あことま15層目の話など

2023/6/4あこがれがとまらない15層目にて発行した新刊などの雑文。

再録本1が出てから一年、ようやく再録本2が出ることになりました。
最初にまとめた時点で300ページ超えていたので、たぶん再録本3も出ます。出ますが、しばらく本の原稿ばかりしていてストックがもう残り少なくなってきたので、次は半分くらいの厚みになるかもしれないです。突然筆が走り出すことがなければ。

印刷所を変えたことや、昨今の値上げにともないページ数はほぼ変わらず値上げに踏み切りました。
あと個人誌に使ったおかねは過去最高記録を更新してしまった。合同誌はもっと使ったけど冊数が多い。
小説本、100ページ文庫くらいが値段的にはちょうどいいかもしれない。

頒布物がいよいよ手に負えないくらいになってきたことや、おまけの種類が増えたので渡し忘れがないか心配でした。
名刺は確実に何回か忘れた。
差し入れはなぜか足りなかったです。二度くらい渡しそこねている方もいる
過去作をいっぱい褒めてもらえてご満悦でした。すごく嬉しい。
設営は平積み。設営が15分くらいで終わったくらい楽。見本を手にとられることがほぼなかったので、中身みてもらうなら立てたほうがいいかも。お品書きがあまり役立たなかった気がするので次回なくすかも。
今回は頒布の流れがゆっくりで、最初の一時間はほとんど在庫が動かなかったです。お買い物に先に行ってもよかったかも。あと新刊と合同誌ははけたんですが、さすがに既刊が動かなくなってきたので、宣伝方法変えたいな。設営用のディスプレイ買うか、あらすじ載せた紙でも広げるかな。告知の時点であらすじをもう一回宣伝するとか

在庫の管理がたいへんになってきたことと、既刊がほとんど行き渡ったらしいことから、どうにかして在庫減らしたい気持ちがある。が、最古のものでまだ二年くらいだ
最近数えたら全体では赤字。
在庫管理は百均の箱を使ってます。今三つ。別で道具入れてる箱が二つ。毎回片付けが戦争なのでどうにかしたいが思いつかない。

イベントは楽しいものの、悩みはつきないところ。



*再録本2について

再録本1を文庫+カバー付き、キャラクターイラスト付きで出したので、再録本2も似た装丁にしています。
めちゃくちゃ豪華です。イラスト担当者さんありがとうございます。
表紙は特殊紙で白インクですが、セット内なのですごい。カバーも特殊紙が選べるんですが、PP加工ができるのが基本紙だけだったのでそちらにしてます。
追加オプションは箔押し。カラー箔を初めて使いました。キラキラ光ってきれい。タイトル字の箔押しデータが再現性がないかもと言われてましたですが、細部に個体差がある程度できれいなものです。初期案よりタイトル字が力強いものに変わっています。
書籍用紙62kgが使いたくて栄光さんを選びました。再録本1で72kg?が結構厚みがあったので(2023年6月現在はさらに薄い紙を導入しているようです)。
どうしてもオプションになくてスピンがつけられなかったのが心残り

イラストができあがるまでの過程を見せてもらって、過程の変化がものすごくて感嘆のため息をつくばかりでした。
元画像より印刷で緑が飛んじゃったかもしれない。印刷って難しい

書き下ろし部分含めて、全体的にパロディが多いです。パロディが好きだ。吸血鬼パロがお気に入りです。あとゲーム世界観バッドエンドの話も。私の趣味が多分に入っています。
原稿している間の記憶がないので苦労したんだなあと思いますが、短編はどれも勢いがあって面白いなと思います。

反省点……にほんごタイトル字が間違ってる(なんで)




