木蔦(キヅタ)
2020-11-08 17:14:20
8193文字
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王子様的存在のまんば♀が恋を知る話【ちょぎくに】※女体化注意




しかしそんな予想とは反し、自分の胸がきゅーんと苦しくなる。若干頬が熱い。

さらに、2対1になりそうだった云々の話からして、長義はまんばを見てたんだとわかる。わかってもらえて嬉しいやら恥ずかしいやら。

まんばは長義に何も言えず、そのまま帰還する。

その後たびたびその事を思い出す。

あの時は胸がぎゅっとして、ドキドキした。思い出しても同じ、それ以上。あの時の長義はとてもかっこよかった。

それは同性(精神的)への憧れかと思ったが、徐々に異性(身体的)への好感だと気づく。

乙女チックな思考に囚われていると自覚し羞恥で居た堪れなくなる。キャラじゃない。

長義は以前と変わらず突っかかって来る。それは嫌がらせのはずなのに、彼と話せる事が嬉しいと感じてしまう。

一体どうしてしまったんだ自分!とまんばは困惑する。自分は女の子が好きなはずだ。ふわふわでにこにこでコロコロして温かくてかわいい。どういった心境の変化なのか。

もうその頃には長義を見るだけでドキドキして胸がぎゅっとなる。そしてまんばは長義を好きだと自覚する。

自覚はしたが、自分が異性を好きだなんてキャラじゃない。そもそもこんな男勝りが異性から好かれるわけがない。

両想いなんて早々諦めた、というかそんなこと毛頭頭になかった。
しかし抑えつければ抑えつけるほど、長義のことを好きになっていく。思わず好きだと言ってしまいそうで、まんばはついに避けることにする。避けるなんて男らしくないが、仕方ない。

「まんば、最近どうしたの?」
挙動不審だったのか、ついに他の刀にそんなことを聞かれる。
「べ、別に、何でもない」
「嘘。俺にはわかるよ、何年の付き合いだと思ってるの」
「いやでも」
「長義となんかあったの?」
既にそこまで特定されてる、とびくっとする。
「な、何もない!」
「嘘!何かあったんでしょ!?押し倒されたりした!?キスされた!?」
「そ、そんなことあるわけないだろ!逆だ逆!」
「逆?」
まんばは真っ赤になってるであろう顔を両手で隠しつつ、くぐもった声で答える。
「す、好きになってしまって、長義とふたりきりになったら、俺が何かしてしまいそうで……

( ° ω ° )……

突然のカミングアウトに加州は「あー」とか「えー?」とか言ってる。まんばが男を好きだなんて気持ち悪いと思ったんだろう。わかる。

「俺はこんな自分が嫌だ……。俺は女性が好きだと思っていたが、どうしてしまったんだろう?」
うーん、と唸ったのちに、加州が言う。
「よし!まんば、俺とデートしよ!」
「へ!?」
デートとは恋仲がするお出掛けだ。加州は自分と恋仲になりたいのか?
加州とならなってもいい。むしろ長義への気持ちを忘れさせてくれるかもしれない。
「い、いく!」
「よーし、わかった!じゃあ今度非番が重なる日にお出かけしよ!」

そんな日はすぐ訪れた。ふたりで万屋へ。何故か上から下まで取っ替え引っ替え着替えさせられる。
「うーん、やっぱこれにはチェックが合うかな……
「こ、これ、俺が着るとキモくないか……?」
「似合ってるよ、まんばは俺のコーデが信用できない?」
「いやそんなことはないが、まるで女性の服みたいで
「気になるならパンツにしようか。こっちは?」
「こっちならまだ……
何点か購入する。加州は満足げ。
「お洒落な加州に選んでもらってよかった。かっこいいのばかり
「へ??え、ああ、そうね!かっこいいの!」
「嬉しい。着る」
「うん、本丸のみんなにも見せびらかして!俺がセンスがいいってことを。ああ、長義にも見せつけてあげて」
「わかった」
長義とは人気を二分するライバル関係だから、かっこよさを見せつけろという意味だろう。

その後加州とお茶して帰る。

普段から来てね!と言われたため、余暇は加州が選んだ服を着て過ごす。
「国広くん、それすっごく似合う〜〜!」
「そうか?加州が選んでくれたんだ」
「えー!僕も国広くんのお洋服選びたい〜!加州さんだけずっるーい!」

すこぶる好評。まんばはにこにこ。
そんな中、長義に会う。逃げ出したいが、加州の服を見せつけて、敗北感を味わせないといけない。我慢。

「へぇ?随分かわいい格好してるね?」
「え?かわいい??」
壁ドンされる。距離が近い。
というかかわいいとは?かっこいいではないのか?
「最近、お洒落してるみたいじゃない。みんなお前が可愛くなったって噂してるよ」
「えええ!?」
まんばは想定とは違うことを言われて驚く。かわいい!?これが!?と服を見下ろした。

「誰か好きなひとでもできたの?」
「いや、それはその……
「そうなんだ?」
まんばは図星を差され、目のそらしてドギマギ
「悪いけど、諦めて」
「え!?」
「好きなひとのこと、諦めて」
まんばは長義に振られた、と思う。ショックで呆然。

しかし突然キスされる。
「!?」
「俺の方がお前のこと好きだから、そのひとの事は忘れて。」
「え?え??」

暗転



そしてちょぎくには結ばれた。

ちょぎくにハッピーエンドありがとうございました!・:*+.(( °ω° ))/.:+お疲れ様でした!