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みたむら
2025-03-26 18:52:07
4186文字
Public
8/17「夏インテ」
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「夢綴り」サンプル
呪術廻戦・五条×女夢主本4冊目です。
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「夢綴り」本文サンプル
※Web用に読みやすく若干修正しています。
※製本版は体裁サンプルにてご確認ください。
【一】
会社から家に帰ってきて、時計を見る。
夜は九時を過ぎていた。通りでお腹が空きすぎているはずだ。
私は、どこにでもいる社会人。今は繁忙期で今日は残業を余儀なくされて、まっすぐ帰ってきてこの時間だった。もうすぐ春とはいえ、夜はまだ冷える。部屋の中も少しひんやりしていて空気も冷たく感じる。
基本的に自炊をする方だが、今日くらいはいいよねと、帰りにスーパーに寄って残り物のお弁当などを買って帰ってきた。冷え切った弁当を電子レンジに入れて温める。その間に部屋着に着替え、身軽な格好になる。レンジの音が聞こえると温かい弁当を取り出して一口食べてみる。疲れた体にはこういうお弁当でも染みる。こんな時くらいは自炊はお休みをしたいものだ。
空腹をとりあえず満たせば、お風呂に入って気持ちをリフレッシュする。
今日はたくさんミスがあっちこっちに舞い込んできて、対応に時間がかかった。残業したおかげで遅れを取り戻すことはできたが、ずっと体を酷使してきたのでお風呂に入るといつもより気持ちが良かった気がする。
明日は週末で、久々のお休みだ。次の日が休みだからと、今日は張り切りすぎたのかもしれない。少し仕事をセーブしないといけないな、と自己反省しつつもベッドに寝転がる。
気になっていた小説の続きを読んだり、この間買ってきた漫画の途中を最後まで読み終えたりすると、私はベッドから起きて机に向かう。
棚から一つのノートを取り出す。
ペン立てからボールペンやらマジックペンやら様々な道具を引っ張り出す。
忙しくて体もクタクタで今すぐにでも眠りたいけど、これだけは欠かさずやっていることがある。
日記を付けること。
その趣味を見つけるまではただ、漫画を読んだり小説を読んだり、好きな作品のグッズを買いあさったりしていた。しかし、テレビの特集でやっていたのだ。
『デジタル疲れ? 原点回帰するアナログのよさ!』
確か仕事の定時に上がって、夕方のニュース内でかかっていたと思う。ただぼんやりとテレビを見ていたのでついでに見ていたのだ。
最近デジタルに疲れている若者たちを中心にアナログに戻ってきている人もいると調査で分かったらしく、雑貨屋とか本屋などに置いてある文房具コーナーなどが盛り上がっているらしい。
SNSの情報共有の速さに疲れてしまった人たちが、改めて紙とペンで書くことが増え、それがまたSNS上でも盛り上がっているらしい。ノートや手帳は様々な用途でそれに合わせた展開を見せ、利用者はそれぞれに合った使い方をしているという。それをじっと見ていると私もやってみたいかも、と思い始めた。
そして始めてみようと思ったのが〝日記〟だ。手帳は毎年買うけれど、書く日もあれば全く書かない日もあり、一年を通せば白紙の方が多い。ならばと、日付を自分で書けるただのノートで日記から始めてみようと思ったのだ。
とりあえず動画に投稿されている人の物を見たり、真似たりして一応続けている。動画を見ていると、その人と一緒にやってるみたいな一体感もあるのか、続けやすくなった。一人だと、どこかで限界がくる。そんな時に動画を見て一緒に作っている感があるだけで捗るのだ。
(今日は仕事三昧だったなぁ。本当はアニメショップとかにも立ち寄ってグッズを買いたかったんだけどな)
その分稼いだから次の給料で買えばいいか、とノートに思ったことを綴っていく。そして仕事で気づいたこととか嫌だったこととかも書いていく。今日一日は本当に仕事ばかりで、明るい話がないなと自分で読み返して苦笑する。
「もう十二時だし、寝ようかな。他にもやることあるけど明日にしよう」
道具を片付けて、再びベッドに寝転がる。
おやすみなさい、自分に心の中で言いながら目を閉じた。疲れ切っていた私には、すぐに意識を手放すことができた。
暗い空間
――
多分これは夢だ。私は何となくそう感じた。
夢を見ることは滅多にないが、体が浮いているような感覚がある。そう言った時は大体夢を見ていることが多いと、日記で綴っていて気づいたことだ。
偶に楽しい夢や悲しい夢を見ることもあるし、何ってことない夢もある。今回の夢は何だろうとそろそろ出てくるであろう風景を想像していたら、声が聞こえた。
「やぁ、久しぶりだね」
「
……
久しぶりだね、
五条君
・・・
」
聞き慣れた男性の声に応えて振り返ると、彼が姿を見せる。
――
五条悟。綺麗な白髪に黒いアイマスク、私よりも長身でまるで私が子どもと思うくらい大きい人。その人物は、私の現実世界にはいない人だ。
いつからだったか、私の夢は彼が出てくる夢を見るようになった。日記は日常のことはもちろんのこと、夢を見たら夢日記を付けるようになった。夢を見たら記録をしていくと、どこかで見知った人だな、と思ったら漫画のキャラクターだったことに気づいたのだ。
私はあまり夢を見ていない(見ていても覚えていない)ため、彼と会うのは本当に久しぶりだ。いつの間にか、架空のキャラクターなのに私の夢の住人になりつつあった。
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