保科
2025-11-13 00:56:59
3197文字
Public スタレ
 

カイザーとセイレンスと、

後誰かしら(だいたいサフェル)が登場するTwitterに投げてたやつをまとめました ちょびっと加筆修正
会話文のみです

・ちびサフェルとセイレンス

……(ライアに連れられてカイザーの宴来たけど。ドレスきついし、香水の匂い強いし、ご飯冷たいし…………つまんない)」
「はぁ……
「ネコザメ、ネコザメ。暇そうだな」
――うわっ。え、セイレンスお姉ちゃんどこから生えてきたの」
「海洋からだが」
「マジレスが聞きたいんじゃなくて〜……
「フフ、だろうな。普通に歩いてきたともさ、随分と意識が散漫なようだったが……今日はまた良いドレスを着ているな。金織卿のだろう?」
「ん。そーだけど……あれ、セイレンスお姉ちゃんってドレスの良し悪し分かるんだ?」
「金織卿の作る服は、岩に引っ掛けても剣で斬りつけても簡単に破れない質の良さがある。ワタシとて、それに気づける程度のセンスは持ち合わせているとも」
……あのさ、それ絶対ライアの前で言っちゃダメだかんね」
「うん、そうらしいな。危うく金糸で宙吊りになる所だった。あれはなかなかスリルがあったぞ」
「カイザーの側近ってこの位狂ってないと務まらないのかね?」
「失礼な事を言う。……まあそんな余談はいいよ。
ネコザメ、このような隅でサンゴのように物言わぬばかりで、踊らないのか?」
「うえ!?お、どるったって……あたし、そーゆーのからっきしだし……
「巧拙なんて野暮を気にするヤツは今日の場には居ない。だからこそ、金のマスもキミを連れてきたんだろう」
………
……まあ、連れてきたキミを放置してカイザーと談笑していては世話ないがな」
「お姉ちゃん」
「何だ」
……あたし、カイザーの代わりにはなれないよ」
……フフ。思い上がるんじゃない。そんな事はキミに期待してはいないよ」
「んにゃっ。ちょ、セットしてもらったんだから頭撫でないで、っ、わ、わわ!」
「ほら、下らないことが言える元気があるならワタシと踊ろうじゃないか!大丈夫、何度でも足を踏んで構わないぞ」
「うわあ!せ、セイレンスお姉ちゃん、踊るの速い、速いって――アハハ!」
「ほらほら回れ回れ回れ!」
「うひひひ!にゃはーっ!」





――剣旗卿、呼び出された理由は理解しているな?」
………まあ、それなりには」
……なぜ振り回した俊足卿を豪快に投げ飛ばした?宙を舞う姿を目にした瞬間の、あのような金織卿の顔は初めて見たぞ」
「なんだ、その、興が乗ってつい……
「ついではないが」
「だがネコザメも喜んでくれて」
「剣旗卿」
………………うん」

ーーーーーー

・ちびサフェルとセイレンス2

「ネコザメ。この部屋に来る道中、複雑だっただろう」
「うん」
「ところがだな。この窓から外に出て、向かいの壁沿いを経由することで……なんと直接移動ができるんだ」
「え?……えーと……あ!本当だ、ギリギリ届く。セイレンスお姉ちゃんすごっ!」
「そうだろうそうだろう。
フフフ、ワタシも何度これで遅刻を免れたことか……
「剣旗卿、初耳だなそれは」
――うん。今初めて言ったからな……バレないように……と思っていたからな……
「あ、カイザー、こんにちは」
「うむ。そして突然で悪いが、猫、お前は少し向こうに行っていろ。僕は『セイレンス様が壁に張り付いている』という民からの通報が真であった事について問い詰める必要が出たのでな」
「大丈夫だ、まだ一度も落ちてはいない。ワタシを信じてくれカイザー」
「たわけ」