*おまけ小説について

装丁がやりたくて作りました。
トレーシングペーパー+白印刷+いろ紙で透ける仕様がどうなるかなと思って。予算オーバーはしましたが楽しかったです。
イラストだとたまに見かける仕様です。小説はわからない。トレペポスカに黒印刷と銀インク印刷の小説は見かけたんですが
いろ紙は新星物語マスカットです。白と緑でトコシエコウイメージです。新星物語は最初のトコシエコウ本(「忘れじのうたかた」)にも使っていて、好きな紙です。
印刷されたものを合わせたら、透け感や色合いがイメージに近いものになり嬉しかったです。白印刷が透かすと見えなくて台紙に合わせると読めるようになるのが理想的です。またやるかも。
カバーイラストの光景からできた小説ですが、不屈の花園とライザとジルオ、という組み合わせがめちゃくちゃ好きなので何度も書いているような気がします。サビです。ライザとジルオの視点ずつで対になっています。不屈の花園をついぞ見れなかったジルオに夢を見ている……。(幻覚)
短い話は色々詰め込むのが難しく、もっと愉快なオチをつけたかったような気がしますが、幻想的な雰囲気は二人によく似合うと思います。




*討伐コピー本について

再録本2がイベントより二ヶ月も前に脱稿したので別の作品も作ってみたくて、でも印刷所の入稿には間に合わなかったので作った本です。
コピー本を作るの、均等に丁寧にができなくて毎回最後の方は投げ出したくなるくらいですが、毎回特殊装丁に懲りない。
コピー本にしかできないことが好きです。超少部数なのでジルオとオリキャラという私得。いろ紙を重ねてタイトルもなにもないカッティング加工の表紙+カラーページのような表紙は印刷所ではなかなかやりにくいので嬉しい。
カッティング加工はコピー紙に印刷→くり抜き→くり抜いたコピー紙の下にいろ紙を置いて鉛筆で下書き→くり抜き。めんどうすぎて二度とやりたかない。
カッティング表紙は破れそうになって(二枚ダメにした)、裏面に押し花貼り付け用の和紙?を貼っています。熱を加えるとのりが溶けてくっつくやつ。二回裏表間違えてアイロンにくっつけた。
夜に書き始めたらとまらなくて朝日を拝みながら書き上げ、仮眠して起きたら半日かけて製本、という過去最速を更新しました
表紙イメージはガラスと勿忘草。イメージソングはReoNa『ないない』。




*アンソロ参加作について

三賢がメインで、というテーマでしたので、今まであんまり書いたことがなかったヴエコ視点+ベラフで書きました。
ヴエコとイルミューイ、ベラフとワズキャンの話でもあります。お互い持っている感情の色が違うのがヴエコとベラフの素敵な関係だと思います。でもイルミューイ視点だとどっちも家族。ワズキャンがイルミューイの家族観から拒否されているのが小さい子という感じで可愛いと思います。大人(のふりしてる)ヴエコはたぶんワズキャンの神がかりを本当には信じてなかったし、結果的に自分の意思とは正反対のことをさせたワズキャンのことが嫌いであった(正しさをつきつけてくるところとか、ヴエコにとってはワズキャンって残酷ですよね)と思うのですが、表には一切を思わせなかったところがヴエコの大人っぽいところだと思います。

タイトルは室生犀星の詩から取っています。犀星は学がないこと(小学が最終学歴)を生涯気にしていたといいます。ヴエコの印象やトコシエコウ、イルミューイの幼さと合うかと思い引用しました。最初はそのまま詩のタイトルを引用していたのですが、現代の小説タイトルとしては味気ないと思って末尾を足しています。「ひと」はヴエコでありベラフであると思います。
ベラフは聖書や白秋あたりが合いそう。白秋、小難しい表現や好戦的なところがあるので。
私は詩や短歌について、あれこれ読んでも思い巡らすには至らなかったのですが、犀星の詩は素材がかわいいものが多くて好きです。

以下犀星の詩の引用です。
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白きを愛す

われひもすがら君の白きを愛す
まこと妹に見とるるがごとく
真心もてあやしく
われひもすがら君の白きを愛す

室生犀星『鳥雀集』より(岩波文庫『室生犀星詩集』収録)
――――――