山城まつり
2025-07-13 02:25:56
7195文字
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【リレー小説】劇場版名探偵コナン〈紅炎の幻想(ファンタズム)〉Ep.0

「馬子軸とコナンのクロスオーバー、見たいよね~~~!」という話になり、プロローグのバトンを頂きましたので稚拙ながらちょっと考えてみました。脳みそ働いていないので、文章がめちゃくちゃ下手です……。それでもいいよ!という心の広さがアンドロメダ銀河の方のみご覧ください

※アスナショウコ様宅より四宮椿さん、市ノ瀬咲良さん、大河カレンさん Littorio様宅より戸張征芽さん、しろみさん宅より弓削雪さんをちょっぴりとお借りしております。
※キャラクター増やすのは大歓迎です。どうぞ、煮るなり焼くなり……。
※一応ふわっとネタバレ考えておりますので、必要な場合は呼びつけてください。勿論変えていただいても構いません!


序章 夜を焼くもの


モノレールの車窓から見える景色が、一面の白に染まった。
それを見た少年探偵団の口から、「わぁ!」と声が飛ぶ。
江戸川コナンは乱反射する光の厳しさに目を細め、けれどここで達観していれば歳不相応かと考え直し──コンマ数秒遅れて「すごーい!」と歓声を上げた。
これで恐らく疑われる事はねぇ、筈、だけど。そう思いながら隣を見る。そこでは幼馴染の毛利蘭が、窓の外を流れる白亜の都市に目を細めながら見入ってる姿があった。

──福岡の海に面したそこに建てられた、天使の羽のような白き建造物の群れ。無機質なビル群が、どこか生き物のように脈動して見えるのも、この現実離れした白き街並みが起こす一種の現実湾曲なのかもしれない。

いとしま医学特区。それが、この街に当てられた名前であった。

日本の医療は、常に成長を遂げている。
平均寿命は延び、〝不治の病〟と畏れられる病は減り、医療が飽和した現代。
それさえ通過点とする日本国はさらなる医学革新を起こそうと九州に医学の研究都市を建て、先端医療を扱える基盤を整えようと──そういう事にしたらしい。
ったく、医療ってのは大変だよな。古い知識を貪るだけじゃなく、常に最新の技術に触れねぇといけないんだし。医者ってやっぱすげぇな……そう、コナンはスマートフォンの画面と窓の外、そしてはしゃぐ学友達を眺めながら思案した。

「うわぁ~~!なぁんか、近未来って感じねぇ!」

鈴木園子の感嘆の声が、風に乗って揺れた。

彼女と蘭、そしてコナン──含む少年探偵団with阿笠博士、あと小五郎のおっちゃん。彼等は招待客として、先日運営を開始したいとしま医学特区へと降り立った。
この島に巨大な投資を行った鈴木財閥が、医学特区……そしてそこに聳える特定機能病院、『東都医科大学付属病院』の運営開始セレモニーへの参加を依頼してきたのだ。

「でも園子、私達も良かったの? コナン君やお友達、阿笠博士まで……
「いいのよ~、ちょっとした旅行だと思ってもらえば。友達特典ってヤツ? 白亜の都市、いとしま医学特区。これからニュースにもなるわよ~~! 来られた事を光栄に思いなさいね、ガキンチョ共も!」

はぁい! と少年団達が手を挙げる。それを見た園子はうんうんと頷いて、車内に流れる到着のアナウンスに聞き耳を立てた。
スクリーンに流れる「到着まで推定二分」の文字を一瞥した阿笠博士が、東都医科大学付属病院のセレモニーパンフレットを眺めながら呟く。それは呟きというより、少年団の子供達に言い聞かせるようなニュアンスを含んでいた。

「セレモニーの後は、最先端の手術ロボットのデモンストレーションもあるらしいぞぉ~! なんでも、脳波で操作できる優れものだとか! すごいのう~!」
「博士ぇ、ノウハってなぁに~?」
「俺も知りたいぞ!」

博士の声に、吉田歩美と小嶋元太が問う。博士は「そうじゃのう……」と口を開き──。

……脳の神経細胞の活動によって発生する電気信号の事よ」

そう淡々と答えたのは灰原哀だ。彼女はスマートフォンをスライドしながら、落ち着いたトーンでそう語る。
いや、オメーもちょっとは楽しむ素振りを見せろよ。コナンはそう訝しむが、これが所謂、彼女の平常運転なのだ。仕方がない。
その発言を聞いた歩美が、「哀ちゃん、難しいよぅ」と口を尖らせる。それを見遣ったもう一人の男子児童──円谷光彦が人差し指を立てて「つまりですね」と割り込んだ。

「要するに、脳が出す電気の波って事ですよ。それを機械が読み取って、動くって事、ですよね!」
……そうね、正解」
「へぇ~~! すごいね! 科学ってすご~~い!」
「科学っていうか、医学っていうか……分かんねぇけど、すげぇよな!」

きゃっきゃと喜ぶ子供達を見て、コナンは眉を下げる。全く、こいつらはどこでも元気だな。

夏の空をそのまま映したような明るい車内。真っ白な都市には、陽炎が揺らめいている。
空調が温く占めた車内に、女声のアナウンスが響いた。それを見た阿笠博士が周囲を見渡し、声を掛ける。

──「着いたようじゃぞ、いとしま医学特区!」