■はじめに
2024年4月ごろに自ジャンルのWEBアンソロジーを主催することを思い立った。
色々な事情で通常の同人活動が難しい特殊な界隈で、二次創作を大量に摂取することも界隈の存在のアピールも難しい。
上記の解決にはWEBアンソロジーが望ましいと考えたため。
以前からジャンル内でアンソロが欲しいという声は上がっていたが、自分は比較的暇であること、職業柄スキルがマッチしていること、ジャンル内に知り合いも多いことから(尻叩きは苦手ながら)比較的主催に適任であろうと考えて名乗りを上げた。
(WEB&紙アンソロの主催を手伝ったことはあるが、仕切るのは今回が初)
※なお、私はXのことをTwitterと呼び続けているため、文中も全てTwitter呼びになっています。気にするな。
■やったこと
・要項決め
作品展示参加はもちろんのこと、作品を好きになったきっかけ等のアンケート回答のみの参加も可とした。
以前ジャンル内で大喜利をやっていたことがあり、絵描きでも字書きでも無い方たちの回答が面白かったため、皆が参加できる形態にしたかった。
また、ジャンルが小規模なのでなるべく参加者を増やして盛り上げたい気持ちもあった。
・プラットフォーム決め&募集サイト作成
テンプレートのデザイン性の高さや無料でできる範囲の広さ等からSTUDIO(
studio.design/ja)を採用した。
サイト作成の練習とテストを兼ねて募集要項の掲示と参加表明用のフォームを設置したサイトを作成した。
募集サイトは企画アカウントにて公開した。
・スケジュール決め
忙しい人が多いということがわかっていたのと、自分も主催が初めてでノウハウが無かったため、トラブルに備えて公開までに十分な期間を取れるようにした。
具体的には下記の通り。
2024/6/中旬~2024/7/14 執筆者募集
2024/12/31 作品、アンケート提出締切
2025/1/29 WEBアンソロ公開
2025/2/2/17 WEBアンソロ公開終了
・Twitterアカウント作成
企画用のTwitterアカウントを作成した。
自分はサブ垢が永久凍結された経験があるためリスクを鑑み、参加者の一人である友人にアカウント作成を頼んで私に権限付与してもらった。
・参加者募集
上記募集サイトを企画アカウントにて公開した。
募集期間は確か1ヶ月程度取った。(提出が間に合う場合はそれ以降も受け付けると注釈あり)
・参加者確定
募集フォームを受信した際は一人一人にDMして案内した。
参加者確定後はグループDMにて一斉送信。
参加者はスプレッドシートで進捗状況等も含めて管理した。
・各種案内、進捗管理
外国人が多かったため(参加者の出身は計8カ国)、日本語とAI翻訳した英語にて案内した。
返信が必要な事項(進捗状況の申告や出身国のヒアリングやアンケート回答等)は募集サイトのフォームで回答してもらった。
以前手伝ったアンソロでこまめな尻叩きの重要性を学んでいたため、最低でも1ヶ月半に1度くらいは連絡していたと思う。
・ロゴ、展示サイト作成
ロゴはTwitter告知でも必要だと思い、最初にロゴを作ってからサイトを作った。
展示サイトのガラは12月頭くらいに作成して進捗管理の余裕を持てた。
受領した作品を反映しながらテスト&ブラッシュアップできたので、いい進め方ができたと思う。
・告知
あまりマメではないが、たまに企画垢で告知していた。
字のみだとスルーされると思い、ロゴが完成してからは画像付きでツイートした。
・作品取りまとめ&データ反映
作品はギガファイル便で提出してもらった。
作品は受領次第順次サイトに反映した。
・公開
STUDIOのプランやTwitterのプラン的に公開予約や投稿予約ができなかったので、手動公開&手動告知した。
Twitterアカウントのbio欄の更新も友人にお願いした。
・イベントタグ作成
イベント名のハッシュタグ。公開直前に参加者からの問い合わせがあって初めて気づいてタグ作成したが、ギリギリすぎた。
・企画への感想/ご意見フォームの作成と設置
サイト公開後に思い立って作った。
最初から設置しておけばよかった。
・参加者へのサイトアクセス数の報知
STUDIOのアナリティクスで見れるビジター数を参加者に何度か報告した。
・作品紹介
サイトにアクセスしないとどんな作品があるかわからない状態だったので、ツイッターで誰がどんな作品を寄稿してくれたか紹介した。
(個人ページのサムネつき)
・公開終了対応
サイト非公開化、参加者への報告(ビジター数、再録のアナウンス、アフタータグ)、Twitterアカウントのbio欄更新依頼。
■よかったこと
・参加者とのコミュニケーションをグループDM&フォームで行ったこと
これが一番よかった。
こちらからの発信は日本語&英語でグループDMに投稿し、参加者からの返信にはフォームを使うことでコミュニケーションコストを削減できた。
フォームだと回答側の心理的ハードルが低く、結果回答率の高さに繋がったと思われる。
また、質問が複数あっても見落としが少なくなるので、日本語も英語も母語でない参加者がいる状況において非常に有用だった。
