ライトはたっぷり、アキラを堪能したのだった。
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