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ろころころ
2025-12-15 19:59:30
4046文字
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お船の上で警察に喧嘩を売るあぐちゃんの話
お船貰った次の年のクリスマス時空
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寝息が聞こえたのは、数分程経過した頃だった。
彼はアグニスのことを何だと思っているのか。ぬいぐるみか?爬虫類であるインテレオンは寒さに弱いのだと、エオス島の同僚が嘆いていたのを思い出し、暖を取られているじゃねぇかと安らかな寝顔をぶっ飛ばそうと思った。
まぁ、計画が台無しになるので堪えたのだが。
「
………
さて、と」
アグニスは男の束縛から抜け出すと、小さな引き出しから手のひらサイズの黒い箱を取り出す。蓋を開き、中から小さな
それ
を取り出すと、彼の元へと戻った。
ミランに飲ませたのは睡眠薬だ。効果は強力で、効果が現れてから3時間は何をしても起きない。無論、薬を盛るなんてナンセンスとかいう苦情は受け付けない。口の中にさらに危険な薬を仕込んでいる正義の味方もいるのだから、アグニスだけが避難の的にされるのはおかしい
…
という話だ。
先程飲ませた紅茶に薬を溶かすことも考えたが、ミランの職業柄、匂いで気づくだろう。無駄な労力は必要ない。どうせアグニスが飲めといえば喜んで飲むのだから。
アグニスは手に取ったピアスを先程の机に置くと、ミランの口を指でそっと開いた。
キラリと光を浴びて輝くのは、正義の味方の証。
最高に気持ち悪いと、アグニスは思った。
とはいえ、今回だけはそれで構わない。
なぜなら、今からアグニスがするのは
…
最高に気持ち悪い"正義の味方"への宣戦布告なのだから。
銀色のピアスを捻って、外した。
船の窓を開けると、
それ
を暗闇の中へ捨てた。
そしてぽっかりと空いた穴を、アグニスの色で埋めてやるのだ。
──────カチリ。
「
………
くくっ、
………
あっははは!
……
あーあ。カワイソーなケーサツさん。俺みたいな化け狐に大事なお人形を寝盗られてさ?」
嗚呼──────なんて愉快なんだろうか!
警察だろうが正義の味方だろうが、アグニスには知った話じゃない。何故なら、彼らが正義という盾を振りかざして内側の闇を覆い隠しているのを、聡明なアグニスは知っているから。警察だから、なんて意味のわからない理由で奴らを信じるそこら辺の雑魚とは違うのだから。
ゾロアークとして、騙すのは得意だ。
あんなふざけたやり方で騙されてやるほど、アグニスは甘くないのだから。
それを奴らには、わからせてやらねばならない。
そっと開いた男の口内に、アグニスの"証"が輝く。
その光に、アグニスは心の底からくつくつと嗤った。
Fin.
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