20250426_マギカロギア終末世界キャンペーン「この終わりゆく世界に」3話



■対ボーダーライン


ヨリミチ「お前が藍道を殺したんだろ!! ごめんね、藍道……! せめて、君の仇は、ボクが取る……!」
藍道「お前に、伊嵐藍道の何がわかる!! 伊嵐藍道は、俺の、大事な人だ……!!」

? なんで今告白した?
実際には、『伊嵐藍道』という魔法使いは7年前に消滅しているので、ヨリミチも〈言祝ぐ〉も本来の『伊嵐藍道』のことがわからないのですが……
俺の!ボクの!『伊嵐藍道』の解釈が正しい!!
と、伊嵐藍道解釈バトルで喧嘩を始めそうな二人を、メリナが止めに入ります。

メリナ「ヨリミチくん、禁書を封印することで、仇討ちにならない?」
ヨリミチ「……ごめんね、藍道……ボク、君の仇すら、とれない……

泣き崩れるヨリミチ。泣きたいのはこっちもだが。
ひとまず休戦として、お茶(鏡翠茶)の効果で話し合って歩み寄ったりしつつ……
ボーダーラインに挑んでいきます。

まずはレインリリーは、因縁をつけられているのでウォームが。炎対水対決!
レインリリー「もう一人の書籍卿は、マシュマロみたいに溶けちゃったのに」
ウォーム「仲間を傷つけたあなたに、容赦はいらないネ!」

御剣國人には、「貴様、やはり虚を受けてるじゃないか」、「さっきまではなかったんだ!」などと言いながら藍道が戦いに。
魔法戦にはどちらも無事に勝利。
六分儀市図書館突入時にシーン表虚憑きに横殴りされましたが、これはお互いにアンカーを結んでいるので代理で引き受けていなします。

そして、ヨリミチに送りだされ、虚無界へ。

■虚無界の下で




そこは暗い場所でした。仲間の気配も遠く、ひたすら落ち続ける闇の中です。

暗闇を漂い、上層へ向かい、状況を調査し、身体を温めようとおしゃべりシチューを食べ……
PCの口の滑りを良くして、今まで言っていなかったことを少しずつ話していきました。

(おしゃべりシチューを自白剤だと思ってるPL達)
※PC3がこの辺りからショタ化し始めています。以降、脳内音声を少し高めに再生してください。


藍道は怯え、怖がっていました。
「ここは、怖い。死んだら、こういう暗くて、誰の気配も遠いところに、くるんだと思うと。怖いな……こんなところに、一人で……
「あぁ、そうか。俺は少なくとも『伊嵐藍道』のことは、捨てなきゃいけないのか……。これが彼と同じ、死の恐怖か……
「やっぱ早く出よう!俺ここヤダ!こわいし!」
……まったく、虎のこと、羨ましいよな! 俺に時間はないけど、あいつにはあるんだろ」

ウォームは震え、迷いを口にしました
「そう、ですね。私は……王仁虎の元へ帰ると約束した。私はあの人の思いと約束に応えたい」
「この世界が魔法だとしても、燃やすことはしたくありません。……もう少し早く、この本を読んでいたら、あの人と同じ様になっていたかもしれませんが……
「ケドー、もし阿虎の手を取れていたら、皆さんと会うこともなく……それは、ちょっと嫌だナー……とも」
「魔法を憎む気持ちは今でもある。魔法がなければ、私の守護する土地が燃えることもなかった。でも……だとしたら私はいったい、何を守っていたのでしょう……
「メリナ、あなたは人の身で……悪感情を眠らせるなど、何故、そのようなことを……

メリナは一見して、平常のままでした。
「“そうあろう”としているだけよ。端的に言うと、本当は優しくないから。優しくできないわたしが嫌だった」
「わたしも羨ましかったの。ウォームくんはもう、人になった王仁虎さんを忘れずにすむでしょう?」
「立て直しに才能があって、危険な任務に赴くことが多くて。たくさん介入をした。そのたびに、わたしはわたし中の記述を消して空白を作ってきた」
「だからわたしは穴だらけ。でも、“おねえちゃん”でいれば、優しい人として傍にいられるでしょう? だから、悪感情はまとめて眠らせて、その上で被せたの」
「それにね、きっとマフディくんは、わたし達がこの先にいくことを望んで、〈囀り〉ちゃんを残しているはずだから」