私個人の特性として人を責めることに強いストレスを感じるため進捗管理がうまくできるか不安を感じていたが、フォームを活用したおかげで負担を感じること無く運営できた。
30人超規模かつ母語がいくつにもわたる状況において、労力的にも心理的にもコストを最小にできたと思われる。
(もちろん、参加者の質が高かったことに助けられたのもとてもとても大きい。参加辞退された方も含めて誰も音信不通にならず、ちゃんと連絡してくれた)
・スケジュール感
余裕のあるスケジュールにしたおかげで提出率が高かった。
締切を公開日の約1ヶ月前に設定したが、ちょうどよかったと思う。
偶然年末締切になったが、締切がわかりやすい&破った後にラストスパートがかけられるというメリットもあった模様。
・アンケートを取ったこと
簡単な3問のみのアンケートだが、参加者の原作に対する気持ちが伝わってきてとても良いものになった。
・STUDIOを使ったこと
おしゃれなテンプレートが豊富にあるので、背景色とロゴを変えるだけでもそれっぽくなる。
もともとレスポンシブ対応になっているし、自分で編集する場合もまあまあわかりやすい。(※レスポンシブというのはPC・スマホでデザイン変えられるみたいな意味)
色々弄ったので結局原型は無いが、とっかかり易さは大事。
(見た目やコンテンツ重視のWEBサイトは作らないが)エンジニアなので、ノーコードだけどコードに親和性のあるUIもよかった。
逆にコードとかWEBサイトの中身がわからない人には使いこなすのが難しいと思う。
それこそ、募集サイトみたいなペラ画面ならWord感覚でできるだろうけどね。
ライブプレビュー機能も便利。
また、フォームが使えた結果前述の通りコミュニケーションコストを削減できた。最高!
CMSを触るのが初めてで戸惑ったが、使ううちに理解できた。
個人的に良かった点は使える有料フォントが豊富なこと。
ただ情報を並べただけでもフォントを変えるとおしゃれになるし、小説の展示に良質なフォントが使えて非常に満足。
フォントのおかげか、多くの参加者にデザインを褒めていただけた。大事な作品をお預かりする場なので、嫌な気持ちをさせないで済んで本当によかった。
ただ、アナリティクスがサイト全体のビジター数とTOPページのビジター数に10倍以上の乖離があり、信用できない。
ビジター数によってプランが変わるので困るが、突然閲覧できなくなることはないらしいのでまあいいか。
(ページごとにビジター数カウントして単純に足しているのかも・・・。おそらくTOPページのビジター数=実際のビジター数では。ビジター数オーバーしたら次月からプラン変更してねという感じらしい。期間限定サイトなので大幅オーバーしたとしてもおそらく問題なし)
料金プランに関わるのはむしろCMSのアクティブモデル数と公開アイテム数だと思う。
ぶっちゃけ完全無料では公開できなかったが、無視できるような金額しかかかっていないし、モデルの作り方によっては完全無料でもいけたかも。
・ロゴを自作したこと
ロゴデザインとパッケージデザインの本を買ってなんとなく参考にしつつ、見様見真似でやった。
CANVAで素材を集めてたたき台を作り、イラレiPad版で加工した。
どういうソフトをどう使えばいいのかなんとなくわかった。
(CANVA無料版から素材やフォントを書き出す場合、編集ソフト側はアウトライン抽出ができるかどうかが鍵の模様。CANVA側に課金する手もあるんだけどね)
評判も良かったし、経験が積めたのでよかった。
・Claudeによる翻訳を利用したこと
もともとClaude(AI)を使って外国語の小説を個人翻訳していたが、今回から外国人とのコミュニケーションにバリバリ使うようになった。
これは個人的にすごいブレイクスルーになったし、8カ国の参加者の取りまとめを問題なく完遂できた。
・WEBのみとしたこと
企画時から思っていたことだが、同人誌は作らないと決めていたので金銭のやり取りが発生せず、また、フォーマットを厳密に管理しなくてよいので気楽だった。
忙しくなってしまったり精神的に不調だったり興味を失ったりで参加者が参加を取りやめることも普通にあることなので、そのような事態にも柔軟に対応できてよかった。
(無償ですし、こういうのは自分を追い詰めてまでやるものではないと思います)
■反省点、次回改善点
・画像のサイズ指定(縦横比指定)
画像のサイズを「横1200px × 縦2400px以内」という指定にしたため、作品によって縦横比がバラバラになってしまった。
表示端末のサイズや縦横比もバラバラなため、全部の作品をいいサイズで表示するのが難しく、きれいに処理しきれなかった。これが最大の失態。
もし次回開催するなら解像度は完全に固定で案内するか、または縦長の場合はこのサイズ、横長の場合はこのサイズという風に指定したい。
(2パターン程度なら縦長用イラストページ、横長用イラストページというように出し分けできるはず)
・参加者一覧を公開するのを忘れていた
ミス!
