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はりぼて自家発電所
2024-12-27 04:17:38
9169文字
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因縁
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天邪鬼のかくしごと 後編
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その後、首謀者を捕らえたオズと双子の応援が来て、追っ手は残らず一掃され、オーエンを取り巻いていた騒ぎは落ち着いた。
オーエンの記憶は所々抜けていたりするが、カインの目玉を奪ったことや、賢者の魔法使いとして魔法舎で暮らしていることはきちんと理解していた。魔力の方も、地下を守護していた魔法を解いた時に戻ってきた。追われていた時にも、奪われた魔力を多少回収出来たらしい。子供の姿だった時の記憶も全てではないが残っていた。
ちなみに、首謀者がオーエンに会いたいと言っているらしいが、オーエンは興味が無いのかすげなく断っていた。そいつは北の国のどこかに、お仕置と称して双子に封印される。
なにもかも元通り。
違うのは、オーエンの体にちゃんと心臓があることだろうか。
お茶に誘うノリでオーエンを殺してしまうミスラにはよく言って聞かせておかなければならない。オーエン自身、自分がもう生き返らないことをうっかり忘れそうになっていることがあるから、暫くは目が離せない。
かといって、意地悪や悪戯、北の魔法使い達で行われる悪巧みがなくなったわけでもない。相変わらずオズには雷を落とされているし、双子も説教に忙しい。
ただ、死人のようだったオーエンの表情は、前より生き生きとしているように見える。怒られてもむしろ嬉しそうにしている時があって、ブラッドリーがドン引きしていた。
相変わらず施されることは苦手なようだけれど、リケやミチルに「オーエンが元気になって良かった」と純粋な心配とお見舞い品を渡され、それを邪険にも出来ず断れなくて渋々受け取っていた。それを見た年長の魔法使いたちににやにやと含み笑いをされて機嫌を悪くしていたのはまだ記憶に新しい。
また、そんなオーエンに話しかけられて舞い上がったクロエに「気にしてるならリケとミチルになにかお礼をしようよ!」と言われて、困惑と迷いを見せたところを強引に連れて行かれていた。楽しそうに買い物をしていたというのはクロエを心配してこっそり着いて行ったシノとヒースクリフの談である。ちなみに尾行はオーエンに気づかれていて、仕返しに悪戯されて悔しがっているシノの姿も目撃されている。
カインはと言うと、オーエンから目玉を取り返すべく、日々魔法の修行や鍛錬に勤しんでいた。
オーエンはたまにその様子を見に来ては、鍛錬用の重しを更に重くしたり、どこからか連れてきたのか魔法生物をけしかけてきたりと、からかいながら訓練の手伝いをしてくれる。オーエンは邪魔をしているつもりらしい。
まあ、天邪鬼な彼は、カインに強くなって欲しいだなんて口が裂けても言わないだろう。
だが、カインはもう知っている。
それが、かの恐ろしい北の魔法使いであるオーエンの、愛おしく身勝手なかくしごとであることを。
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