ロンド
6191文字
Public オリジナル
 

路傍より[オリジナル]

オリジナル。二人組の旅人の話。


定人の男と獣人のウェアウルフが定住地を求めて旅をする話。

ターウェン
三十代の定人の男。元は隊商の下働きで、隊長の死後離散、一人になった。
ターウェンの名前は隊商仲間が聞き違えたもの。発音が難しかったらしい。読み書きは自分の名前程度。
背は高い方。無造作に伸ばした白髪交じりの黒髪に黒目。髭面。ごわごわした麻服と皮衣の上着。靴は布を糊で固めたものを紐で縛っている。植物をなめした行李を布で包んだ鞄を背負い、腰に仕込みの小刀、紐で縛って服裏に縫い付けた小物入れの財布を身につけている。

ドグル
二十過ぎの狼種の男。この世界の狼種とは、獣人の一種で、狼と人の姿に転変する。寿命は定人の五十年よりも短めの三十年くらい。獣の姿を真として好み、たいていどこでも狼の姿をしている。
仲間内では親兄弟全ての名前をつけるのが慣習だが、獣人以外では長ったらしいと理解されないので最も短い名前を名乗っている。
青毛の狼。毛並みは汚れているのでまだら模様。荷物は携帯食料や財布を風呂敷に包み、首に巻いている。身軽。毛は売れば多少足しになる(たまに狙われる)。


大陸世界
おそらく平らである。巨大な大陸が世界のすべて。大海の向こう側は誰も知らない。
定人によるいくつもの小国と、三つの大国がある。あとは獣人の集落がたくさん。
識字率は北の大国以外で低く、治安とて悪い。ゆえに商隊が護衛を雇う。護衛は賃金を払う場合もあるし、奴隷を買う場合もある。
定人の国の奴隷はたいてい他国の定人か、獣人、森の民(岩のような姿のドワーフらしい種族)。法律は国によってまるで異なる。奴隷は一代限りである場合もあるし、ひとつの家に代々仕える奴隷もある。
通貨は各国で異なるが、ハシェ(大陸の西の鉱山でのみ採掘される、軟質の金属で出来た硬貨)は一定の価値を持つため隊商は取引に応じる。そのほかは物々交換。かつて紙幣を発行した国もあったようだが流通せずに途絶えた。