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夜明 奈央
2025-10-31 05:50:57
1767文字
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久々綾
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久々綾 ごはんよりお風呂より先に
現パロ「ごはんにします? お風呂にします? それとも僕?」ってやる喜八郎と後日談
初出 1ページ目:2025年10月26日 2ページ目:同30日
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後日談
そろそろ帰って来る頃かなぁと思っていると、玄関の扉が開いた。
「帰りましたー」
喜八郎の声が聞こえるが、なんだかちょっと元気がない。
「おかえり」
今日はお疲れなのかなと思って出迎えると、靴も脱がずにぎゅうと抱きつかれる。抱きしめ返すと無言で胸にぐりぐりと顔を押し付けてくる。ぽんぽんと背中を叩き、頭を撫でる。
しばらくそうしていたが、喜八郎が離す気配はない。気の済むまで好きにさせてあげたかったが、そうも言っていられないくらいに長い。
「きはちろー?」
呼びかけても返事はなく、代わりにぎゅうっと抱きしめる力を強められる。
「どうしたの? 何かあった?」
「今日は疲れました」
「そっか、お疲れ様。頑張ったね」
「ありがとうございます」
「もうごはんできてるよ。早く食べよう」
「ごはんより先輩がいいです」
「そっかー」
うーん、可愛い。こんな可愛い我儘ならいくらでも聞いてあげたいところだが、いつまでもこのままというわけにもいかない。
「せめて中入らない?」
「はい」
「ここ寒いでしょ」
「はい」
ダメだ、全然話が通じない。困った。仕方がないので、強制連行することにした。
「わっ」
脇に腕を入れて持ち上げると、喜八郎が悲鳴を上げた。慌てて俺の首に腕を回してバランスを取っている。その拍子に靴が玄関にばらばらに落ちた。靴は後で拾うことにして、喜八郎を抱えたまま部屋の中へとずんずん進んでいく。
「えっちょ、久々知先輩!?」
喜八郎が落ちないように俺にしがみついてわたわたしている。そんな姿も可愛い。でも狭い部屋では目的地であるリビングに到着するのはあっという間だ。ベッドの上に降ろして、その上から伸し掛かるようにして抱きしめる。
「俺がいいんでしょ? 好きなだけどうぞ」
「ありがとうございます」
背中に腕が回され、満足そうに頬を寄せられる。
喜八郎がこんな風に甘えてくるなんて珍しい。本当はお腹がぺこぺこなのだけど、もう少しだけ我慢するしかないみたいだ。
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