Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
万丈
2025-06-20 19:43:03
1278文字
Public
Clear cache
調子に乗る獣とお仕置き
【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
幕間三話後、夜が明けて。
浮かれすぎアカラナータとインドラ様の塩対応の話。
前の話→
残響と熱
次の話→
壮大なすれ違い
全てを暴き合うような激しい夜が明けてから、アカラナータは明らかに調子に乗っていた。
インドラの心の最も深い場所に触れ、その弱さも、過去も、全て受け止めた。そして何より、あの気高い男が自分の腕の中で乱れたという事実が、アカラナータの中に揺るぎない自信と優越感を与えていた。
その日の昼下がり、玉座で書物を読んでいたインドラの元へ、アカラナータはわざと大きな足音を立ててやってきた。そして、何の遠慮もなく、玉座の肘掛けに腰を下ろす。
「よぉ、インドラ」
その声には、からかうような響きが多分に含まれている。インドラは書物から目を離さず、ただ「
……
何か用か」と低く応じた。
「用ってわけじゃねえが」
アカラナータはニヤニヤと笑いながら、インドラの顔を覗き込むように身を乗り出した。
「昨日は随分と可愛い声で啼いてたじゃねえか。もっと聞かせてくれてもよかったんだぜ?」
その下卑た言葉に、インドラの眉がぴくりと動いた。ページをめくる指が、一瞬止まる。アカラナータはそれに気づかず、さらに調子に乗って、インドラの肩に馴れ馴れしく腕を回した。
「なあ、今日も
――
」
その言葉は、最後まで紡がれなかった。
次の瞬間、アカラナータの視界が反転し、肩に激痛が走る。
インドラが、読んでいた書物を卓に置くのと、アカラナータの腕を掴んで床にねじ伏せるのが、ほぼ同時だったのだ。流れるように美しく、しかし一切の容赦がない動き。
床に叩きつけられたアカラナータの腕が、関節が外れる寸前の角度まで、的確に極められている。
「ぐあああぁぁ! 痛っ! 痛い痛い痛い! 悪かったって! 降参だ!」
獣の悲鳴が、静かな謁見の間に響き渡った。インドラはアカラナータの耳元に顔を寄せ、氷のように冷たい声で静かに告げた。
「あまり調子に乗るな、獣」
その声には、殺気こそないものの、逆らうことを許さない絶対的な圧がある。
「次はない」
そう言い残し、インドラはパッと腕を離すと、何事もなかったかのように玉座に戻り、再び書物に目を落とした。床に転がったまま、アカラナータは極められた腕を押さえて呻く。
「いってぇ
……
本気でやりやがって
……
」
だが、その口元には、痛みとは裏腹の笑みが浮かんでいた。
(へへっ、そうこなくっちゃな)
アカラナータがふとインドラの横顔を見上げると、その涼やかな表情の中に、ほんの一瞬、違和感を見つけた。静かに書物を読むその耳が、いつもより微かに赤い。
(
……
ん?)
アカラナータが目を凝らした時には、もうその赤みは消えていた。見間違いだったのかもしれない。彼は起き上がると、服の埃を払いながら、全く懲りていない様子で笑った。
「へへっ、わかってるよ。次からは、もっと優しくしてやる」
インドラからの返事はなかった。ただ、ページをめくる音が、わずかに速くなったような気がした。
この獣は、まだ気づいていない。長い間、ただ凍てついていた雷帝の心に、この獣の無遠慮な熱が、ほんの僅かな波紋を広げ始めているということに。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color