木蔦(キヅタ)
2019-09-23 06:52:34
3718文字
Public
 

大食いのまんばの話【ちょぎくに】参加型お祈り



燭台切に聞いてみる。
「え?僕は普通に作ってるつもりだけどなぁ……?もしかして当番の子で料理上手な子がいたのかな?日付がわかるなら調べてあげるよ」
「日付、はわからないが、メニューならわかる。」
「ここ数ヶ月だよね?それなら大体わかると思うよ」
燭台切が当番を調べてくれる。
この本丸では厨当番は数人でやる。必ず燭台切か歌仙は固定でいるが、他はローテーション。そのため大抵同じ刀と当番になる。複数の刀が候補で挙がった。
候補には苦手な長義もいる。話を聞きに行きたいが、迷ってしまう。

・他の候補に聞く
・長義に聞く
・少し様子を見る



苦手だが思い切って長義に会いに行く。
「えっと、その、本歌が厨当番の時、変わったこととか、ないか?ほら、誰かが何か入れてたとか、特別に使う調味料があるとか
「何?藪から棒に」
案の定怪訝そうな目で見られる。
「いやちょっと気になって
「変な物を入れてるって疑ってるのかな💢」
怒らせてしまった。まんばは慌てる。
「違う!そういうんじゃなくて!ご、ご飯が、おいし、すぎて……その……
なんだか理由が恥ずかしくなってきて、語尾を濁す。自分にとっては死活問題だが、第三者からみたら随分幼稚な理由だ。
長義はきょとんとしている。
「なんだ、本歌様の作るご飯が美味しすぎると?」
「いやそうと決まったわけじゃないんだが、本歌が当番の日は決まって美味しいから、だから」
「そうか、そんんんなに俺の作る料理が好きか」
『だから当番の誰かが美味しい料理を作ってるんだと思う』と続くはずの言葉は遮られた。
「仕方ないな、偽物くん、そんなに俺を欲してるなら、ご飯を作ってやろう!」
「いや、まだそうと決まったわけでは……
長義はかなり乗り気なので、否定しづらいし、断りづらい。
長義がまんばのために軽食を作ってくれる。サンドイッチ。
まんばはドキドキ。美味しくなければ、どういう反応すればいいかわからない。この本歌、結構期待度高い。
ええいままよ!とパクリとかぶりつく。


「美味しい
「まあな、俺が作った料理が不味いわけがない」
「いやそうじゃなくて、えと、何でもない……
まんばの中で美味しい料理を作っていたのは長義なんだとほぼ確定する。しかし事情を話して協力してもらうのは憚られる。なんせ長義はまんばのことを嫌っているから、こんな面倒な事を引き受けてくれるとは思えない。本当は毎日でも長義の料理が食べたいが、それは我慢することにする。
「隠し事をされると癪だな、言いなよ」
「えっ」
「俺の料理に何か文句があるんだろう、言えばいいじゃないか」
完全に怒りモードでまんばを見下ろしてくる。勘違いされている。

①「本歌の料理が美味しすぎて、感動していた」
②「俺のご飯を毎日作って欲しい!」
③「文句なんてないし隠し事もしてない」

「俺のご飯を毎日作って欲しい!毎食本歌の作ったご飯が食べたい!」
長義は少し驚いたような顔をした後、口元を押さえ、目をそらす。
「あーええっと、そんなに好きなのかな?」
「好きだ!大好きだ!」
「そこまで……
長義は少し考える素振りを見せ、言う。
「わかった、俺は持てる者だからね、お前がそんなに望むなら与えてやろう」
「本当か!?」
「じゃあ明日から……いやもういっそのこと今日から俺の部屋に引っ越してくること」
「?? わかった」
その方が食事のタイミングを計りやすいからか、引っ越しを強制される。
長義のことは苦手だったが、話してみると意外と平気だったため、別に引っ越しも嫌ではない。長義の都合でそちらの方がいいのであれば合わせる。なんせまんばはご飯を作ってもらう立場なので、これ以上我儘は言えない。
「あと挨拶もしないとな兄弟のご都合がいい日はわかるか?」
「わからないが、山伏の兄弟は雨の日ならいつも部屋で筋トレをしてる。堀川の兄弟は兼サンの世話で忙しい」
「わかった、折を見て伺うよ」
「???」
「ほら、俺の料理が食べたいんだったね。今日は何がいい?」
「! 牛丼!」
「ビーフシチューね」
そしてちょぎくには幸せになった。



お疲れ様でした!ハピエンおめでとうおめでとう!・:*+.(( °ω° ))/.:+
お付き合い、ご投票ありがとうございました!