かなざわ
2025-04-29 17:32:41
6458文字
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ガラス細工と聖人君子

よだつか会話文。恋人関係になってる二人のわちゃわちゃ。司視点と夜鷹視点を追加しました。会話内容は全部同じなので、1ページ目だけでも内容は把握出来ます。それぞれ何を考えてたかの違いを見てみたい方はお楽しみください。

副題・そういうところも好きだけど


「純さんに聞いてほしいことがあります」
「いいよ」
「貴方が思うほど性格良くないんですよ、俺」
「へえ」
「男四人兄弟で育ったんで。取っ組み合いで掴み合い殴り合いの喧嘩とかしてましたし」
「そうなんだ」
「男ばっかりだったんで本当は口悪いですし」
「今度聞かせて」
「お断りします。罵詈雑言のレパートリー、引くほどあるんで」
「そう」
「コーチやってるといつも明るくて元気ですね、なんて言われてますけど、忘れられなくて引きずっててうじうじするようなところ、見せてないだけですし」
「うん」
「このガタイの男が小さくなって悩んでるの、気持ち悪いじゃないですか」
「そう?」
「世間一般的にはそういう認識だと思います。図体でかいからこそ、人と接するのには気を遣わないといけないんです。壊してからじゃ遅いので」
「ふうん」
「興味なさげですけど、俺に殴られたら貴方吹っ飛びますからね?」
「それは痛そうだ」
「やりませんよ? 絶対やらないですけど、体格差ありますし、鍛えてる分だけ相応の筋力があるって話です」
「そうかもね」
「なので」
「ねえ。威嚇は、それだけ?」
「それだけって……っ! ぐうっ、え……?」
「へえ。受け身とるの、うまいね」
「諸事情で投げられ続けたことがあるので……
「その辺りの話は今度ゆっくり聞こうかな。それで、他には?」
「他にって……
「特に必要性もなかったからインタビューなんかでも言ったことないけど。護身術は一通り叩き込まれてるんだよ。現役時代は妙な奴もいたからね」
「そうでしょうね……
「確かに君に全力で暴れられたら、押さえ込むのは難儀しそうだけど。今なら経験値的に僕が勝つんじゃないかな」
「そ、ですか」
「僕をガラス細工か何かだと思ってるなら、その認識捨てて。今すぐ」
「四回転跳べる人をガラス細工だと思えるわけないでしょう」
「うん。僕も君のことを聖人君子だと思ってるわけじゃない」
……
「抵抗されても暴れられても何とか出来るよ。けど、どうせなら同意がいいんだけど」
「あの、イヤとかじゃ、なくて。現実感がなくて、夢の中みたいで浮わついてて、混乱しているというか」
「うん」
「そういう、うん、って返事も聞いててたまらなくなるというか」
「好き?」
「好きです……
「じゃあ同意だよね?」
……はい」