ーーーーーーー

・カイザーの臣下の駿足卿

「駿足卿、よく来てくれた」
「丁度こっちに戻ってたからね。それで何の用?あ、この前の調査結果はお気に召さなかったって感じ?」
「まさか。あれはよく役立ってくれた。お陰で煩かった連中も随分静かになってくれたとも」
……それならいーけど。じゃあ尚の事、何?もう次の依頼ってワケ?」
「フ、まあそう急くな。所で――次の三日だが。金織卿が遠出を予定していてな」
……は?なんで裁縫女の話なんか」
「視察らしいが、今はどこも戦争の余波で治安が悪い。僕から供をつけると伝えてある」
……
「もし、実力者の中で立候補があれば、その者を優先して付けようと考えている所だ」
「へー…………まあ勝手にすれば」
「ほう?そうか、確かに。およそ二月の間、彼女は供と二人きりになるが――まあそれも些細なことか」
「は?二月も?」
「どうした駿足卿、身を乗り出して。何か気がかりが?」
………もし、カイザーが、どーしてもって言うのなら……あたしは、まあ、行かない事も」
「ハ。巫山戯るな、なぜ僕がお前に頼まなくてはならない?言った筈だ、『立候補があれば』と」
……………じゃあなんであたしにこの話したのさ」
「何、配下に対して褒美を与えるのも皇帝の務めだろう。――先日の働きぶりも鑑みて、お前にまず伝えてやるか、と思ったまでだ」
……………
「どうなろうと僕は構わんぞ。ああそうだ、何、場合によっては剣旗卿辺りをつけても面白いかもしれんな?」
――アグライアには」
「うん?」
「絶対、あたしが手ェ挙げたって言わないで」
……最初から素直に言えばいいだけの事を。全く――このカイザーの時間をむやみに奪った罪は大きいぞ?猫よ」
「うるさい悪趣味」
「ク、唸り声だけは立派なことだ」

ーーーーー

・外側にて

……ふむ。理解した、伝言ご苦労だった剣旗卿。そういうことであれば、このカイザー自ら出向かねばならないか……
「ああ、そのようだ、カイザー。無論ワタシも――
――微光卿!そこに居るか」
「は〜い。ええと、呼ばれたため控えていましたが、何用でしょう?」
「ぷる?」
「所用にて、今から出立する。お前にも同行してもらうぞ」
「わ。突然ですね」
「ふん。……皇帝とて、森羅万象を把握したつもりで居ようと、必ず何かは取りこぼすのが世の常だ。如何に早くそれを拾い上げるかこそ、真に皇帝が試される瞬間だろう。
して、行けるか?」
「はい、勿論、問題ありません。
医者はいついかなる時も対応できてそこです――微力ながらお力添えをさせていただきます」
「フ――流石だな。その臨機応変さは。謙遜せず誇ると良い、頼りにしている」
「か、カイザー……?」
「む、どうした?剣旗卿。……ああ、もう下がっていいぞ。既に役割は果たされただろう」
………………………そうか」
……えっと、カイザー様。
その、セイレンス様は伴としてお連れしなくてよいのですか……?」
「何故だ?戦地に向かうでもなし、交渉役が2人いれば十分だろう。お前の聖獣も付いているしな。なあ、イカルン?」
「ぷるるっ」
「ふふ、懐こいな」
「えーと、……その……はあ……カイザー様が良いなら、いいのですが……
…………………………………………………そうか」



 
…………………………………ううっ、カイザー……
……申し訳ありませんが、セイレンス。昼間から金織のカウンターで飲んだくれる位ならば、いっそ自室で寝てはくれませんか」
「どうしよう、どうしよう金のマス……ワタシはもうカイザーには不要なんだ……この黎明にて、ドクターフィッシュがカイザーの右腕となるんだ……
「それは……いえ、どう考えても適材適所でしょう」
…………
「いいですか?
ヒアンシーは温和な見た目に反して口達者かつ、非常に肝の座った少女です。……武芸に秀でた貴女とは活躍の場が異なります。気に病むことは何も……
………………………うう、この酒は味が薄い……
………………………
「ライアー、宅配来たよ〜。どこ置いとく?」
――丁度いい所に、セファリア。
すみませんが、この話を聞かない馬鹿を寝室に叩き込んでください」
「は?何が……うわお姉ちゃん酒臭!?」