ロンド
2339文字
Public 奈落の大穴
 

メイアビ豆本 日語訳

アビスインワンダーワールド大阪2にて発行しました、おまけの豆本全文です。
豆本は奈落文字フォントでした。
あくまでアビス風。


白馬とお姫さま


むかしむかし、とおいとおいたいりくに、めずらしいおたからがすきなおうさまがおさめるくにがありました。
おうさまは、くにじゅうでいちばんうつくしいおひめさまを、あつめたたからとおなじくらい、たいそうかわいがつていました。

あるひ、おしろに、すばらしいはくばにのつたたびのきしがたずねてきました。
はくばのけなみはまるでぎんのいとのようで、からだはしなやかなだいりせきのようでした。なにより、まったくつかれないで、いちにちじゅうきしおのせて、やまをこえうみおわたつて、どこまでもはしれるのでした。
おうさまはきしに、そのすばらしいはくばをどこでてにいれたのかたずねました。
きしは、とおいとおいうみのむこう、しんえんのおおあなでつかまえのですといいました。
おうさまははくばがとてもほしくなり、きしにゆずつてもらえるようにいいました。きしは、おうさまがくにじゅうでいちばんうつくしいとひょうばんのおひめさまおかけて、しょうぶするならばおゆずりしましょうとこたえました。
おうさまときしはひとばんのあいだなぞかけをしました。はじめはおうさまがゆうせいでしたが、やがてきしがゆうせいになり、とうとうきしがかつてしまいました。
おうさまはうつくしいおひめさまおてばなすのがおしくなりました。へいしにめいじて、きしのねこみをおそい、はくばはつかまえることにしました。
しかし、はくばはきけんおさつちすると、きしにしらせにいきました。
きしははくばにとびのると、そらたかくかけて、ひとつとびにおひめさまのすむへやにとびおりました。きしはおひめさまにひざまずいて、どうどうとなのりました。
わたしはとおいくにのおうじです。うつくしいひめぎみ、わたしのくににきて、けつこんしてくれませんか。
おひめさまはとてもよろこんで、けつこんのもうしこみおうけいれました。
そして、おひめさまときしをのせたはくばは、きしのこきょうである、とおいくにへとたびだつていきました。

すばらしいはくばおてにいれられず、うつくしいおひめさまおうしなつたおうさまは、かなしみにうちひしがれてくらしました。もはやどんなたからも、おうさまのこころおうごかせませんでした。おうさまのくには、やがてほろびてしまつたということです。

おしまい。