当初は辞退者が出てメンバーがなかなか確定しないかもしれないと思ってあえてメンバーリストを公開していなかったが、そのうち普通に忘れた。
(アカウントのフォローリストを見てねとは言っていたけど)
公開日直前または公開時点ではさすがにTwitterで公開すべきだった。
サイトに行かないと参加者がわからない状態になっていることに公開後に気づき、慌ててTwitterで告知した。
・募集サイトも英語表記併記
当初ここまで外国人が多くなるとは予想しておらず、また、翻訳に自信がなかったため募集サイトは日本語表記のみにしてしまった。
次回開催する場合は英語も併記したい。
・公開時間
キャラクターの誕生日に合わせて公開したため公開時間も0時としたが、眠かった。
公開後に告知したり問題が無いか見守る必要もあるので、もし次回開催する場合は日中公開としたい。
・提出方法/マニュアル
提出時に解像度間違いや、提出先はどこですか?という質問が散見された。
募集サイト内の要項に「ギガファイル便を使ってくれ」とは書いていたが、日本語ONLYだったこともあり、特に外国人には難しかった模様。
また、小説の提出形式についても質問があった。
次回開催する場合は募集サイト内に原稿作成マニュアルや画像付きの提出マニュアルを作るとよさそう。
タイトルやアップロード先URL等の入力欄、チェックリスト等を完備した提出用フォームを作成するとよりいいかも。
(海外は白抜きやモザイクが必要ない国が多いので、「局部は修正されていますか?」みたいなチェックリストはつけたい。今回は大丈夫だったが)
・感想やコメントの送信方法
当初から気にしていたが、感想を受け付けるいい手段が無い。
希望者のみwavebox等のリンクを個人ページにつけたが、利用率が低かった。(サイト公開後に再度促した結果多少増加)
フォームを作成して後からCSV出力して渡すという方法ならできるが、フォームの上限に達したら困りそうだし、タイムラグが発生する上に労力がかかる。
アンケートのみ参加も面白い回答が多かったので、マーカーを引いてスタンプを押すような感じでリアクションできたら最高なのだが・・・。
最低でも、こっちでwavebox等のアカウントを全員分作成してID・パスワードを配ればよかったかも?(次回検討)
・企画用Twitterアカウント
反省というよりデメリット。
委任アカウントだとアプリから見れない&スマホからの操作にバグがあるので基本的にPCからしか見れず、リアクションが遅くなってしまったりして不便だった。
また、bio欄やアイコン等の編集もできない。
画像をDMしてもらっても見れないという不具合?もあった。
・小説作品の空行について
小説はテキストファイルで提出してもらってSTUDIOにコピペした。
文字化け等は無かったものの、(場面転換用の)複数行の空行が1行になってしまう事象が発生した。
頂いたテキストファイルを眺めつつ、STUDIO側に手で全角スペース+改行を追加して修正した。
GoogleドキュメントからコピペしたものとWordからコピペしたものはちゃんと反映された。
PDFからコピペしたものはページ右端の全行に改行が入ってしまったため、別形式で提出し直してもらった。
ということで、次回開催する場合はWord/一太郎/Googleドキュメントで提出してもらったほうがいいかも?
・STUDIOが重い
特にTOPページのアイコンが並んでいる箇所がなかなか表示されない。
プレビューではサクサクなのに、本番環境が重い。
CMSモデルの構成やプログラムの作りに問題はなさそうな気がするので、単純にSTUDIO側の問題か
……?
・Blueskyのアカウント
Blueskyにも作品ファンがいるので重要な連絡だけは告知していたが、個人アカウントで行っていた。
Blueskyでも企画用のアカウントを別途取ればよかったかも。
■まとめ
初めてで至らない点はあったが、参加者が皆「いいものを作りたい」「盛り上げたい」という気持ちで一生懸命臨んでくれたため、企画を成功させることができた。
また、実際にやってみた結果、自分がスキルだけでなく性格的にも主催に向いていたことが確認できた。
(こういうことを自分で言っちゃうポジティブな面も含めて。精神的に安定してるところと、良く言うと鷹揚、悪く言うと大雑把なところも)
尻叩きが苦手な性格はシステム化によってカバーできるとわかったので、今後も何かに活かしたい。
ちなみに、色々書いたからすごくたくさん働いたように見えるけど、重ためな作業はロゴとサイト作ったくらいしかしてません。
(それも1日ガッてやってあとはちょこちょこ修正しただけだし)
(次ページは募集サイトの記載事項などの細かいメモ)
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