消えずの炎に誓う

MHRウ教×ハ♀。
両片想い。
※ハ♀の母親故人設定あり。回想シーンでハ♀の母親が話しているシーンがあるのでご注意下さい。

ウが自分を見守ってくれているのはいつからなのか、ふと気になってしまったハ♀。



生まれたばかりの小さな命の、炎のような体温を、蒼天を貫く猛き声を、ウツシは今でも鮮烈に覚えている。
それは彼のある種の原点であり、彼を彼たらしめる柱のひとつ。

優しく寄り添う思い出に包まれながら、里の強者に成長し、教官という立場になったウツシが、笑い皺の増えた目尻を蕩けさせた。

「──愛弟子……俺はね……


俺は、ずっと──

──ずっと、ずっと……キミのことを


その言葉は口から溢れることなく、ウツシの心の中に、温もりとなって溶けていく。
温かな生きる喜びに満たされた彼の胸の中には、不変の言葉が巡り続ける。

キミという奇跡に出会えたこの生に、俺は、自分の全てで感謝を捧げたい。

今の俺は、キミのおかげでここにいる。

キミのおかげで優しさを知り、強さを知り、そして、この想いを知った。

「これからも……俺は、キミを見守っているよ……愛弟子……!」

里の希望、英雄と呼ばれし強者にまで成長した猛き炎。ウツシの中では永久の愛おしさを帯び、炎への想いが燃え上がり続ける。

やがて、景色の彼方、風に揺られる娘の豆粒の背中は、山道の竹林の中に完全に溶け込み、見えなくなっていく。

ウツシは愛しげに息を吐きながら柔らかに目を細め、その彼方を見守り続けていた。

彼の目には、確かに見える。想いを捧げ、生涯守りたいと誓った、猛き命の煌めきが。



@acadine