保科
2025-07-03 08:35:13
637文字
Public スタレ
 

教科書を返すだけの話

学パロ ヒアンシーと丹恒

「丹恒くーん、いますかー?2-Bのヒアシンシアです!」
………。ああ、ヒアンシーか。
ここだ。何か用か?」
「はい!よかったあ、居てくれて。お借りした教科書、返しに来ました。
もう、まさかこんなポカをするなんて……貸してくれてありがとうございます、本当に助かりました」
「気にするな。困った時はお互い様だろう」
「ふふ、はい!そうですね。
丹恒くんも、困ったことがあったらじゃんじゃん私のこと頼ってくださいね?これでも頑張っていますので!」
「そうだな。遠慮なく頼らせてもらおう。
お前に力を借りたいと思う状況は、案外少なくない」
「わ。嬉しいこと言ってくれますね……。お声掛けをお待ちしてます、丹恒くん」
………
「?……どうかしましたか?」
……その、大したことではないんだが。
呼び方は、変えたのか」
「え?あ――えっと。変えた、というか。この前、他の男の子から恥ずかしいって言われてしまって。言われてみれば確かにそうかなあ、って……
「そうか?お前なりの親愛の証だろう。恥じ入るところなどないと思うが」
――丹恒くんって、時々はっきりしっかり、すごいこと言いますよね」
「何の話だ?」
「いえいえ、こちらの話です。
ええと、じゃあ、……ありがとうございます、たんたん!」
「ああ、構わない」
「ふふ。たんたんは、もっとそうやって笑ったほうが、周りからも取っつきやすいかもですよ?」
……そうか。まあ、善処しよう」
「あ、する気のない返事!」