和泉 小夜
2019-08-16 22:24:22
2712文字
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だてぐみ

初出 19/04/18 22:57 キャラベル
(伊達組)というリクエストでした。前半が鶴目線、後半が貞目線です。主にこのふたりがメインです。今回は何と選択肢が付いてます。それで終わり方が変わります。なんてこった。

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貞坊は封神演義?とやらの、九尾の狐?とやらにはまっているらしい。
何でも妲己だのに化けて殷の王様を誑かし、殷を滅ぼしてしまったのだとか。
そして何やかんやあり、日本に来て玉藻前という美女に化けて天皇を取り殺そうとして失敗し、石に化けて猛毒を吐いていたが割れたらしい。それが何処かにある何たら石?だそうだ。
……なるほどわからん。貞坊が語ったのは、何かもっと長かった気がするぞ。

しかし、貞坊はかなり九尾の狐にお熱なようで。
少しからかってやろうと思い付いた。

「なぁ、貞坊。内緒なんだがな、俺は実は九尾の狐と会ったことがあるんだ」
「とてもうつくしくてな、見惚れたものだ。あれが石になってしまったのか」
「色々と話もしたが、なかなかの博識だったなぁ」
「あと、あれは実は雄だと聞いたぞ」
知識なんて無いから適当に法螺を吹く。

『嘘吐き』
何故バレた。いやバレるか普通に考えたら。
『妾はあなたと会ったことなど御座いません』
『この子供を騙して、何をしたいのやら……。ひどいひと』

ん?んん?何だその口調。まるで他人の娘みたいじゃないか。
混乱している俺を無視して、貞坊は何処からか出した扇子で口元を隠す。
『あなた、妾の名前はご存知?此の時代、調べれば幾らでも出てくるけれど』
「名前かー。どの名前だ?」
『妾が印度に居た頃のお名前は、ご存知?』

色々と話してみて分かった。
……とりあえず、貞坊は九尾の狐に取り憑かれてしまったらしい。
『しかし、此の身体は好いですね。使い易くて』
『何だか人間とは違うみたい』
まぁ俺たちは人間じゃないからな!……とは言えず。
どうやったら穏便に出ていってくれるだろうか。

そんなことを考えていたら、光坊と伽羅坊が通りかかった。

『あれ?鶴さん、どうしたの?』
「貞坊が大変だ!」
『そうなの?貞ちゃん』
『何のことだろう?俺……には、分からないな……
『だよねぇ』
『ねぇ、聞いて。鶴さん……が、酷いの。ひとのこと、化け物だなんて呼ぶの』
「呼んでないだろう!」
『国永、うるさいぞ』
「伽羅坊!貞坊が変だ!やばいぞ!」
『貞が?どこが変なんだ』
……伽羅、も、俺を疑うの?』

喋り方から、手探りで光坊や伽羅坊と会話しているのが分かる。
声色だって、全く違う。
何故、光坊や伽羅坊はそれに気付かないのだろうか。

『そういえば、貞ちゃん』(以降はどちらも貞視点)
扇子、使ってくれてるんだね → https://cvel.jp/book/45072/chapter/83529/?page=3
雰囲気が変わったね → https://cvel.jp/book/45072/chapter/83529/?page=4