木蔦(キヅタ)
2021-09-12 15:22:29
3709文字
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赤い糸の話【ちょぎくに】




グラさんが書いてくださった続きを書きました。



まんばは考えた。

長義は南泉のことが好きなのだろう。しかし南泉と長義が繋がってないので、恐らく南泉に振られるはずだ。
振られる長義は見たくない。

まんばだって失恋はしたくないが、長義の傷つく姿も見たくない。長義の幸せのためなら自分は身を切る想いで諦める所存だ。

そしてまんばは思いつく。

南泉にこの糸を繋げればいいのでは?

どうやればいいかはわからない。やれないかもしれない。しかしやってみなくてはわからない!

「で、どうなの??」
若干イラついた感じの長義が目の前にいる。
「あ、南泉に俺は用が
「猫殺しくん?」
長義の声が低くなった。

「へぇ?猫殺しくんにね?」
糸の先に誰がいたのかと聞かれていたと気づく。

まんばと赤い糸ごっこをしたのは南泉だと勘違いされた。長義を差し置いて南泉と結んだため嫉妬されたらしい。

「ち、違う!誤解だ!」
「ふーん?お前は寝てたんだから猫殺しくんがお前を望んだのかな」
「そんなことない!写しに興味があるわけないだろ!どちらかというと本歌の方が

南泉は長義に気安い態度だから、好かれているはずだ。それが友人としての感情だとしても。

「俺の方が何?」
「本歌の方が、いい

そうに違いない。南泉は本歌を選ぶはず。
まんばは言ってて悲しくなって来た。

「まあね!本歌の方がいいに決まってるよね!」
嬉しそう。(´・ω・`)

「本歌は綺麗だし、しっかりしてるし、気を許してる存在だから、それは、そうだろ……
「よくわかってるじゃないか」
お前はちっとも本歌の良さを理解してないと思ってたけど、真っ当な評価ができる子だったんだねと言われる。

「じゃああの時もがっかりしたのかな?」
「あの時?」
「包丁くんが偽物くんと俺を結ぼうとした時のことだよ」
「そ、それは……
言い淀むまんばを長義がニヤニヤして見てる。

確かに失恋してがっかりした。だけどそんな心情すら見破られていたとは。

「本歌の言う通りだ……悲しかった……
「そう!」
本歌はこれ以上ない幸せそうな笑顔。

「正直な事はいいことだ、お前が求めるなら与えてあげよう!偽物くん、今日俺の部屋においで」
「は?」
「待ってるからね」
「え、何を」

残されたまんばは「???」となるだけだった。

本歌が部屋に呼んだ意図はわからない。だけどまんばにはやることがあった。

南泉の部屋を訪ねる。

「南泉、すまない!少し手を借りたい!」
「な、なんだぁ??いきなり」

南泉に赤い糸を移せないか試行錯誤する。南泉の手を奪い、あれやこれややってみる。
南泉は驚きつつも身を任せてくれていた。
ハサミで糸を切ろうとしてみた。すり抜けてダメだった。
指から指へ移せないか擦り寄せてみたりくっつけたりした。一向に動く気配はなかった。
別の糸を用意してみた。もちろんダメだった。

「ううう……
「お前何がしたいんだよ」
「南泉と本歌をくっつけたくて……
「はぁ!?」
それまでだらんと体を預けていた南泉が起き上がる。そしてまんばにぐぃと顔を近づけた。ヤンキーにガンつけられてる印象。
「マジやめろなんだそれ嫌がらせか??」
「南泉は友達以上の感情しかないかもしれないが、本歌はあんたのこと愛してるんだ!」
「ニャー!!ヤメロ!マジ鳥肌立ったにゃ!冗談でもそう言うこと言うな!」
「でも本当のことで……

「偽物くん」

その場が凍るような低い声がした。

そちらに目を向けると笑顔の長義がいる。
「それは猫殺しくんに迫られてるのかな」
長義の指摘にふたりともハッとする。かなり近距離で話してた。キスするくらいの距離だったので誤解されても仕方ない。
長義は南泉のことが好きなのに、こんなことしたら嫉妬される。

「猫殺しくん何してたの?」
「いやその」
「言えないこと?」
いつにない長義の圧力に南泉はあわあわしている。

「偽物くんは俺の部屋に来いって言ったよね?」
いきなり矛先がまんばに向かって来た。


「いや!俺は長義のために!」
「話はじっくり部屋で聞くよ」

まんばは部屋に引きずられていった。

ちょぎくにハッピー(?)エンド!お疲れ様でした!ありがとうございました!