そして、虚無界の上層へとたどり着きます。

■虚無界の上で、鍋を


太陽だけがない青空の中で、梯子の上の男は待っていました。



マフディ「みなさんのご活躍、拝見させていただきましたよ」
メリナ「見ていたのね……ごめんね、マフディくん。みんなで妖神グルメを食べようと言っていたのに」
マフディ「えぇ、見ておりましたよ。……妖神グルメのアフォガードを、僕抜きで食べているのも」

甘いものが好きなマフディは、微笑みの中に心なしか羨ましさを滲ませていました。

メリナ「その……まほろば鍋は、一緒に食べる?」
マフディ「この後に及んで、まだワタクシを食事に誘うのですか?」
メリナ「なぜ態度を変える必要があるの?」
マフディ「まぁ、あなたたちはそういう方ですよね。いただけるのなら、僕もいただきます」

どこまでも広がる青い空の上で……メリナの用意した造花の足場を広げ、環になって鍋をつつきました。
おいみろよおわせか全通過者! こいつら虚無界の上層でマフディと〈囀り〉と一緒に鍋食ったんだぜ!

マフディ「よくあの環境で、ここまでの食材を集めましたねぇ」
メリナ「こうやって皆でご飯を食べる機会は、もうないと思ったから」
藍道「俺も最期の晩餐ってやつだろうしな」
ウォーム「ムムム……しかし、鍋というのは、虚無界で食べても美味しいんデスネ~」

藍道……これ、変だよな?」
ウォーム「チョト、珍しいカモしれないですネ?」
メリナ「確かに、空の上で食事をするなんて、珍しいかもしれないわね」
ウォーム「そういうことじゃなくないですか!?」
マフディ「あなた方は、相変わらずいつも愉快ですねぇ」

ごちそうさまでした。
鍋も食べ終え、ついに最終サイクルに突入となります。



■虚無界の上で、思いを


メリナ「あなたも、何かを“装って”いるだろうけど、たまに見せるあなたが、知りたくなっちゃったの」
マフディ「ワタクシ……いえ、僕のことをそこまで見ようとするとは、思いませんでした」

メリナが「HO:梯子の上の男」を調査。
「梯子の上の男」が語る『世界』の話が、明らかになります。

藍道「俺はこの世界を救うために旅をしてきたというのに、編纂したら世界が壊れるじゃないか。俺の旅は、なんだったんだ」
マフディ「壊す訳ではありません。既に壊れていた世界が、そのようになるだけ。残念ながら、世界を救うには間に合わなかった、ということでしょうね」
メリナ「困っちゃったな……
ウォーム「そんなの、みんな困ってますヨ~」
メリナ「でも、わたし、マフディくんが消えちゃうのも、嫌だな……って」

三人は「梯子の上の男」の前で、それぞれに悩みます。

ウォーム「世界が滅ぶのは、構いません。ですが、誰かの手に渡るのは嫌です。世界は誰のものでもありませんから。
 ……私は、2000年前、自らの土地が滅んだ時に共に滅びたかった。けれど、『あなたは生きて』と願われ、こうして哀しみと怒りを糧に生きてきた。
 世界が終わるのであれば、こんどこそ、私が生まれたあの場所で、共に滅びたい、です」

藍道「どうせ編纂しても滅びるなら、俺は封印されたくない。
 俺は、滅ぶのは想定の内だ。だって『封印されたくない』という願いを認めるのは、世界の滅びを受け入れることなんだ。
 この【使命】を拒否し始めたら、俺は世界を滅ぼすしかなくなるんだよ!」

ウォーム「はじまりがどうであれ、私達の生きた世界は、誰の手にも渡したくない。世界は、誰のものでもない」
藍道「救えないのなら、滅びてしまうなら。俺は滅ぶまで君たちと一緒にいたい」

マフディに世界を回収させないと、敵対を決めたウォームと藍道。
迷うメリナに「梯子の上の男」マフディ・ハーディは、優しく微笑み、問いかけます。

マフディ「メリナさん……いえ、ヴィーゲンリートとお呼びしましょうか。ワタクシと貴女なら、このバラバラに解けた哀れな世界を救うことが出来るのです。
 ……共に、全ての世界を、一冊の本に戻すお手伝いをしてはいただけませんか?」
メリナ「きみに直接、そんな風に言われるとは思わなかったな」
マフディ「おや、そうですか? ワタクシはいつだって、貴女の力を頼りにしていましたよ」

