sousakuyamamusume
2025-02-06 21:48:10
2003文字
Public 一次創作
 

彼岸警邏隊

刑事ものが書きたかった


帰れる男と帰れない男

「ッ――
「止まれ、スギナ」
「そう言われても!!」
ったく。
ただ俺が撃たれただけでここまで激高するかね、なんて思うが、まぁこいつならそうなるか。
正義感が強くて、一人で突っ走って、大怪我して、って……怪我してるのは俺か
まぁ、ともかく
「怒りに飲まれるな。いいか、感情のままに動いてはやつの思うつぼだ。冷静に、敵を見据えろ。そういうの得意だろ?」
……そうだな。……嫌になるほど、得意だよ。」
気配が2段階、冷たくなるのを感じた
「ったく、お前みたいなのが戦場にいなくてよかった。お前は、戦地から帰って来れないタチだ。自覚あるだろ?」
「さぁね。生憎、刑事あがりでしかないもんだから。」
「そんだけ言えりゃあ上等だ」
行ってこい、スギナ

……生きてるか、旦那」
「ああ、ご覧の通りピンピンしてらぁ」
どこをどう見たらピンピンしてるのか
肺を銃弾が貫通している
……俺なんかを、庇ったから
「おーい。……聞こえてっか?」
……なんだ」
「えい」
「あで」
いや、普通ここでデコピンなんかするか?
「やっと目ェ合ったな、この野郎」
あー……そうか。俺はまた
「また帰れなくなってたか」
「ま、俺がいる限りは何度でも引き戻してやるよ。安心しろ」
……悪いな、旦那」
「いいってことよ。お前みたいな奴は戦場で山ほど見てきた。マジでお前、傭兵になってなくて良かったと思うぜ」