0話 CS公開✧八械

✧執筆協力
まめこ様



突然連れてこられた大広間を見渡す。それは自分たちが決して自由に見ることの出来なかった『視界』というものだった。まず何より『自分たち』が置かれている状況を理解することが追いつかず、用意された椅子に腰掛けている。
ここには八...人と言って構わないのだろうか?八人が集められていた。いずれにせよ、どの顔も初めて見る顔ばかりだ。何人か、チラホラと声を交わしているが、見たところ誰も見知らぬ人のようだった。

一番端に座っているのは、フード付きのマントを被ったやたらと顔がいい男。彼は右や左や、はたまた上から下まで部屋の中を楽しげに観察している。
「一体全体、ここはどこだ?!」
そして、その左隣に並んで座っているのは、赤い衣に身を包んだつり目の男だ。長い髪を高い位置でひとつに結んでいる。どことなくまだ眠たげだ。
「谁叫醒了我〜?」
眠たそうな彼の隣には無愛想な男が座っている。細身ながらなかなかにいい肉体をしていそうだ。
「......今、何時だ...?そろそろ祈りの時間なんだが
そんな彼の隣でやたらとあちこちに視線を忙しなく動かして何かを確認してはブツブツと独りごちている男性が座っていた。特に目の前にいる、何故か湿った大きな帽子をかぶった男をどうやら警戒しているようだ。
「あなた、魔女ですか?」
「えっ」
なんの確認なのか、唐突に尋ねられ、大きな帽子をかぶった彼は少し戸惑ったようだった。
その隣には前髪が鋭い刃物のようにきっちりと切りそろえられた美人が、この現状を把握しきれずブツブツと呟いている。
「いきなり起こされたと思ったら放置されてそんで次はこの部屋に放置とか、酷いですよね〜」
その隣には、やたらと姿勢よく白い軍服姿の男が座っている。彼の姿勢の良さは今にも敬礼しそうな程だ。
「命令とあらば、いつでも出撃可能です!けれどこの姿じゃ敵艦隊撃破は難しいでしょうか
そして最後の椅子に座っているのは、まるで囚われの身のような拘束具を身につけた全身、それこそ頭のてっぺんからつま先まで真っ白な男性。
「...あー...明るいし、人が多いし...ここ、どこですか...?」

八人は互いに互いをどこかまだ警戒している様子だ。そして、ここまで連れてきた当人...あの女性の姿は見受けられない。
彼らは何を聞いても答えてくれなかったあの女性に突然ここに集まれ、と言われ集まっている状況だ。
チラホラ交わす会話や独り言はあるものの、妙な警戒心が緊張感を醸し出し、部屋の中は微妙な空気が漂っていた。
その空気に耐えきれなくなったのか、一番端に座ったフードを被った男が口火を切った。
「まずは自己紹介とこうじゃないか!きっとこれから俺たちは深い関係になるはずだろう。それにこのまま互いを警戒しているだけじゃ何も進まないぞ」

妙にハリのあるいい声がほかの七人の耳に届く。するとその隣に座っていた赤い服に身を包んだつり目の男がニカッと笑って同調した。
「せやな〜せっかくならみんなと仲良くなりたいし〜」

それに賛成するように大きな湿った帽子をかぶった男も頷く。
‪「確かに、何があるか分からない以上、力を合わせる方が妥当だろう

その言葉に他の連中も頷き、フードを被った男は「その通りだ!」とばかりににこやかに笑っていた

「それじゃぁ火付け役の俺から自己紹介といこう!」