呪里
2025-01-30 23:53:04
1504文字
Public Code_Abyss 本編
 

episode:1 第三幕 〈ようこそAbyssへ〉




 兎々が目にしたのは高級ホテルのようなロビーだった。

 埃一つ無く、色鮮やかな魚がたくさん入っている大きな水槽や高そうな花瓶に飾られた花、極めつけは天井から吊り下げられているシャンデリア。

 どこを見ても場違いに感じてしまっていた。

 「言ったでしょう?入口なんてどこにでもあるって」

 兎々はハッとして呪里の方を向いた。

 しかし、そこにいたのは先程まで共にいたパーカーの女性ではなく

 「薄紫のお姉さん?」

 あの日自分を助けてくれた、コートを羽織った女性だった。

 「そう呼んでたの?私のこと」

 薄ら笑みを浮かべる彼女とは正反対に、兎々はただただ混乱していた。

 呪里さんはどこに?ここがAbyssの拠点なのか?お姉さんになにから話せばいいんだろう?

 そんな事を考えていると、少し離れた所から足音がきこえてきた。

 視線の先には四人。服装も身長もバラバラだ。

 四人は兎々とお姉さんの前に立つと、ゆっくりとお辞儀をした。


 「「お帰りなさいませ、ボス」」

 その言葉に驚き兎々は横に目をやった。

 「ただいま。みんな」

 そう答えるお姉さん

 「ぼボス?」

 八の字に眉を曲げた兎々はお姉さんに向けて呟いた。

 「ん?うん。そうだよ」

 お姉さんはこちらに顔を向け答えた。






























 「ようこそ、有栖川兎々。私は呪里改めて、Abyssのボス、『ゼロ』だ」

 「君のことを心から歓迎するよ」

 episode:1 Fin
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