いを
2025-12-15 19:06:02
1717文字
Public タグ、掌編、その他
 

タグまとめ33-③

くらくら
うきまほ
それぞれフォロワーさんのお子さんお借りしています。


 気取った飲食店ではなく、少々くたびれて、あぶらのにおいの染みついたような店のほうが今の若いのは好きなのだろうか。映え、だのエモい、だのそういった店とはほど遠い気がするのだけれど。いやこういう店は今はレトロなどといい、映えるし、エモいのだろうか。とはいっても自分も三十代の半ばあたりであるし、年寄りじみたことは言うまい。
「焼き鳥、なにがいいんだ。モモもカワもあるし、ぼんじりも肝も……、なんでもあるなここは」
 目を焼くほどの炎の色と鷹虎の髪の色が視界の先でにじんでいる。煙で目をやられたのかもしれない。指先で目尻をこすると灰がすこしついていた。
……やっぱここ、煙いな」
 ひとり呟いたことばは、肉を焼く音と重なった。