マフディの言葉に、揺らぎをみせるメリナ。
いままでも救う者であったこと。願われること。マフディを知りたいという思い。



マフディの言葉に迷うメリナに、藍道も問います。

藍道「メリナは、もといた世界に帰るのか?」
メリナ「そうすることができるのなら、戻るのだろうけど……でも、わたしは居ても居なくても同じだから」

メリナ「わたしは、いつ消えても大丈夫なように準備してきたから。“おねえちゃん”なら、わたしが消えてできる空白は、少なくてすむでしょう?」
藍道「いついなくなっても、同じだから、別れの準備を、してきた、と?」
メリナ「うん。どこにでもいるというのは、どこにでもいないのと同じかな、って」
ウォーム「あなたは、自分を軽んじ過ぎている! あなたが思うよりもずっと、その存在を望むものはいます。私達も、です!」
メリナ「わたしは……

確かに息をしていた。だから空気を吸う音がした。
それは、思いをはき出すための呼吸だった。

藍道「ほんとに! 消えるわけでもないのに!! 俺と違って、消えなきゃいけない訳でもないのに! どうしてそんな、酷いことを言うんだ!!!!」
 こっちは、ずっと!消えなきゃいけない恐怖に泣いていたのに!消えたくないと望むまでに、どれだけ覚悟が必要だったと思っているんだ。それなのに!
藍道「消えてもいいとか言うんだ!!バカ!!!」

メリナ「ごめんなさい。さすがに、……気持ちを、考えてなさすぎたわ……ごめんなさい、藍道くん」
藍道「そんなことないって、いうなら許す……
ウォーム「ワタシも藍道と同意見ですネ~ 自分を軽んじて成り立つというのは、善いものではありませんよ」

メリナ「”おねえちゃん”ではなく、“わたし”、として、付き合うことは、数えるほどしか、してこなかったから……
藍道「メリナが“おねえちゃん”でも、メリナはもう、メリナとして俺達と関わっているんだ」
ウォーム「うんうん、そうですヨ~」
藍道「会話というのは、言葉が返ってくるものだったんだ。亡骸に話しかけていた7年間とは違って……俺は、君たちと会って、話をして、会話とはそういうものだと知ってしまった。それが、“関わっている”ということなんだ!」

メリナ「うん。……そうね。わたしは、“わるいこ”、だから、”おねえちゃん”じゃないと、きみたちと関わってはいけないと、思っていて。傍にいても、いいのか、って……
ウォーム「この場に駄目って言う奴居るんですカ~?」
藍道「あの……悪い子だぞ、俺は? それに、ウォームも」
ウォーム「ワタシも良い龍種ではないですネ~ これでも、最初に焚書官って明かすとき、結構な心労があったんですヨ~?」

藍道「それにここ、善属性いなくないか?」
ウォーム「ワタシだって土地が燃える前は善属性だったんですヨ~ヨヨヨ(嘘泣き」
藍道「あ、ウォーム、それ泣いてないな!俺、涙が止まんないんだけど!」

メリナ……良い子もわるいこも、ないか」
藍道「ない。俺達は、メリナがいい」

マフディ・ハーディは、目を細めて話を聞いていました。

メリナ「マフディくん」
マフディ「はい、なんでしょう」
メリナ「ごめんね、マフディくん。……わたしも、色んな可能性をみたくなっちゃったから、きみの手を、とれない」

メリナの声は、少しだけ震えているようでした。

メリナ「もしきみが我を通したいのなら、わたしから聖典を奪えるか、じゃない? ここからは、我の通し合い、ね」
マフディ「そうですね。魔法使いという生き物は、みな、我儘ですから」
メリナ「マフディくんの我儘、もっと見たかったな」

メリナはマフディの誘いから背を向けて、ウォームと藍道と同じ場所に立ちます。

そして、メリナは我を通すための戦い……運命を掴むための戦いを始めることに。

マフディ・ハーディとの運命を最も高い運命にして! 禁書封印後に運命介入を成功してみせる!
まだ、円卓特記も【回想】も残っているのだから!


次回「同道環の行く先」