木蔦(キヅタ)
2020-10-20 22:19:29
1635文字
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木蔦の木蔦による木蔦のためのひとり誕生日会【ちょぎくに】





ちょぎくに


審神者を手にかけてしまった。
まんばはプルプルと血で染まった手を見る。どうしよう、どうすればいい、と自分に問いかけるが、全然良い案が浮かばない。

そこに声が掛かる。
「主、明日のことで相談があるんだけど」
それは己の本歌だった。
咄嗟に開けさせまいと手を伸ばすが、一瞬遅く、無常にも開けられてしまう。

「え!?」
驚き、長義が固まる。まんばと審神者を交互に見た。
「偽物く……
「おーい、山姥切見てねぇか〜?」
少し遠くから呼ぶ声がして、長義はすぐさま中に入り、障子を閉める。
「ほん
「しっ」
長義を呼ぼうとすると、口を塞がれる。
しばらくすると、バタバタという足音が遠ざかっていった。

ほう、と息を吐く。彼も同じようだ。

「まさか偽物くんがそんな大それたことをするなんてね
「そ、そんなつもりはなかったんだ!」
「犯人は大体そう言う」
長義はタヒ体を一瞥する。

「黙っててあげてもいいよ」
「え……
「審神者は元々引きこもりがちだ。姿を見せなくてもみんな疑問に思わないだろう。それに顔を含め、正体を隠す術を施してる。刀の俺たちすら素顔を見たことがない。だから審神者がタヒんだなんて、隠そうと思えば隠せる。」
「で、でも
「こんなこと知られたらどうなるだろうね?審神者は貴重な人材だ。刀が手にかけたなんて、知られたら大変なことになる。まず政府に連れて行かれて尋問されるだろう。もう本霊に還れないような封印を施されるかも知らない。泣き叫んでも誰にも届かない、深い闇の中で、永遠を過ごすのかもしれない。」

サァ、と青ざめる。
「そうなりたくなければ、隠し通すことだ」
まんばはこくこくと頷いた。











審神者のタヒ因 : 萌えタヒ