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木蔦(キヅタ)
2021-08-30 16:50:39
2705文字
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「ピザが食べたい」【ちょぎくに】
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ちょぎくに
「ピザが食べたい」
まんばはツイッターを見ていて誤爆した。飯テロにあった。TLにはでかでかとパイナップルの乗ったピザが写っている。焦げたベーコン、とろりとしたチーズ。香ばしい香りがこちらまで漂ってきそうで、ごくりと生唾を飲んだ。
完全にピザの口だ。もうピザが食べたくてしょうがない。
まんばは厨に走り、燭台切にねだる。
「ダメだよ!今日はお蕎麦!」
断られ、ショックを受けトボトボ
…
こうなったら夕飯前にこっそりピザを食べに行くか
…
!?と財布を見る。お金がない。
仕方なくピザを諦めた。
夕飯を食べるも、蕎麦だと全然お腹に溜まらない。たくさん食べたはずなのにぐうぐうとお腹がなり切ない。
「ぴざ
…
」
愛しのピザ
…
まんばは切ない気持ちのまま床に入る。
しかし眠れない。胃がピザを欲してる。
仕方なく気を紛らわすために、厨へ。
厨には本歌が先にいて、気まずいと思いながらも引き返すこともできず入る。
ラーメンでも食べようとガサゴソ
…
。
本歌が話しかけてくる。
「お腹すいたの?」
普段喋らないからびっくりする。素直に頷く。
「あんなに蕎麦食べてたのに?」
見てたのか、と恥ずかしくなる。
「麺類じゃ膨れないんじゃない?」
「う
…
そうだが
…
」
「ご飯もあると思うよ」
「あ、脂っこい物が食べたいんだ!」
「脂っこい物?」
「実は
…
」
飯テロに遭い、ピザが食べたいことを話す。
「じゃあピザ食べればいいじゃない」
こんな深夜にピザを食べにいくわけにもいかないし、配達を頼んだらみんなを起こしてしまう。だからと言ってイチから作る材料などない。
「作ってあげようか?パイナップルが乗ってるやつでしょ?」
「え
…
!?本当か!?でも生地が
…
」
「さすがに生地はないけど、食パンがあるでしょ」
パンとベーコンとチーズを持ってくる。あと奥からパイナップルの缶詰を持って来た。
「ピザソースはないからケチャップでいいよね」
長義が手際よく食パンにケチャップを塗り、たっぷりチーズを掛ける。そこにたくさんパイナップルとベーコンを乗せた。
オーブントースターに入れて焼く。数分待つとジュウジュウと音を立てたピザが現れた。
チーズがぷくぷくとしている。ベーコンの香ばしい匂いが食欲をかきたてる。パイナップルは焼けてしっとりとしているが、その形は残ったまま。
「どうぞ」
長義に促され、口に含む。
濃厚なチーズがきて、その後でじゅわ、とパイナップル独特の甘みが口に広がる。ベーコンの塩みもマッチしていて最高だ。
宅配ピザではこんな焼き立ては味わえない。
「本歌ぁ
…
すごく美味しい
…
」
「そう」
パクパクと1つ平らげ、もう一枚。
「まだ欲しい?」
「欲しい!」
長義が続けて焼いてくれる。
それも平らげて、ようやくお腹いっぱいになった。
「本歌、天才か
…
?すごく美味しかった
…
ピザ欲が治まった
…
」
「ピザ欲って
…
。お前は大袈裟だな」
長義がじっとまんばの顔を見てくる。
「?」
「てらてらしてる」
ああ、チーズの油で唇がベトベトなのか、と思った。
長義がまんばの唇をぺろんと舐めた。
「!?」
「チーズの味がする
…
」
「そりゃな!?」
「さあもう寝るよ」
「!?
…
!?」
長義に促され、まんばは混乱のまま自室に帰るのだった。(そしてしばらく寝れなかった)
翌朝、厨が騒がしい。燭台切が怒っている。
「誰!!朝食の食パンを盗み食いしたの!デザートのパインの缶詰も足りないじゃないか!ベーコンもない!!」
今日は洋風朝食の予定だったらしい。メニューはトースト、スクランブルエッグ、カリカリベーコン、フルーツ入りヨーグルト
…
ヤッベ/(^∀^)\
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