木蔦(キヅタ)
2019-09-29 08:55:05
3822文字
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弱ってるまんばに付け込む長義くん【ちょぎくに】


ちょぎくに
※審神者が出ます。

まんばと長義くんはギスギス関係。
まんばは初期刀で近侍。

ある日隊長としてヘマをやらかしてしまう。まんばの判断ミスにより第一部隊全員重傷帰還。
折れなかったのは奇跡。
まんばは近侍を外され、落ち込む。
元々近侍は分不相応だった、あの時あんなことしなければ主に愛想尽かされずに済んだのに、俺の事なんて嫌いになったんだ、などと後悔や言い訳、卑屈で頭がいっぱいになる。部屋の片隅に座り込み、3日間眠れず過ごした。4日目に意識を失うようにようやく寝た。座ったままだった。

起きると長義がいた。
勝手に部屋に入っている。まんばは怒ることも忘れてぼんやりと長義を見る。
「かわいそうに、こんなになって。少しのミスでこんな罰を受けるなんてね」
静かな部屋だからか、まんばが寝起きだからか、長義の声が妙に響く。
「主は新しい近侍を据えたよ。お前はもう用済みみたい」
「よう、ずみ……?」
「今まで主に懸命に仕えてきたのにね。かわいそうに」
「あ……
「所詮写しだから侮られたのかな」
……
長義は微笑んでまんばの顔を覗き込む。
「少し外に出ないか。付いてきてほしい所がある」
まんばは正直外に出たくなかったが、長義が言うからと仕方なく付いていく。
早朝、庭をふたりで歩く。何か目的があるのかと思ったがブラブラするだけ。散歩だった。
一周して帰る。苦手な長義と一緒とはいえ、ひらけた場所に出るのは気分転換になった。
その次の日も来る。
「また部屋に引きこもってるのかな?」
まんばは責められてるのかと押し黙る。
「俺がいれば部屋から出れるね?さあ外へ行こう」
その日も連れ出される。手を引かれて歩く。まんばはされるがまま。
部屋に戻る。まんばは今回の事が実は別になんでもない、小さな事だったのではと思えて、長義に聞いてみる。
「あ、あの、本歌、主は……
「主はお前の話なんて一切出さないよ。まるで本丸にいないみたいに」
やはり審神者は自分を許してない。怒ってる。そう思い、目の前が真っ暗になる。
次の日も長義が来る。
「外には行きたくない
まんばは主張するが、長義はまんばを説得する。
「外に出たら俺がずっと一緒についててあげるから大丈夫」
まんばはしぶしぶ外に出る。一周手を繋いで歩く。

以前はまんばに嫌な態度ばかり取っていた長義なのに優しい。同情かとも思う。

そんな日々が10日間続く。
まんばにとっては数ヶ月に感じる時間だった。だって何も仕事をしてない。こんなに長い時間仕事をしてないなんて、顕現してから初めてだった。
「主に不要とされて、かわいそうにね。俺ならお前が必要なのにな」
「必要……?本歌が?」
「そうだよ」










審神者はルンルンしながらまんばの部屋に向かう。まんばは初期刀でずっと休みなしで働いてくれていた。今回重傷帰還したのだって疲労が溜まっていて、上手く動けなかったんだろうと他の刀から怒られた。病み上がりということもあり、10日間のお休みをあげたのだ。
しかし仮の近侍を据えたは良いものの今までずっとまんばに任せっきりだったから、勝手がわからず、大変だった。審神者自身もまんばは気を使わずに過ごせる大事な存在で、ようやくまた一緒に過ごせるとルンルンしていた。

「国広〜!おはよ!」
「おや、主、朝早いね、どうしたんだい?」
「え?長義?なんでここにいるの?」
「ちょうどよかった、国広が主に話があるんだって。さ、国広」
あれ?なんで国広呼び?と審神者は疑問に思う。
「えと、主、俺はこれから長義の刀になりたいと思う。今までありがとう。」
審神者は時間が止まる。
「な、なんですと??」
「ということだから、よろしくね主」
ぴしゃっと障子が閉められた。

審神者はすべてを悟る。

(これ、結婚報告じゃ……?)

後に大騒ぎになる。

※大半シリアスでお送りしてましたが、コメディです。後々誤解は解けますが、ちょぎくに成立後です。
お疲れ様でした。短くて大半暗めな話でしたが、お付き合いありがとうございました!



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